先月、旅先で彼女の訃報に接しました。
『通夜告別式は身内だけで・・・四十九日も済ませました』
電話の向こうでご主人が言いました。
耳に届く言葉の意味を全然理解できなかった。
だから泣き崩れたりしなかったのだと思う。
ぼんやりと。
日常を暮らしながら、ぼんやりと、うそでしょうって思う日々。
同期入社した縁で、出会いました。
お互い結婚し退職し、その後のつきあいは家族単位になりました。
明るく社交的。
誰もが言う、気遣いの人。
野球好きの彼女は、うちの夫やその同僚と一緒に野球観戦に行ったこともありました。
夫とはテニス仲間にもなり、声をかければすぐメンバーを集めてくれました。
それほど得意ではない私は、出産後、気まぐれにコートに顔を出す感じ・・・いつでも会えると思ってたから。
息子も成長しテニススクールに通いそれなりに打てるようにもなったし、私もラケット買ったし、涼しくなったらまたテニスやろうって、そう思っていた。
一昨日、同期の友人二人とお宅に伺いました。
彼女はいなかった。
私は、写真のあなたに会いたかった訳じゃなかったのに。
お線香を上げさせていただき、ご主人から色々とお話を聞きました。
突然の、本当にそれ以外の表現が見つからないようなことだったらしい。
ご家族のご心痛ははかりしれないもの。
それこそ彼女は一家の太陽だったから。
それでも。
一番無念なのは、彼女自身。
いかばかりか。
笑顔の遺影を見ながら、言葉が見つからなかったよ。
ご冥福をお祈りします。