気分はガルパン、ゆるキャン△

「パンツァー・リート」の次は「SHINY DAYS」や「ふゆびより」を聴いて元気を貰います

ガルパンの聖地 ・ 大洗を行く12 その12 「城跡に立つ左衛門佐です!!」

2014年12月29日 | 大洗巡礼記

 大貫台地上の中世遺跡群の探査を完了し、夕方から所用があるというU氏と大洗駅にて別れたあと、リゾートアウトレットの大貫商店会歴史ギャラリーに行きました。


 目的は、中世遺跡群探訪の合い間に楽しんできたスタンプラリーのラストスタンプでした。ギャラリー内の休憩スペースの横にありました。


 ラストスタンプを押してスタンプラリーは完了となりました。全ての印を並べると「大貫歴史探訪」になりました。社寺が多かったので、京都や奈良であれば朱印になっているだろうな、と思いましたが、こちらの社寺には無人の所もありますので、朱印を置くこと自体が無理でしょうね。


 マリンタワーの広場を散歩して、まいわい市場で買ったジュースを飲んだりしました。天気も良いのでマリンタワーに登ろうかな、と思ったのですが、それよりも空腹を覚えてきていたので、どこかで軽く食べようと考えました。


 そうなると、私ホシノといたしましては、だいたいカジマさんに向かうのが常です。


 なんてったってホシノが居ますからねー。ホシノはホシノの側に居たくなりますねー。看板のオードブルは美味しそうで魅力的ですが、一人で食べるには量が多過ぎます・・・。いつものようにミニフライ弁当を購入し、店内のテーブルでいただきました。


 それから「江口又進堂」に立ち寄り、マダム江口さんに、今回の中世遺跡群探査の経緯を報告しました。大洗町では最大規模を誇って貴重な歴史遺産となっている登城遺跡が道路開発で破壊されつつあることなどを話し、また大洗町内における歴史遺産の多くが中世戦国期のものであることが知られていない現状などを語り合いました。大洗町の不法投棄の状況に関しても、江口さんはよく御存じでした。大洗は不法投棄の聖地、ってのは本当ですよ、と苦笑しておられました。

 登城遺跡の発掘現場の件も、もとは江口さんに教えていただいたのですが、当の江口さんはまだ発掘現場を見ていないそうなので、是非見学しておいた方が良いですよ、とすすめておきました。もうすぐ埋め戻されてしまうということなので、江口さんはかなり迷っておられました。
 さらに、まもなく消滅するであろう戦国期の城館遺跡てあるので、出来ればこのお店のガルパンキャラクターである左衛門佐が戦国時代専門の歴女であることをふまえ、記念に城館遺跡の現場に立たせてみたらどうでしょうか、などと冗談を言いました。ところが江口さんは意外にも乗り気のようで、それは面白いわねえ、左衛門佐は戦国オタクということだしねえ、と言い、発掘現場も見ておきたいねえ、と言うのでした。

「それは、なるべく早い時期に見に行かれたほうが良いですよ」
「そうだねえ、うーん」
「道路工事はもう始まってますけど、今日は事前の現状撮影だったらしいです。明日から草木の刈り取り作業に入ると聞きました」
「そのときは、発掘現場はどうなるの?」
「現場の監督者の方は埋め戻すと言ってましたけど」
「そうなったら見られなくなっちゃうんだねえ・・・、よおし、行くなら、今かな・・・」
「えっ、今からですか !?」


 さらに、冗談のつもりで話した左衛門佐のパネルの現地撮影の件も、江口さんがOKを出して下さいました。商工会の許可とかが必要なのではないですか?、と質問したところ、パネルの取り扱いについては各店舗の裁量に委ねられているから問題無いですよ、これまでにもファンの方の提案でいろんなキャラのパネルを移動して撮影したりしてるからね、と答えてきました。
 そういえば、ファンの方々の提案で、ウサギさんチームの全キャラクターを「おでいば山」の江戸期の台場遺跡に集めて撮影した、ということを以前に「ヴィンテージクラブむらい」さんで伺ったことがありました。
 なので、左衛門佐を同じように戦国期の遺跡に連れて行って撮影すること自体も、同様なケースとして理解出来ました。冗談が本当になってしまったことに驚きつつ、言ってみるもんだなあ、と感心したことでした。


 さっそく江口さんの軽ワゴンに左衛門佐のパネルを積み込んで、出発しました。江口さんとしては、発掘現場のある場所も、そこへのアクセスルートも知っておられたのですが、現地を知っている私が同行したほうが色々と便利だ、と判断されたのでしょう。有難いことでした。


 かくして、再び登城遺跡に行き、堀切跡の農道にて左衛門佐に降臨いただきました。やっぱり戦国時代専門の歴女キャラであるだけに、戦国期の城跡に居る姿は絵になっていました。江口さんも「面白いねえ」と言っておられました。
 発掘現場のトレンチを見ながら「戦国時代の堀ってこんなに深いんだー」と感嘆していました。


