知波単学園チームの車長クラスは、最終章の段階で9人が知られています。劇場版から登場しているメンバーも何人か居ますが、玉田や細見以外は登場シーンが少ないために、名前が出ていても印象が薄かったり、他のメンバーとゴッチャになっていたりしていました。上図の浜田もその一人でした。
浜田は、劇場版では上掲のシーンが初登場場面です。が、セリフも活動シーンもこの場面のみだった気がします。最終章第2話にて再び登場するまでは、どことなく印象が薄いキャラクターの一人であったと思います。
それが、最終章第2話の劇場販売パンフレット下巻にて初めて詳しい設定が公開されたことにより、一気に存在感が高まりました。裏千家茶道を学び、江戸川乱歩を愛読するという、まるで大正期ハイカラさんのようなキャラクターです。
その搭乗車は、劇場版でも最終章でも九七式中戦車の新砲塔型です。迷彩パターンもBのままで不変です。
しかし、残念なことに無限軌道杯の第二試合にて大洗女子学園チームに最初に撃破された車輌となってしまいました。浜田の悔しがる表情もアップで出されましたが、知波単学園推しのファンは全員が思いを同じくした筈です。黒森峰女学園推しの私ですら、浜田にはもう少し活躍して欲しかった、と思ったぐらいです。
その浜田の搭乗車をタミヤのキットにて再現製作することにしました。既に旧砲塔型の細見車を、同じタミヤの新旧の二製品の組み合わせで作っており、新車体と旧砲塔を合わせています。残る旧車体と新砲塔の一対のパーツで、今回の車輌を構成するわけです。
かくして、上図のキットからは、砲塔を使用しました。
そしてこちらのキットからは車体を使用しました。砲塔との組み合わせは、細見車の製作時に用いた方法を援用しますので、組み立て作業そのものは全体的に楽になると思います。タミヤキットならばでの安心感が背中を軽やかに押してくれます。
旧車体のキット中身です。砲塔は既に細見車の製作で使用していますので、今回は車体を組み立てます。
ステップ1では車輪類とスプリングを組み立てます。全て、組み立てガイドの指示通りに進めます。
パーツを全て切り出して準備しました。
組み立てました。
ステップ2では、下部車体を組み立てます。サスペンションの取り付けです。
組み立て前のパーツ群です。
組み立てました。
九七式中戦車のコイルスプリングは、大量に生産されて終戦時でさえ相当の余剰が工場にあったといわれています。特二式内火艇カミの開発にあたっても、サスペンション機構については九七式中戦車のそれが転用されていた旨を、旧海軍の機関将校でカミ艇長だった方に訊きました。
一般的には九五式軽戦車をベースにしたとされる特二式内火艇カミですが、九五式軽戦車との共通部品は実際には皆無で、サスペンション機構や操縦装置は九七式中戦車の部品が使用されていたわけです。これは重要な情報だと思うので、今後に予定している特二式内火艇カミの製作に反映させることに決めました。
ステップ3では車輪類を取り付けますが、私の製作ではいつものように塗装後の組み付けとしました。ここでは車体背面部分の組み立てを行ないました。
準備したパーツのうち、ワイヤーのB34、ワイヤー固定具のB37は塗装後の取り付けとしました。
組み上がりました。タミヤのキットは短時間でサクサクと進みますので楽しいです。 (続く)