カラスといちごとクロッカスと

身の回りの鳥や小動物、庭の花や畑の野菜など、日々日々、季節季節の情報を、
個人の目をとおしてお届けします。

ホシキキョウが咲き続けている

2024年07月17日 08時00分00秒 | キキョウ科

2023.06.13撮影

今回も、ホタルブクロ属(Campanula)の花です。花弁の切り込みが深く、花が星形に開きます。和名は、その花の形にちなみ、ホシキキョウ(あるいは、ホシギキョウ)。

ホシキキョウについては、専門家の書いた記事が見つからなかったので、「みんなの趣味の園芸」なら信用できるかな、と思い、次の記事をリンクします。

学名 Campanula poscharskyana 
英名 Serbian bellflower「セルビアの釣鐘草」
別名 Trailing bellflower「枝垂れ釣鐘草」
和名 ホシキキョウ(あるいは、ホシギキョウ)
キキョウ科(Campanulaceae)ホタルブクロ属(Campanula)
原産 北バルカン半島のディナル・アルプス山脈(セルビアを含む)


英名 Serbian bellflower「セルビアの釣鐘草」は、原産地のひとつを示しています。英語の別名は Trailing bellflower「枝垂れ釣鐘草」で、これは、細い茎が伸びて、花がそこから花軸を出し、枝垂れたように咲くことを形容したものです。でも、正確には、茎が伸びて、茎の先の方は、立ち上がります。それでも、垂れてきますけど。

学名の種小名 poscharskyana は、ドイツの植物学者 Gustav Adolf Poscharsky(グスタフ・アドルフ・ポシャルスキ)に献呈されたものです。Poscharsky という名字はスラブ系のようですが、ドイツ人なので、ドイツ語読みをして「ポシャルスキ」となります。

2023.06.13撮影

上の画像左手に見える(冒頭画像では画面全体に見える)黒いものは、錬鉄製のイスです。冬は冷た過ぎて座れませんが、夏はひんやりしていい気持ちです。座るには、ホシキキョウが垂れかかっているを、ちょっとどけてからです。

画像にいっしょに写っているのは、カラミンサの1種(Clinopodium grandiflorum)。カラミンサとしては、大きな花を咲かせます。きれいなピンク色です。

このイスのあるところは、家の北側で、陽のあまり当たらないところなんですが、このホシキキョウもカラミンサも、何年も、何年も、何年も、ここで生きています。そして、生きているだけでなく、子孫をその辺に増やしています。どのようにタネが運ばれているのでしょうか。

とは言え、やはり北側ですので、勢いはありません。ちゃんときれいには咲くんです、このホシキキョウ。でも、花数が少なめで、何よりも、花の色が薄い。それとも、この今の花の色は、この園芸種のもともとの色か? 控えがないのでわかりません。

次の画像は、今年求めた株です。色が濃いめです。


2024.06.30撮影

ホシキキョウは、陽当たりの程度を選びません。日向でも日陰でも育ちます。それで、ホタルブクロ属の花は好きなので、ホシキキョウを南側にも導入してもいいか、と新しい株を買ってきました(上の画像)。

その名(園芸種名)も、'Blue Waterfall'「青い滝」、これは言い得て妙。大きな滝が盛り上がるようになってから落ち出して、そのまま勢いよく降っていく、という感じ。次の画像でその感じが表されているかどうか・・・


2024.07.01撮影

ホシキキョウCampanula poscharskyana)の基本の花の作りは、前回の記事のモモノハギキョウ(Campanula persicifolia)の花の作りと同じです。

・5裂した花弁(切れ込みの深さに違いがある)
・5本のオシベ(色に違いがある?)
3裂するメシベの柱頭(柱頭と花柱の割合に違いがある)

2024.07.04撮影


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ニワギキョウが咲いた

2024年07月12日 11時56分13秒 | キキョウ科
2024.06.30撮影

わたしの庭には、キキョウ科(Campanulaceae)ホタルブクロ属(Campanula)の植物が何種類かあり、それらが今きれいに咲きそろっています。

そのうちの1種、モモノハギキョウ(Campanula persicifolia)については、前回の記事に書きました。


モモノハギキョウの特徴のひとつは、地上から茎が縦に伸び、その茎から花軸が出、その花軸から花が咲くことです。

今日のホタルブクロ属の植物は、地上から立つのではなく、地上近くでこんもりと咲きます。

2024.06.30撮影

和名も見つけたんですよ〜〜。ニワギキョウです。

学名 Campanula carpatica 'Pearl Deep Blue'
英名 Carpathian harebell「カルパティア山脈の釣鐘草」
和名 ニワギキョウ(庭桔梗)
キキョウ科(Campanulaceae)ホタルブクロ属(Campanula)
原産 チェコ、ルーマニア、スロバキア、ウクライナ、西部ロシア、カルパティア山脈


