カラスといちごとクロッカスと

身の回りの鳥や小動物、庭の花や畑の野菜など、日々日々、季節季節の情報を、
個人の目をとおしてお届けします。

ご近所のチューリップ 2

2024年05月01日 08時00分00秒 | ユリ科

今日も、ご近所さんのチューリップを続けます。画像の撮影日は、全て、2024年4月10日です。

今日は、まず、黄色いチューリップから。冒頭の黄色いのは、花の姿が丸いです。「赤、白、黄色」と歌われる「黄色」というのは、こんな素朴なチューリップでしょうか。

もうひとつ、黄色くて丸いチューリップをどうぞ。ちょっと白いっぽい黄色です。


次も、黄色いチューリップですが、これも色合いが異なります。また、花の姿が縦長です。それだけでなく、花びらの先の尖り方も異なるんですよね。この黄色のは、ぷつっと尖っている。特徴を見だすと、果てしがない・・・


次の2枚も、花びらの先が尖っていますが、上の黄色(上の画像3枚)とは異なり、細く尖っています。薄い黄色の(次の画像)と、クリーム色〜黄緑色がかった白の(次の次の画像)と、です。次の2枚では、白の方が縦長ですね。



もう1枚、先の尖ったのを。でも、あまり尖っていないかな? ツボミなので、はっきりしません。



うちに植わっているチューリップは、だいたい次の4種類の運命に分かれていきます。
1。いわゆる「原種チューリップ」で、増えて行く
2。何年も咲いている特定の園芸種、でも、特に増えるわけではない
3。比較的新しく植えた園芸種で、今後何春咲いてくれるか、まだわからない
4。消えつつある、あるいは、消えてしまった園芸種

ご近所のチューリップで毎年咲くのは、何年も地植えされているものです。園芸種であるのはわかっているのですが、このように毎年咲くのは、手の込んでいない、というか、あまり操作されていない、というか、原種の性質を残している園芸種であるのだろう、と思います。

次は、縁取りがはっきりと見えるチューリップを、どうぞ。


前に、そんな縁取りのあるチューリップを、わたしの庭からご紹介しました。次の画像。



チューリップは、チューリップ属(Tulipaの総称ですが、園芸種は別にして、その属に一体何種のチューリップの原種が属しているのか、わたしはリストを見たことがありません。探し続けようとは思いますが、チューリップは商品化が進んでいて、分類と言えば、流通用として分類されるので、生物学的な分類なんかどうでもいい、あるいは、交雑が進みすぎて分類できない、というところなんでしょうか。

今のところ、ディビジョン15、あるいは、16まで設けられています。簡単に分ける場合には、咲く時期によって、初期咲き、中期咲き、後期咲きの3グループに分けられます。

前回と今回お見せしているチューリップは、よそ様のものなので、園芸種名は分かりません。

でも、ディビジョンだけでも推測すると、次のは、ディビジョン8のヴィリディフローラ(Viridiflora)ではないかと思います。花びらに緑の部分が現れます。Viridiflora の viridi というのは「青緑」、flora というのは「花」という意味です。また、花びらの先が尖り、咲くに従い外ヘ向かって反れるのも特徴です。


次の、えんじ色とワインレッドの間ぐらいの色のチューリップも、ご覧ください。なんか、重たそうな頭ですね。なぜなら、八重だからです。


このチューリップは、花を上から見ると、次のようになります。ディビジョンで言うと、ディビジョン11の八重遅咲き(Double Late)になると思います。


これらのご近所の、園芸種の中でも特に原種から離れている
・ディビジョン8・ヴィリディフローラ(Viridiflora)
ディビジョン11・八重遅咲き(Double Late)
の地植えの個体が、これから年々どのように花を咲かせ続けるか、観察していきたいと思います。また、これらの園芸種が、その園芸種としての特徴を保持していくか、興味があります。と言うのは、園芸種は消えていったり、消えなくても先祖がえりしたりするからです。

