軽音部部室での楽しいフィギュア撮影を終えて、階段を下りました。最初は二時間ほどの滞在予定でしたが、あまりの楽しさに時の経つのを忘れ、気付いたら昼過ぎになっていました。
もうこうなったら、夕方まで豊郷に滞在するか、そのほうがナガシマさんも楽しめるだろうな、と考えました。
中央階段の起点のウサギとカメの銅像です。校舎内に3セットあるうちで、最も鍍金の輝きが目立ちます。長年にわたって数多くの生徒たちが触れて親しんでいたのでしょう。
あとの2セットはまだ見ていなかったのですが、その見物は次の機会に回しました。
一階の通廊です。劇中そのままです。
ナガシマさんも雰囲気を楽しみながらスマホで撮影していました。
実に素晴らしい空間です。放課後ティータイムのメンバー達の話し声が聞こえてくるようです。けいおんシリーズではほぼ全話にわたって桜高でのシーンが登場していますので、この通廊も様々なアングルで登場しています。それだけに、どう見てもどう歩いても、劇中の雰囲気に深く浸れます。この感覚がファンにはたまらないです。
ガルパンの場合は日常シーンが少なく、舞台となった大洗の色々な場所も一度か二度ぐらいしか登場しないため、聖地としての臨場感が「けいおん」に比べれば弱いです。ワンカットしか出ない場所が多いので、聖地巡礼も一通り回れば終わってしまいます。
対して「けいおん」では、舞台の豊郷小学校旧校舎群だけでも約30地点のシーンやカットがあり、それらの別アングルや別視点などがバリエーションとして展開されますので、現地で写真を撮るだけでも100枚ぐらいになってしまいます。
京都エリアですと、例えば白川通は劇中ではメンバー達の通学路に設定されているため、各話にいろんな景色が登場します。未だに全てのシーンやカットを現地でおさえた情報コンテンツを見かけないぐらいです。聖地スポットの数が多過ぎる、といっても過言ではありません。
なので、多くの「けいおん」ファンが何度も聖地巡礼をしているにもかかわらず、全部を回り切れていない、という話をよく聞きます。それを聞いて「やっぱりな」と思ってしまいます。「けいおん」の聖地巡礼は、ガルパン大洗のケースに比べると、まだまだ伸びしろがあり、魅力が尽きていないとも言えそうです。
そういえば、前庭の噴水の近くに立つこの時計台も、1期のオープニングに登場しています。平沢唯がその前で踊っているシーンですが、あっという間の場面なので、気付かないファンも多かったとか。京都アニメーションは色んな場所を秒刻みでさらっと入れてきますので、見ている側にも「探す楽しみ」があったりします。「けいおん」シリーズは、数あるアニメの中でも実在の場所を劇中に取り入れている割合が非常に高いので、大半の舞台になっている京都エリアでは、いくらでも「探す楽しみ」があるなあ、と感じています。
私はかつて京都造形芸術大学に社会人学生として三年間在籍し、けいおんの舞台となった松ヶ崎、修学院、一乗寺、北白川の各域には講義の同期生やゼミ仲間などが下宿していてよく交流もしていたため、一帯の地図はほとんど頭に入っています。もちろん、劇中に出てくる場所の大部分に馴染みがあり、景色の多くに既視感があります。
このようによく知っている地域であるため、「けいおん」シリーズ人気の全盛期にあっても、当時は聖地巡礼をやる気が起こらなかったわけですが、それが結果的には良かったのでした。現在のファン再開後の活動のメインとして楽しめる形になっているからです。
ですが、10年も経つとさすがに変化は色々あります。京都の見慣れた景色の多くに新たな何らかの要素が加わっていることがあります。そんな状態の中で「けいおん」シリーズの景色を再発見する、という試みがより一層の面白味を加えているのは確かです。かつては劇中と同じ景色があったのが、変化によって分かりにくくなっている場所もありますから、それを探し回るという楽しみがあります。
酬徳記念館に移動しました。楽しみは更に濃くなってゆきます。(上画像はナガシマさん撮影)
館内の「けいおん」コーナーの入り口付近でピースをするホシノ。(上画像はナガシマさん撮影)
コーナー中央の寄せ書き類の前でスマホを操作するナガシマさん。
展示品の一部を接写するホシノ。(上画像はナガシマさん撮影)
この時撮影していたのが上図の琴吹紬のイラストです。1期第7話の「クリスマス!」にて、平沢家に集まってのクリスマスパーティーで、マンボウの物真似を披露するシーンです。ムギちゃんのファンである私としては、外せない対象です。
これは、近江鉄道のイベント列車のヘッドマークにありそうな図柄ですが、本当に使用されていたのだとしたら、素晴らしいですね。
「けいおん」シリーズのイベントラッピング列車といえば、京阪電鉄大津線のそれが有名でした。私も三度ほど見かけたことがあります。あと、映画公開時に叡山電車やJR山手線でもラッピング列車が運行されていましたが、後者は実物を見たことがありません。 (続く)
ナガシマさんのブログの同日レポートはこちら。
酬徳記念館の展示も見切れていませんし、京都も再訪するようです。本編を何度観ても、聖地に何度行っても楽しめるのが「けいおん!」ワールドなのだと思います。
なにしろ、「けいおん」の放送前から既にファンの間では劇中の景色の再現度の高さを期待する声が多かったぐらいです。
ガルパンの大洗の場合は、ある程度描写に簡易化や省略がなされていますが、それが3Dグラフィック表現の限界なのでしょうね。ガルパンを京都アニメーションが手がけていたら、全然違った出来栄えになって大洗の景色もリアルに再現された筈です。
聖地の景色や風景の再現度が高いアニメほど、聖地巡礼も盛んになる傾向があると言われていますが、その代表格が「けいおん」であるのは間違いないでしょう。