種小名の carpatica は、原産地の一部、カルパティア山脈、から来ています。「カルパティア」そのものの語源については、よくわかっていないそうです。

2024.07.01撮影

この花は、今年の春、庭に来てもらいました。ラベルを見て、うわあ、かわいいわあ、と思い、連れ帰りました。前々から、ホタルブクロ属の花の種類を増やしたいと思い、何か気に入ったものはないか、と探していたんです。

この花が特にかわいい、と思った理由は、ホタルブクロ属の花に特徴的な釣鐘型、あるいは、深鉢型、ではなく、浅めの鉢〜深めの皿の形で、かつ、花びらがややそり返り、そのために、花びらの周縁部分が、ぷくっとしていることです。

色はもちろん、わたし好み! わたしの庭は、わたしの好みだけで押してしまうと、白〜紫〜青、ばかりになるので、意図的に他の色の花も導入するようにはしています・・・


2024.07.01撮影

ニワギキョウ花は、他のホタルブクロ属の花と同じように、
・花びら5裂
・オシベ5本
・メシベの柱頭3裂

ニワギキョウのツボミの形は、モモノハギキョウのツボミと同様の形です。以下は、夕陽を浴びる、うちのニワギキョウの最初にふくらんだツボミです。

2024.06.24撮影


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「モモバギキョウ」の本名がわかった

2024年07月10日 10時40分00秒 | キキョウ科
2024.06.16撮影(雨後に撮影)

このキキョウ科(Campanulaceae)ホタルブクロ属(Campanulaの植物は、わたしが、次の記事(2022.10.17付)で「モモバギキョウ」と呼んだものです。和名が見つからなかったために、学名(Campanula persicifolia)と、他のホタルブクロ属の種の和名を参考にし、そのように呼びました。その経緯、および、他の情報については、以下の記事をご覧ください。
それがですね・・・本名がわかったんです!!

いつものように、わたしは植物の勉強をしていました。ホタルブクロ属についていろいろ読んでいると、Wikipediaのホタルブクロ属の種のリストに、Campanula persicifolia が挙がっているのに気がついたのです。


このホタルブクロ属の種のリストのうち、「栽培種」のところに、
>> モモノハギキョウ Campanula persicifolia 
ってのがあったんですよ〜〜

きゃ〜〜、これ、わたしの「モモバギキョウ」じゃないですか! 「モモノハギキョウ」ですって! 「モモバ」じゃなかったけど、かなり近い!

学名 Campanula persicifolia
英名 Peach-leaved bellflower「桃の葉の形の葉をした鐘型の花」
和名 モモノハギキョウ(仮称「モモバギキョウ」改め)
キキョウ科(Campanulaceae)ホタルブクロ属(Campanula
分布 アルプス山脈、および、他のヨーロッパの山脈

分布は、以下の記事(英文)から。

日本語のWikipediaの「ホタルブクロ属」の記事で「栽培種」とされるのは、日本に自生していない、ということを言ったのだと思います。「栽培用の園芸種」という意味ではなく。

では、色の異なるモモノハギキョウの花をご覧ください。色は、株によっても異なりますが、花の開花してからの日数、また、撮影条件にもよります。

2024.06.12撮影

2024.06.09撮影

2024.06.07撮影

2024.07.02撮影

「モモノハ(persicifolia)」と呼ばれるのは、葉がモモの葉の形をしているからです。

 
2024.07.08撮影               モモ - Wikipedia

次は、生き延びたフサフジウツギ(Buddleja davidii)の前で咲くモモノハギキョウ。(他のフサフジウツギは、みんな枯れちゃったんです。)

2024.06.12撮影

次は、花の大写しです。この花は、咲いてすぐの花ではありません。

メシベ
・白っぽい
・柱頭が3裂し、開く(オシベが縮んだ段階では)
オシベ
・ピンクがかった薄茶色
・縮んでいる(メシベの柱頭が3裂し、開いた段階では)
・5本(画像からはちょっとわかりにくい)