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ご近所のチューリップ 1

2024年04月29日 08時00分00秒 | ユリ科

ご近所さんたちの庭先でも、きれいにチューリップが咲いています。ちょっと前に、うちの近くをぷらぷら歩いてみました。今日は、その時に撮った写真を並べてみたいと思います。撮影日は、全て、2024年4月10日です。

学名 Tulipa cv.
英名 Tulip cultivars
和名 チューリップ(園芸種)
ユリ科(Liliaceae)チューリップ属(Tulipa


以下の内容は、先週のチューリップについての記事2本
で書いたことと被るところもありますが、、、

チューリップは、
・花被(花びらに見えるもの)が6枚
・そのうち、外花被(ガク)が3枚
・内花被(花弁)が3枚
今日の画像では、これらが区別してはっきり見えるものはありません。

内花被の中央には、
・縦にくぼみが2本入る
・くぼみとくぼみの間は、外に盛り上がっている
これは、冒頭の画像と直前の画像ではっきりと見えます。

外花被は、中央部分が、
・ヘリの色より薄い場合(直前の画像)
・濃い場合(次の画像)とがあるようだ
・全体が濃い色のチューリップ(冒頭の画像)では、違いが少ないが、ないわけではないかも
と一般的に言えるかもしれません。



懺悔することが・・・

このチューリップは、2軒西隣のおうちので、何年も毎年咲いている花なのですが、わたしは、これがいたく好きで、このように写真を撮ったんです。そして、立ち上がる時に、なぜか、茎を折ってしまった。カメラが当たったのかなあ、それとも、わたしが頭突きをした??

いずれにしても、よそ様の花をぶった斬ってしまった。まず、お花さん、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい。次に、お家の人々、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい。

わたしは、その折れたチューリップを手に取り、そのおうちの玄関へ行ったんですけど、留守の模様・・・落ち込んだけど、仕方ないので、自分のうちで花瓶に挿しました。ごめんなさい。次に会ったら、謝ろう。



次のチューリップは、わたしの折ったチューリップとは、濃さが違いますけど、同じ園芸種のチューリップだと思います。なぜなら、うちの、「メントン(Menton)」という園芸種の示す色の幅とそっくりだからです。うちの「メントン」については、またの機会に。



次の、きれいなオレンジ色のチューリップは、花びらが1枚離れかけています。花が古くなりかけると、このようなことが起こります。


次の画像2枚では、花びらがもっと離れています。でも、これが起こったからと言って、すぐに花が終わるわけではありません。

チューリップは、うちの庭では、ツボミが色づいてから、花びらが張りをなくし、ああ、花が終わった、と感じるまで、だいたい2週間〜3週間+咲き続けます。

 

つづく

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チューリップ、こんなはずじゃ

2024年04月24日 08時00分00秒 | ユリ科
2023.04.28撮影
こんな白っぽいチューリップ、植えた覚えは・・・

後ろにポツッと見える花びらの、上部が赤、下部が黄色のチューリップは、「サンキャッチャー(Suncatcher)」という園芸種です。「太陽を捕まえるもの」という意味。

2023.05.02撮影
ピンクの色がついてきた・・・

後ろに並んでいるチューリップは、先の画像と同じく「サンキャッチャー」です。

2022.04.24撮影
あら、花びらが黄色っぽくなってきた。おまけに、赤い縁取りがついたのもある。

右奥の上赤・下黄色のチューリップは、先の「サンキャッチャー」、すぐ後ろの、背丈が高く、花の色が濃い赤のチューリップは、「レッド・マタドール(Red Matador)」、その意味も「赤い闘牛士」、ジャンララ・ジャンジャンジャン。

2022.04.24撮影
こういうシミとシワの出たのもある・・・庭の持ち主に似るのか??