 左衛門佐には、さらに堀切から土居跡にあがっていただきました。すぐ横の平坦面で発掘調査が実施されて、15世紀代を軸とする遺物、遺構が検出されていますから、まさに戦国の空間のなかに立っていたわけです。劇中でも戦国武者のような言い回しをしていますが、この時戦国の城跡に立って、何と言うのかを聞いてみたかったです。

 でも、この城館遺跡に関しては、歴史も城主もほとんど不明であるので、歴史的イメージもあんまり具体的にはなっていません。左衛門佐が言いそうなセリフも、ちょっと思いつきませんでした。大洗町史などでは、佐竹氏との関連が示唆されていますから、六文銭の鉢巻で「真田じゃ!!」と叫ぶのも違和感がありますね・・・。

 ということで、登城遺跡に立つ左衛門佐、でした。遺跡は間もなく破壊されるので、二度と撮れない貴重な記念写真となるでしょう。
 それで、江口さんに、撮影場所をクイズにして楽しんでもらったらどうかと提案し、快く了承いただきました。クイズ記事はこちら。そのクイズの回答期限はすでに12月15日に終了していますが、それまでに4件の回答をいただきました。いずれもガルパンファンではなく、地元の方または城郭ファンのようでしたが、場所が正解であったのは1件のみでした。
 このクイズでは、最初は自作缶バッジのプレゼントをつけていたのですが、諸種の誤解のもとになるという御指摘を「肴屋本店」の大里明さんにいただき、その御指導に従ってプレゼントの方は中止させていただきました。
 回答を寄せて下さった方々、どうも有難うございました。


 遺跡には20分ほど居て、それからお店に戻ってパネルも元の位置に立てました。江口さんはそのまま仕事の外回りに出かけられました。手を振って一礼し、感謝の意を伝えておきました。


 それから「鳥孝」に立ち寄り、大洗を出立するまでのひとときを過ごさせていただきました。左衛門佐のパネルをある場所へ移動して撮影してきた旨を話したら、稲石さんは「どこだ、どこだ」と質問してきました。それで「ではクイズにしましょう」と提案して写真だけ見せました。

「ええ?こんなとこ、大洗にあったかなあ・・・」
 横から奥さんも覗きこみ、「あっ、神社かな?」と言いました。すると稲石さんは「大洗の神社にこんな窪んだ場所は無いよ、神社じゃないよこれは」と答えました。かなり正解に近づいているので、私も驚きました。さらにゼンリンの地図をあちこち開いて探しつつ、「たぶん、大洗高校の辺りじゃないか?」と言ってきたのには感動しました。場所的には近いからです。正確には大洗高校の南約600メートルに登城遺跡があるわけです。惜しい、とだけ答えておきました。

「それにしても、範囲がよく絞り込めますね・・・」
「そりゃそうだよ、毎日あちこち配達に行ってるんだ、大洗の大体のところは知ってるよ。でもさあ、こういう窪んだ場所って、大洗高校のあのへんでも見たこと無いなあ・・・」
 それはそうでしょう。戦国期の城跡の堀切跡なんて、どこにでもあるものではありません。大洗町で唯一の場所ですから、現地へ行った人でないと分からないと思います。

 現に江口さんも「絶対に分かる人はガルパンファンには居ないだろうねえ」と話していましたが、まさにその通りでした。回答を寄せて下さった4人の方の中に、ガルパンファンであることを述べた方は一人も居ませんでしたし、正解の1件を書いてきた方は、城郭ファンの方のようです。「小館館へは行かれましたか?ぜひ御覧になると良いですよ」とのコメント付きでしたから、私と同じように多くの城郭遺跡を探訪された方であろうと推測されます。登城遺跡に関しても、道路工事前の状況を御存知なのでしょう。


 自転車を榎澤輪業商会さんに返却し、店主さんとしばらく雑談をしました。あんこう祭の直前でしたので、話題はそれが中心になりました。
 そのあんこう祭の告知が、大洗駅前にも立てられてありました。その前日に大洗舞祭というのがあるのか、と初めて知りました。いずれにせよ、この種のイベント類には縁がありませんし、行きたくても土日祝日に休みがとれないのです・・・。


 大洗駅です。この日は割合に遅く、16時過ぎの水戸行き列車で出立しました。

 今回は三ヶ所の中世戦国期の遺跡を訪ねるという、ガルパンとはほとんど無関係の行程をとりましたが、それでも結果的には左衛門佐のパネルを城跡で撮影するという、滅多に無い貴重な体験が出来ました。御協力いただいた「江口又進堂」の江口文子さんに改めて感謝するとともに、こういう形でガルパンとの縁が続くあたりに、ガルパンファンとしての楽しさを重ねて感じたことでした。

 以上にて「ガルパンの聖地・大洗を行く12」のレポートを終わります。

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