木工仕事をしていると、時々金物を使った加工があります。
とくにキャビネットなど箱物では、扉や抽斗などに、蝶番やスライドレール、
マグネットキャッチや取っ手など、様々な金物を取り付けたりするものです。
この取り付け作業には、ミリの誤差が出来上がりに大きく影響を及ぼすので
毎度毎度非常に気を使います。
一番目立つのが蝶番を使った両開き扉の取り付け。
左右の扉を、それぞれ上下左右のぶれなくピシッと取り付けるためには、
当然それぞれの蝶番を正確な位置に合わせてネジ止めする必要があります。
(スライド丁番の場合は取り付け後に調整できます)
このネジ止めがいつもネックで、しっかりと墨付けするところまではいいのですが、
いざドリルで下穴をあけようとすると、これがなかなか難しい・・・
蝶番などに使うネジは、長さ20mm前後の小さなものが多いので、
下穴ドリルもそれに応じて細く、そーと慎重に印をつけた材に押し当てるのですが、
木目(年輪の硬い部分)に流されて逸れてしまうのです。
そのため、下穴あけのドリルを使う前に、更にその下穴として、錐などの先端の尖ったもので
逸れるなよーと祈りながら手業で真ん中目指して小さな穴をあけるという手間をかけていました。
この作業、非常に疲れます。
何とかならんものかと考えていた時、ヒンジドリルというものがあるのを何かで読んだ記憶がよみがえって来た。
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構造はというと、通常のドリルに、ばねと穴の開いたコマのようなものがついている。
これを押し当てるとコマの中心からドリルが出てくるというもの。
先端にあるコマの円錐状になった形が、蝶番などの金物の穴にフィットさせれば中心が出るという仕組み。
使ってみた感想は、
これは良いですねー!
今までの苦労から開放されると思うと浮き浮きする。
かといって調子に乗って目を閉じてやっても中心に穴をあけられるかというとそうでもなく、
当たり前ですが、材料に対して直角に押し当てなければセンターに穴は開きませんのでご注意を!