1月28、29日に学校エコ改修の全国大会が福井県若狭町三方であり、27日に京都に前泊しました。朝一番の飛行機で大阪に行き、以前から予定していたヴォーリズ建築へ、梅田駅に着くと梅田スカイビル(1993年完成)が目に飛び込んできます。20年ほど前に訪れた時と同じような感動があり、原公司氏のすごさを改めて感じました。
御堂筋をぶらぶら、綿業会館を覗き、HERMESの新しいビルを横目で見ながら大丸百貨店へ、アールデコのネオゴシック様式建築、1933年完成、築78年経ているとは思えません。エレベーター周りや天井のデザインの華やかさは今も健在です。最近のデパートに比べると階高が低いのですが、中二階があり独特のスケール感を持っています。エレベーター周りのデザインや階段親柱に組込んだ照明が親近感を感じさせます。
ボーリズ記念館
近江兄弟社学園
旧八幡郵便局
大阪から近江八幡までは電車で約一時間、駅からは少し距離がありますが、始めにヴォーリズ記念館(自宅)へ、2月2日に記念行事があり見学は出来ないとのことで、外観を見て、周辺を散策しました。すぐそばに近江兄弟社学園(幼、保、小、中、高一貫教育)があり、徒歩圏内に保存改修された旧八幡郵便局、洋風住宅(数棟)などがあります。
ヴォーリズの建物群も然ることながら近江八幡は重要伝統的建造物群保存地区に指定された日本建築の宝庫のような町です。豊臣秀次が築城した時に碁盤目状に整備された町並みは数百年の時と現代の生活が溶け合っています。景観に合せた新しい建物もあり、土壁を補修している現場など何処を歩いても見飽きません。
城山のふもとは琵琶湖と通ずる運河が整備されています。この運河によって京都、北陸の物資が行き来し、そのことが近江商人と言われる商人文化を発展させたとのことです。この地にアメリカからヴォーリズ氏が英語教師として来たのですが、近江八幡はある意味日本文化が凝縮したような魅力一杯のところでもあったわけで、ヴォーリズ氏は洋風建築で有名ですが、細部には日本家屋からインスピレーションを受けたと思われるデイテールが沢山あります。近江八幡に来たのは偶然ですが最高の巡り合せだったと思いました。
粉雪が舞い寒かったのですが、とてもホッとな時間でした。