後ろの赤いのは、闘牛士さんです。

2023.05.02撮影
花びらの縁がぐるっと濃いピンク色になりました。

左の背景は、また「サンキャッチャー」です。

2022.05.02撮影
濃いピンク色が深まってきました。

水滴は、雨の後だからです。しょっちゅう雨が降るんですよ、バンクーバーは。

2023.05.02撮影
縁取りが、ずいぶん幅広になりました。細かい幅のブランケットステッチみたいです。
そうそう、こういうチューリップを買って植えたのよ。

上の画像には、縁取りのある花の他に、それより草丈の低いところに咲いている、白っぽい花があります。それは、縁取りのあるチューリップと同じチューリップです。中心の球根(「親球根」とでも呼ぶ?)の脇につく小さい球根から、後発で発芽したものだと思われます。

2022.05.02撮影
もっとピンクになってきた。

2023.05.08撮影
ますますピンクになってきた。
こんなはずじゃなかった。

 
2023.04.28撮影(はじめごろ)        2023.05.08撮影(おわりごろ)

学名 Tulipa 'Del Piero'
英名 Del Piero Tulip
和名 チューリップ「デル・ピエロ」
ユリ科(Liliaceae)チューリップ属(Tulipa
園芸品種群 ディヴィジョン3トライアンフ系


2023.05.02撮影(これを買ったつもり)

お名前は、「ピエロ」でした。

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2番目に咲いたチューリップ

2024年04月22日 08時00分00秒 | ユリ科
2024.04.03撮影

ちょっと前に、わたしの庭で1番に咲くチューリップをご紹介しました。
「ゾンビー(Zombie)」という名前の園芸種です。

今日は、わたしの庭で「ゾンビー」に続いて咲いたチューリップをご紹介します。ダーウィン・ハイブリッド系の園芸種「ライト・アンド・ドリーミー(Light and Dreamy)」です。色とすっきりした花の形に魅せられて、求めました。

学名 Tulipa 'Light and Dreamy'
英名 Light and Dreamy Tulip
和名 チューリップ「ライト・アンド・ドリーミー
ユリ科(Liliaceae)チューリップ属(Tulipa
園芸品種群 ディヴィジョン4ダーウィン・ハイブリッド系

園芸種名の 'Light and Dreamy' というのは、「軽やかで夢みがちなチューリップ」てなところでしょうか。紫色系のしっかりした色のピンクで、冒頭画像では太陽に当たっているので、実際の色より赤っぽく写っています。

 
2024.03.31撮影(くもった日)        2024.04.01撮影(晴れた日)

上2枚の画像に、ちらちらと見えているピーチ色っぽいものがありますね。それは、「ゾンビー」の咲き終わりの姿です。本当にタイミングよく、「ゾンビー」が終わりかけの時に「ライト・アンド・ドリーミー」が咲き始めました。(計画したと・お・り、にま)

「ゾンビー」は前からあったのですが、その「ゾンビー」の植っているところに、「ライト・アンド・ドリーミー」を混ぜ植えしようと計画し、去年の秋に実行に移しました。「ゾンビー」は初春に、「ライト・アンド・ドリーミー」は中春に咲く、はずのもので、考えとしてはいいのですが、さて、思い通りに行くか・・・

秋に、地上には何も出ていない「ゾンビー」の球根の間をぬって「ライト・アンド・ドリーミー」の球根を植え込もう、ということで、そろ〜〜、そろ〜〜、ゆっくり、ゆっくり、掘っていったんですよ。いや〜〜、ナマケモノのわたしは、冷や汗はかきませんでしたが、寒くて凍えましたよ、かかった時間のために。


上のような細い道具「ペン型手持ち草抜き具」を使いました。タンポポなどを掘りだすのに便利な道具です。これのおかげ(とわたしの辛抱強さと集中力)で、「ゾンビー」をぐさっと突き刺したりぶった斬ることなく、無事、「ライト・アンド・ドリーミー」の植えつけが完了しました。

年を越え、3月も後半になって、咲いている「ゾンビー」の間に、「ライト・アンド・ドリーミー」のツボミが現れてきました。そして、この美しいピンクのチューリップが咲きました。この色が見たくて、「ライト・アンド・ドリーミー」にわたしの庭に来てもらったんですね。