2024.06.10撮影

虫をどうぞ。何か知らない。

2024.06.10撮影

ツボミ! 「モモノハギキョウ」と言えど、キキョウのような形のツボミではありません。

 
2024.06.09撮影(モモノハギキョウ)     2023.07.29撮影(キキョウ)

花の深さもいろいろ。

 
2024.06.08撮影               2024.06.19撮影


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タチアオイ「レッドワイン」が咲いた

2024年07月08日 08時00分00秒 | アオイ科
2024.07.05撮影

レッドワインの色のタチアオイ(Alcea rosea)が、きれいに咲きました。もうすでに、花粉がこぼれ落ちています。

学名 Alcea rosea 'Red Wine'
英名 Hollyhock
和名 タチアオイ(立葵)「レッドワイン」
アオイ科(Malvaceae)タチアオイ属(Alcea

この園芸種「レッドワイン」は、苗を買って植えてから、4年目でやっと美人さんになってくれました。去年成長してくれると思っていたのに、草丈も伸びず、花も上手く形成されず、わたしが日本と行き来して、世話をしていないためか? と思いました。

そのことや、タチアオイ一般について書いた前の記事(2023.10.02)を再掲載します。

以上の記事から引用すると、
> タチアオイは、一年草とも、二年草とも、また、生存期間の短い多年草とも、
> 言われます

今年きれいに咲いた、この、うちのタチアオイ「レッドワイン」は、次の経歴の持ち主。
2021年うちに来た(少なくとも、1年は経っている株のはず)
2022まだ小さい株
2023年:期待していたように成長しなかった
2024年:草丈も1メートル半〜2メートルに伸び、きれいに咲いている

つまり、若くても「4歳」ということになります。

これで、少なくともこの株の場合は、
> 一年草とも、二年草とも、
ではなく、多年草であることになります。

> 生存期間の短い多年草とも、
は、今後、見届けるしかありません。

となると、期待するのはこぼれダネですが、タチアオイは交雑するので有名なので、親からどのような子ができるかは分かりません。

2024.07.05撮影

花の後ろ姿もご覧ください(上の画像)。うなじが美しいわあ。

次の画像は、立ち姿。

タチアオイの左手下方に見えるのは、アリウム・クリストフィイ(Alium cristophii)のタネ。左手奥は、ブルーベリー(Vaccinium)ですが、3本あるうちの一番奥手のブルーベリーです。それで、まだ、実が青いです。

ま、うちの庭は、こういうジャングルです。

2024.07.05撮影


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ムラサキバレンギクが咲いた

2024年07月05日 09時24分43秒 | キク科
2024.06.22撮影
・異なる開花段階の花3つ
・左側に、舌状花の花びらのまだ「立っている」のが見える

ムラサキバレンギク(紫馬簾菊 Echinacea purpureaの花が咲きました。今年、春に、庭に来てもらった株です。懲りずに、お越し願いました。「パナマ・レッド」という園芸種で、ほんとうに赤い!

学名 Echinacea 'Panama Red'
英名 Purple Coneflower「パープル・コーンフラワー」
和名 ムラサキバレンギク(紫馬簾菊)
別名 エキナケア(学名から)、または、エキナセア(学名の英語読みから)
キク科(Asteraceae)ムラサキバレンギク属(Echinacea


わたしがムラサキバレンギクで複数回失敗しているのは、次の記事(2022.08.13付)で白状したとおりです。薬効などについても書いてありますので、ぜひ、読んでください。

