宿の浅野丸さんに入りました。ガルパン巡礼が三人ほど玄関にたむろしていて、そのうちの一人はスケッチ帳を広げてイラストを一心に描きこんでいました。
浅野丸の店主さん夫婦は、そうした自作イラスト類の寄贈を大変に歓迎しているようで、宿のツイッターにはそうした寄贈イラスト類ばかりが紹介されています。
寄贈展示品の一つ、チョロQを改造したような感じのBT-42です。実際に走ることも出来るそうです。
奥さんが集めておられるガルパン公式缶バッジの数々です。今回は私も10個ほど寄贈させていただきました。
部屋に入って落ち着くと、疲れが出てきたので、布団に入ってしばらく横になりました。ですが、玄関で流しているカンテレの音楽が意外なほどに響いてきて、どうも眠れませんでした。カンテレの音自体はいいのですが、疲れた状態で聞くと低音域ばかりがズンズン響いてくるのでした。
まいったな、と思っていると、今度は別のカンテレの演奏音が聞こえてきました。しかも女性の声がやたらに聞こえてきて、どうもその女性がカンテレを弾いたりしているようなのでした。
この宿は、継続高校チームファンのたまり場になっています。しかも継続ファンは賑やかな方が多いようです。おまけに、店主さんの声まで聞こえてきます。これまで大洗にて色々な宿に泊まりましたが、一階玄関での音や話し声が二階にまで聞こえてくる宿は、浅野丸が初めてでした。
仕方がないので、横になったままじっと我慢していましたが、疲労感は確実に眠りへと誘ってくれました。
夕食をいただきました。他に三人の宿泊客がおられましたが、店主さんの話ではみんなガルパン巡礼だということでした。たぶん翌日の大洗ゴルフ倶楽部見学会に参加されるのだろう、と思いました。
仮眠から覚めて間もなくの食事でしたので、まだ頭が覚醒しきっておらず、無言でゆっくり食べました。
この釜飯が、最も美味しかったように覚えています。前回泊まった時とほぼ同じメニューだったと思いますが、季節が変わればメニューも替わるのでしょう。
部屋に引き上げ、しばらくしてまたウトウトしかけていたら、水戸の友人U氏から電話がかかってきました。
「伯耆守、調子はどうかね」
「ああ、水戸の。うん、まあまあやな。どうも疲れてしまって、夕方からちょっと寝てたんや。今もちょっと眠い」
「まずいときにかけてしまったな、話しは後にしようか?」
「いや、ええよ、なんやね用件は」
「鳥取倉吉のひなビタのイベントのことなんだが、桜まつり何とかってやつ、行ったのか?」
「いや、それは行けなかった。休みが取れなくてね。でもパネルとかはまだそのまま置いてるみたいなんで、来週ぐらいに行こうとは思ってる」
「それなら、その時にひなビタグッズを何でもいいから買って送ってくれないか」
「えっ、なんやねん、水戸の。もしかして、ひなビタのファンなの?」
「実はそうなんだ」
「おい、おいおいおい、初めて聞いたでそれ・・・。マジかや・・・」
「そういう伯耆守もファンじゃないのか?」
「正確に言えばファンではない。ファンというならガルパンの方や。現にこうして大洗に来ている」
「なるほど」
「だが、水戸の。御存知のように倉吉は私の第一の心の故郷や。そこを舞台にしてひなビタが観光コンテンツとして脚光を浴びてくるというのなら、注目しないではいられへん。というか、正直言ってものすごく興味がある。倉吉でやってくれるんなら、面白そうやな、って感じ。日向美ビタースイーツの曲は前々から幾つか知ってるし、あれのシーズンストーリーもまるきり知らんわけではない」
「じゃあ、CDも持ってるのかね?」
「ビタースイーツガールとファイブドロップの3番、この2枚だけな」
「おお、すると芽兎めうか・・・」
「正確に言うと、芽兎めうの声をやってる五十嵐裕美さんのファンなんやよ、自分は」
「あっ、そうだったな。前にそれ聞かされたっけ。なんで五十嵐さんがガルパンに参加しないのか、って言ってたな」
「せや」
「なんで参加してないの?理由は?」