では、改めて、「ライト・アンド・ドリーミー」の花をご覧ください。

2024.04.03撮影

手前の花だけで言いますと、左右に見えるものがガクで、そのガク2枚の間、奥にあるものが花弁です。ガクと花弁が区別がつかないような場合、ガクと花弁を合わせて花被といいます。ガクは外側にあるので外花被、花弁は内側にあるので内花被、と呼び分けられます。

区別がつかないぐらい、と言っても、よく見れば、少なくとも、このチューリップの場合は、外花被と内花被が異なるのが観察できます。

まず、上の画像の内花被(=花弁)をご覧ください。この内花被の外側から見える部分には、縦にくぼみが2本入っています。そして、その2本のくぼみの間に紫の線が出ています。また、根本が黄色です。

2024.04.03撮影

今度は、花被(=ガク)をご覧ください。直前の画像の、一番大きく写っている花の、一番近くに写っている花被です。外花被は、ヘリが薄いピンク、中央部分が濃い色で、その濃い色の部分に、紫色の、3本のやや幅のある筋がついています。また、薄い色と濃い色との間も、紫色のボカシになっています。

2024.04.01撮影

上の画像は、花を上から見たものです。内花被(=花弁)が3枚、外花被(=ガク)が3枚、あるのがはっきりとわかります。内花被についている2本のくぼみも見えます。花びらの根本が黄色いです。その黄色い印は、花の外側からも見えます。花の中央にあって3裂したものは、メシベです。メシベを取り囲むように6本あるものは、オシベです。右側に写っている花は、ゾンビー・チューリップです。草丈にこれだけの違いがあります。

わたしのお庭には、あまりピンクの花がないので、このチューリップには、わたしは大満足です。きれいな色だな〜〜


2024.03.30撮影

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ゾンビーと女奴隷

2024年03月29日 08時00分00秒 | ユリ科
2024.03.16撮影

ゾンビーチューリップ(Tulipa fosteriana 'Zombie')のつづきです。

冒頭の画像は、開いたばかりの「ゾンビー」の中央部分です。ツヤツヤしていて、若さにみなぎっていますね。

まだ若い花なので、オシベ6本がまだピンと伸びています。筋の入っている部分と黄色い粉がふいたような部分を合わせたのが、オシベのヤク(葯)です。その下に暗い色で見えるのが、花糸です。オシベの「軸」あるいは「茎」のようなものです。でも、なぜ「花の糸」と呼ばれるのか・・・花の中にある糸みたいな形状のもの、という意味?

メシベは、オシベに囲まれて飛び出ているものです。頭の部分を、柱頭といいます。文字通り、「柱の頭」です。チューリップの柱頭は、先がみっつに分かれます。柱頭の下の柱の部分は、花柱といいます。オシベの花糸に対して、花の中の柱みたいな形状のもの、という意味でしょうか。

以下のリンク先に、花の作りについての簡単な図示がありますので、興味のあられる方は、どうぞ。


2024.03.17撮影

「ゾンビー」が全開したばかりの時には、花の内側の色は、白っぽい薄黄色です(直前の画像)。そして、一般的には、黄色の色が濃くなるのを経て、赤みを増してきます(次の画像)。

2024.03.18撮影

この花の色の変わっていくところを、花の中央部分の画像で、もう一度お見せします。オシベの様子が変わっていくのも見えます。以下の画像3枚は、同一の個体ではありません。

 2024.03.16撮影(冒頭画像)

 2024.03.14撮影

 2024.03.15撮影


チューリップは、他の多くの花と同じように、暗い時(夜や、天気の悪い時)や気温が低い時に、花を閉じます。まず、大きく開いているのからご覧ください。


2024.03.18撮影(晴れ)

これは、3月半ば、バンクーバーで大変晴れていた日に撮った写真です。バンクーバーでは、きれいに晴れると、人々が歓喜します。ホントですよ。野山や公園に出かける人々で交通渋滞が起こるほどです。

2023.04.21撮影(雨上がり)

この画像は、雨が上がってすぐ。水玉が葉にかなりついていますから。でも、晴れてきているみたい。雨でもあまり花が閉じなかったか、徐々に花びらが開いてきているところでしょう。


2024.03.20撮影(大変くもっている)