今日は、この新しい園芸種「パナマ・レッド」の、花の開いていく様子を画像でお贈りします。写真ごとに、簡単な説明をつけます。

2024.06.19撮影
・舌状花(外周りの花)が花びらを開いていず、まだ棒状
・筒状花(内側の「円盤」)がまだ開かず密集している


2024.06.22撮影
・舌状花の花びらがだいぶん平たくなった
・筒状花の集まりである「円盤」が、外側の方からオシベを伸ばしてくる


2024.07.02撮影
・舌状花の花びらがもっと平たくなった
・筒状花のオシベの「筒」から出てきたメシベに、黄色い花粉がつている


2024.07.01撮影
・舌状花の花びらが垂れ始めた
・黄色い花粉のついたメシベが、「円盤」の上の方(=中央の方)に向かっていく


2024.07.02撮影
・黄色い花粉のついたメシベが、もっと中央へ寄っていく


2024.07.02撮影
・舌状花の花びらの色があせてくる
・黄色い花粉のついたメシベが、「円盤」のほぼ中心にまで至り、「円盤」が盛り上がる


2024.06.10撮影

この真っ赤な「パナマ・レッド」は、今、どんどん咲いています。この冬、極寒にならないことを祈って、今は、今の花を楽しもう、と達観しています。


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「気まぐれ変化」バラが枯れた

2024年07月03日 08時00分00秒 | バラ科

2021.06.04撮影(3年前)

わたしの庭は、家の北側と南側にあります。そのうち、北側の方が表の庭です。それは、玄関が北側にある(=道路に面している)からです。南側の庭は裏庭で、車庫をはさんで、路地に面します。

日本の家の建て方だと南側が裏庭というのは変だと思いますが、北米の家の建て方は、南北に長い土地なら、その真ん中にドンと家を建てるので、南側の庭と北側の庭ができあがり、玄関側が「表」と見なされるので、うちのように北側の庭が表の庭、ということが半分の確率であるのです。

わたしの北側の庭は、樹木の成長にともない、ますます陰が広がりました。そのため、多くの植物が消えていきました。南側の庭は、南と言っても、庭と路地の間に車庫が建っているので、手放しで太陽の当たる庭だとも言えないのです。

つまりは、太陽の必要な植物は多くは育てられない、ということです。

それで、わたしは、バラ(Rosa)を育てるのを躊躇してきました。と言っても、何種類かはあるのですが、なるべく、原種か、原種に近いものにしています。


そんな数少ないバラのうち、園芸店で見て恋に落ちて、やってきてもらったのが、冒頭画像の Rosa × odorata 'Mutabilis' です。この画像は、写りが悪いですが、こんなふうに咲いていた(ほんの3年前)、という例としてお見せします。画像右奥の白い花は、コデマリ(小手毬 Spiraea cantoniensis)です。

3年前はこんなに咲いていたのに、去年は下の画像程度。日暮前に撮影したからこんな色になっているだけで、別に何かを暗示しようとしたわけではありません。

2023.06.27撮影(1年前)

そして、、、今年は、見てみると、まったくの枯れ木になっていました。昨日、届くところだけは切り取り、ウッドチップになってもらいました。

今、ミニ(の)バラ園を作ろうか、と考えていて、それ用の太陽の当たる土地はあるんです。大木に成長していたフサフジウツギ(Buddleja davidii)が枯れた、その「跡地」に。

「気まぐれ変化」するバラ(Rosa × odorata 'Mutabilis')についてもっと詳しくは、以下の再掲載の記事(2022.08.08)をご覧ください。変化する花の色が見られます。
学名 Rosa × odorata 'Mutabilis'
和名 ロサ・ムタビリス(仮名)
バラ科(Rosaceae)バラ属(Rosa


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指貫(ゆびぬき)ベリーの実がなった

2024年07月01日 13時10分00秒 | 果物、実、タネ
2016.06.16撮影

待ちに待った指貫(ゆびぬき)ベリーの実がなった。でも、花があんなにたくさん咲いたのに、実がどうもよく実らない。なぜでしょ??

写真を撮りましたが、写真まで、できが良くない。仕方ないので、マシな古い画像を掲載します。この写真を見ると、指貫ベリーの甘酸っぱい味が思い出される。あの美しい夏の日・・・

今年は、まだ、ひとつ食べただけで、んんん・・・お味の方は、もうひとつだった。

指貫ベリーについては、次の再掲の記事でご覧ください。2022.08.07の記事です。
学名 Rubus parviflorus「小さい花のキイチゴ」
英名 Thimbleberry「指貫ベリー」
和名(不明)
バラ科(Rosaceae)キイチゴ属(Rubus

今日は、一日、庭仕事。夏といっても、日本のような夏ではない。動いていい気持ちだった。庭仕事の終わりに、今年初めてのブルーベリーの収穫をしました。100個。

こちらは、午後9時すぎ。夏時間なので、実際には、8時過ぎですけど。やっと薄暗くなってきました。これから、簡単な晩ご飯を作って食べて、デザートはブルーベリーにしましょう。


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