「あれ、理由を覚えてへんのか。五十嵐さんは、ガルパンのダージリン、ノンナと共演してたんやよ」
「ダージリンって喜多村英梨か、ノンナは上坂すみれか。なんてアニメだ?」
「パパ聞き、や。知ってる?」
「知ってる。パパのいう事を聞きなさい、だろ。あっ、そうか、思い出した。小鳥遊3姉妹だったのか・・・」
「せや。3姉妹の長女を上坂、次女を喜多村、三女を五十嵐、って配役や。ガルパンの直前にアニメになってたから、この繋がりで三人ともガルパンに出るかな、って思ったけど、五十嵐さんだけ出なかった。なんでや、って思ったよ」
「なんでだろうねえ」
「たぶん、五十嵐さんが演じられるクラスのキャラクターがガルパンに居なかったからじゃないかな。五十嵐さんは小鳥遊ひなみたいな、幼女とか萌え系の少女の役がわりと多いんや。そういうキャラはガルパンに居なかったし、劇場版で島田愛里寿が出たけど、五十嵐さんがやるようなキャラじゃない気がする」
「ふむ、そうなのか。俺はよく分からんけど・・・。するとお前、五十嵐さんのファンだというのが、ひなビタとの接点なのか」
「まあ、そういうことになるかな。それで最初は芽兎めうしか知らなかったんや。ネット上だと単独でも色々検索に出てくるからね。日向美ビタースイーツのメンバーや、いうのは後になってから小説版で知った」
こんな調子で長電話となり、23時頃まで語り合いました。U氏がひなビタのファンだと初めて知ったことにより、今後は倉吉でも同道の機会が得られるかもしれないな、と思ったりしました。それはそれで、色々と楽しそうです。
翌朝は6時半過ぎに起きました。直後の窓からの景色です。
7時半に朝食の案内がありましたので、階下に降りてゆきました。ミカが水槽の脇に居ました。
朝食を美味しくいただきました。
朝食後に部屋へ戻る途中、ミカを見ると、さっきはかぶっていた帽子が無くなっていました。
寄贈展示品のうちの、公式グッズやフィンランド関連の品、ファンの方の自作フィギュア等です。継続高校チームのフィギュアは、最近に公式品が発売されているので、人気のほどがうかがえます。カラコレやスイングなどでも商品化すれば、けっこう売れそうですね。
寄贈展示品のうちの、自作イラスト類です。浅野丸の店主さんは、こうしたイラスト類が好きなようで、展示にも力が入っています。私設ギャラリーにしようと考えておられるのでしょうか。
ですが、展示品は大部分が継続高校チーム関連です。昨日カンテレを鳴らしたりしていた女性の宿泊客も、奥さんの話によれば、ミカのファンでミカになりきっているコスプレイヤーさんだということでした。
劇場版での劇的な活躍のおかげで、一気に継続高校チームのブームが来て、その大洗でのメインスポットがこの浅野丸になっている、という感じです。
しかし、私自身はドイツ機甲師団・・・いや黒森峰女学園チームのファンなので、継続高校チームというのは他校チームの一つ、という程度の認識です。BT-42が劇場版で目の覚めるような敢闘ぶりを示しましたが、史実と完全に乖離しているだけに、その違和感の方が大きく感じられたのが正直なところです。やっぱりフィンランド軍の戦闘車輌はシュトルミ、Ⅲ号突撃砲であるというイメージが強いです。
それよりも、前述したフィンランドの方の話が気になって仕方がありませんでした。彼が「胸にしまっておく」と言ったのは、一体何だったのでしょうか。
この日は10時から大洗ゴルフ倶楽部の見学会に参加する予定でしたが、その前に買っておかなければならない品等がありましたので、そちらを先にクリアするべく、8時に出発しました。 (続く)
ただ、あまりPRをしていない宿が存続しているという事は、常連さんでもっていたということだと思います。
記事にあるような状況だと、さかなや本店のように今までの常連さんたちが離れて行ってしまうのでないか?という心配もありますね。
ところで、以前宿泊したときに絶品だったという魚のから揚げは、何の魚だったのでしょうか?
今回の食事では、提供されませんでしたかね?
魚の唐揚げ、聞くのを忘れました。