ステップ3では、コンバットルームの組み立てを進めます。ガルパン仕様への改造および修正箇所は、車体パーツFにおいて3つあります。そのうちの2つは、キットのモールドが劇中車と異なっています。
改造および修正前の状態です。天板のほぼ中央に位置するベンチレーターは、方形の保護板で囲まれますが、その向きが劇中車と異なります。その左右にある突起も劇中車にはありません。
さらに上図下にみえる四つのヒンジの向きが、劇中車では逆になっています。
ワンシーンにて劇中車の形状を御覧下さい。黄枠内に示すように、ベンチレーターの方形保護板の向きが異なります。そして赤枠内に示すように、四つのヒンジの向きが、キットパーツのモールドと逆になっています。本来は有り得ない表現ですが、これもガルパン特有の謎仕様の一つでしょう。
以上をふまえて、ベンチレーターを方形保護板ごと切り離し、左右の突起も削り取りました。パーツの厚みがけっこうありますので、丁寧に切り離すのに一苦労しました。切り取った後には円形の穴が出来ましたので、プラ板で塞ぎ、パテを塗って埋めました。
パテが乾くまでの間に、四つのヒンジの向きの修正を行なうことにしました。上図は修正前の状態です。
四つのヒンジを丁寧に切り離しました。が、薄いパーツになり、形がつぶれたりしたので、そのまま付け替えると外見が雑になると思いました。
そこで、プラ材を適当にカットして形を似せたものを作り、それを貼り付けました。
横からみるとこんな感じでした。その後、ヤスって整形しました。
切り離したベンチレーターおよび方形保護板を、パテをヤスって均したあとに劇中車の向きに合わせて取り付けました。元の位置よりも1ミリほどずれるので、公式設定資料図や劇中シーンなどを参考にしながら、ローダースハッチとの位置関係を確かめて取り付けました。そのために、ローダーズハッチのC30およびC31を仮組みしておいて、ベンチレーターおよび方形保護板の取り付け位置を決めました。
車体側面前端にモールドされている3個の丸いボルトが、溶接痕を埋める修正によって目立たなくなっていたので、メリハリを付けるためにランナーを薄くスライスしたものを貼り付けました。
以上で、車体パーツFにおける諸々の改造および修正が終わりました。
あとは、組み立てガイドの指示通りに組み立ててゆきました。
砲身はポリキャップ使用によって上下左右に動きます。組み立てにおいて接着を必要としない箇所もありますので、注意しながら組み立てました。
砲身基部の組み付けが終わりました。
続いて背面の組み立てに移りました。
背面の組み立てが終わりました。劇中で丸山紗希が「薬莢、捨てるとこ」と指摘していたシーンが鮮やかに思い出されます。あの一言だけで主役クラスに劣らない人気者になったのですから、大したものです。
ステップ4では、上下の車体パーツを貼り合わせます。A11は本来は兵士のパーツを取り付けるためのものですが、私の制作では「にいてんご」等のキャラクターフィギュアを乗せるのに役立っています。キットでは左側のハッチ内につけますが、右側のハッチ内にも同じものがあった方が、複数のキャラクターフィギュアを乗せて楽しむのに良いだろうと思い、キットの不要パーツA5を使ってA11と同じように内部に取り付けました。
A11およびA5の取り付け状況です。A5の方が長いので、適当にカットして調整しました。
ステップ4の工程が完了しました。一気にエレファント独特の車体形状が組み上がりました。車輪類をつければ完成が近いように思えますが、次のステップ以降においても数々のガルパン仕様への工作が加わります。劇中での登場シーンが少ないため、見落としがちなポイントも少なくないですが、可能な限り再現を試みる方針でした。 (続く)
エレファントは、スマートではありませんが、箱型スタイルから醸し出される独特の重厚感と風格が印象的です。箱型である点、ティーガーⅠに似た武骨な雰囲気があり、そこからにじみ出てくるカッコ良さ、というのがありますね。
2015年度の最後を飾る制作でしたので、レポート記事も年内に完結いたします。
しかし、エレファントはポルシェ虎のガワ流用とは思えない完成度とカッコ良さですよね。完成写真を拝見するのが楽しみです。
それではー