福島木工家具店

製作した家具の紹介と日記

Shou sugi ban

2018-07-20 17:09:28 | 製作記録
焼き杉について、色々と調べていたら、shou sugi ban という英単語?がちょくちょく出てくるので、

shou sugi ban とはなんぞやと思って調べてみると、

焼(しょう) 杉(すぎ) 板(ばん)・・・ 日本語なんですね。

日本では「やき すぎ いた」と読むと思いますが、

海外へ誰が伝えたのか、syou sugi ban となって、この呼び名で広まっているようです。



定番商品の家具を焼杉風にとのご要望を頂きまして、

どんな感じになるのか、屋久島の地杉板をガスバーナーであぶってみました。

当然、焼かれて焦げて、板の表面が炭化して黒々となるのですから、このままでは商品になりません。

まずは真鍮ブラシでごしごしと炭化部分を落とします。

でもまだ表面は炭だらけという感じで問題あります。

つづいて、たわしでゴシゴシと水洗いして、ウエスで一生懸命拭き取って乾かしたのが以下の写真。





















きれいです。 

渋いです。

杉ならではの木目が引き立ちます。





今回のお客様は塗装無しでというご要望ですが、ここに様々な塗装を施すのも面白みがありますね。


焼杉をしてみて思ったことは、結構簡単に木目を浮きだたせることができることです。

ただし、火であぶるので木材が収縮し、それなりに反ったりしますので、

焼加減と焼き方のコツを掴まなければなりません。

また、浮造りと違って焦げ色がつきますので、杉の木地そのままの明るい仕上がりにはなりません。


対して、浮造りは火を使いませんので、ひたすら刈萱(かるかや)などの道具で磨き続けなくてはなりません。

手動具ではなく、電動工具ではホイールサンダーというものがありますが、これは浮造りの壁板やフローリングなどの長尺材の加工に使われるものです。



日本には杉がたくさんあります。

大事に大事に活かしていきたいと思います。






おまけ


こちらは古来からの焼き杉板(yakisugi-ita)の作り方と思われる動画です。

立てて焼くのがミソなんですね。

現代の寝かした材にバーナーであぶるのと比べると、耐用年数が違ってくるような気がします。



Shou sugi ban - Yakisugi - 焼き杉






コメント
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