福島木工家具店

製作した家具の紹介と日記

積み木の製作 面取りとオイル仕上げ

2013-10-03 23:28:45 | 製作記録

各ピースにカットした積み木 ↓






積み木と言えば、主に幼児が遊ぶものでして、

安全性や、優しい感触のために、角は丸く面取りしたいものです。

特に三角形のピースの角は鋭角となっておりますので念入りにペーパーをかけます。



面取りに使う機械はベルトサンダー ↓






本来は据え置き型のしっかりとしたものがあればいいのですが、

これが結構お高い機械でして、なかなか手が出せません。

ですので、手で持って使うタイプをひっくり返して、

作業中にずれていかないようにクランプで補助して使っています。




三角形のピース ↓






小さいピースですので、手先の力加減が難しいです。

油断すると、先端が引っかかって、後方へ弾け飛んで行きます。

おまけに、爪も削れてしまうこともしばしば。

手袋をすればいいのですが、削り具合の感触がわからなくなるのでしません。




面取りの before after ↓







今回は、200ピース近く作りましたので、

この作業はしんどかったです。


実際は、荒いペーパーをかけて、水引して、

乾燥させた後、目の細かい仕上ペーパーをかけますので、

手間としては、2倍の400ピース分の仕事です。


腱鞘炎にならないよう注意しながら、

程よく作業を分断しながら、黙々と進めます。


人間の能力と言うのは不思議なもので、

数をこなせば、目を閉じながらでもできるようになるのですね。

体が覚えるとは、こういうことを言うのでしょう。




さて、ペーパーで仕上た後は、オイル塗装です。

今回は積み木ということで、木の質感を損なわないように一回塗りだけとしました。


塗装すると木の色は変わります。

所謂、濡れ色という色になります。


これは、濡れた雑巾で、無垢の木を拭きますと、色が濃くなる原理と同じです。

水ぶきした場合は、乾燥すれば、色は元に戻りますが、

塗装の場合は、色は濃いままとなります。


但し、オイル塗装の場合は、一般的なウレタン塗装と違い、

塗った当初の濃い色より、乾燥すれば、やや色が薄くなります。

オイルは塗膜を張らずに、染み込んで、自然と馴染むからです。


色が濃くなる度合いは、ペーパーでの仕上具合(荒~細かい)や、

樹種の個性によって違ってきます。


今回の積み木のピースを参考にしますと、

以下写真の左側は塗装前、右側は塗装後です。



左 ヒノキ  右 クスノキ ↓







左 屋久杉  右 タブノキ ↓







左 イスノキ  中央 ヤマザクラ  右 センダン ↓






色が鮮やかとなりますね。


何も塗らない、白木の状態では、

汚れは、吸着しやすく、また目立ちます。

汚れが重なっていき、年月を経て、独特の艶を発していくのも良いのですが、

一般的に、このような玩具では、塗装しておく方が無難かと思います。




コメント (2)
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