カラスといちごとクロッカスと

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ぜいたくなヘレボルス

2023年02月11日 08時00分00秒 | キンポウゲ科、ヘレボルス
2017.04.18撮影

この画像のヘレボルス(Helleborus)は、オリエンタリス(orientalis)系の、原種からはかなり形質の変えられた園芸種です。ぜいたくな姿をしていると思います。

特徴は、
・花全体が大きい
・「花びら(ガク)」が先の方へ向かって細まり、先はとがる
・蜜腺が、ラッパ型(大きくふくらんでいるだけでなく、長い)
・蜜腺と「花びら(ガク)」が、同じ色、同じ模様
・色は、あずき色
・模様は、多分、点々が不規則に重なり合っているのだろう
・「花びら(ガク)」の裏側に、濃いあずき色の脈がある
(画像中、右下に見えるものは、「花びら(ガク)」の裏側)

わたしは、どの植物も、一般的には、
・原種
・一重咲き
・あまり派手でないの
が好きです。

ですから、このような花は、うちにはほとんどない。でも、この派手な(わたしには、派手に見える)ヘレボルスがうちへやってきたのは・・・

遠くまで出かけた、普段は行かない、植物屋さんの、ヘレボルスが何百鉢もある前で、わたしが、ヘレボルスを1株買うべき? これ、変わった花ね、と、この個体を手に取っていたら、そのお店のオーナーに次のようにそそのかされました。

お客さん、目が高いね。これは1品ものだよ! 他にはなかなか見つからない! 花びらもいいけど、それよりこの蜜腺を見てください! 形も色も特殊、蜜腺の色と言えば、普通は黄色か黄緑ですよ。こういう色や形の蜜腺のがなかなか作り出せないの。この株と同じのもほぼ作り出せない!! もうヘレボルス販売の時期は終わるから(4月でした)、いいのは来年まで入らない。手に入れるなら、今!! お買い得のお値段にもなっていますよ!!!!!

と、そんなにすごいものなのか、と思わされて、ひ弱な個体だなあ、と心配ではあったけれど、いじりまくった園芸種ってそんなものなのかも、と思って、結局、買い求めました。お買い得なんて聞かされたけど、高かったわあ。まあ、値段がどうかよりも、原種とは大きく異なるものに作られた、ということで、ぜいたくな花でしょう、とは思います。

この園芸種を買ったのは、2017年です。すぐに地植えしました。

ところが、それに続く年、この花が咲いた覚えがないんです。写真にも残っていない。2018年、2019年、と、このヘレボルスを、ヘレボルスの咲く季節に直に土の上を探したんですが、ない。夢の中にも出てきたけど、ない。

あのヘレボルスはどこに? やっぱり、ひ弱な園芸種は、わたしにはムリだったか、と思いました。育てるだけの技術がなかったのね。

消えてしまった今となっては、この園芸種が、他のオリエンタリスと交雑して、遺伝子を残してくれていることを祈ります。

以下、蜜腺が多くは黄色〜黄緑色であることを、他の個体の画像でご確認ください。

2021.03.23撮影

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