この画像は、大変暗く、くもっている日のものです。奥の方に見えるみっつの閉じた花は、晴れていた2日前、大きく開いていた花です(前の前の画像)。つまり、これらの閉じている花は、一旦咲いた花が閉じているものであって、まだ咲いたことのないツボミなのではありません。

一方、手前左の花は、終わりかけの花で、すでに、暗くても閉じなくなっています。年齢を重ねたお肌のように、ハリがなくなり、閉じられなくなるのでしょうか。右手前の花は、まだ開いたことのないツボミで、若々しく、みずみずしいですね。

花びらの色は、内側だけでなく、外側も変わっていきます。ツボミの時、外花被の帯状の部分の色は、くすんだ朱色です。花が開くと、その部分は、ピンクっぽい赤になります(直前の画像)。ですから、くもった日に閉じている花は、色を見れば、開いた花が閉じたのか、開いていないツボミなのか、わかるのです。花が古くなると、全体的にピンクになります。

さて、下の画像は・・・

2006.03.27撮影(ゾンビーチューリップにそっくりなチューリップ)

わたしは、自分が写した写真は、植物に限らず、分類してファイルにしてあるのですが、ユリ科(Liliaceae)チューリップ属(Tulipa)の下に、ゾンビーチューリップ(Tulipa fosteriana 'Zombie')とは別に、それにそっくりなチューリップがあります(上の画像)。

学名 Tulipa kaufmanniana 'Ancilla'
英名 Ancilla kaufmanniana tulip
和名 カウフマンニアーナ・チューリップ「アンチーラ」
ユリ科(Liliaceae)チューリップ属(Tulipa

わたしは、実は、「ゾンビー」を植えた時、「アンチーラ」を植え足したつもりだったんですね。それで、写真を整理してみると、どうもおかしい。なんか、写真を見直してからわかることの繰り返しみたい(この花、前からおかしい、と(2) - カラスといちごとクロッカスと)で恥ずかしいんですが。

それで、観察し、検索もしました。そうすると、違いも分かりましたが、混同しているサイトもあることも分かりました。わたしだけじゃないんだ、わ〜〜い、わ〜〜い、と言い訳。違いは、以下でご覧ください。

 
2006.03.27撮影(アンチーラ)        2024.03.14撮影(ゾンビー)

ラテン語 ancilla「アンチーラ」というのは、「女奴隷」という意味です。「ゾンビー」だの、「奴隷」だの、どういう命名の仕方なんでしょう。

コメント (2)

ゾンビーチューリップ

2024年03月27日 08時00分00秒 | ユリ科
2023.04.21撮影

わたしの庭では、チューリップ(Tulipa)は、この園芸種「ゾンビー」が一番に咲きます。今年は特に早く、3月半ばに咲き出しました。例年は、4月半ばです。掲載画像は、去年のも混じっています。

学名 Tulipa fosteriana 'Zombie'
英名 Zombie fosteriana tulip
和名 フォスターリアーナ・チューリップ「ゾンビー」
ユリ科(Liliaceae)チューリップ属(Tulipa

Tulipa fosteriana 種小名 fosteriana は、英語版Wikipedia Tulipa fosteriana - Wikipedia によると、イギリスのアヤメ類の専門家マイケル・フォスター(Michael Foster)に因むそうです。英語の固有名詞 Fosater「フォスター」から来た種小名なので、「フォステリアーナ」ではなく、「フォスターリアーナ」と読むことになるのかなと思います。

フォスターリアーナ種は、一般に、草丈が低めで、どっしりとしています。骨太、と言いましょうか。葉は、白っぽい光沢があります。フォスターリアーナの園芸種「ゾンビー」もその形質を受け継いでいます。


2023.04.10撮影

「ゾンビー」のツボミは、花が開いた時の大きさにまで成長して色づくと、こんな形と色になります(直前の画像)。おしぼりのような細長いツボミです。外側がくすんだ朱色、花びらの縁と内側が薄黄色。

2024.03.15撮影(今年)

もう少し開いてくると、花びらが6枚あるのが見えるようになります。この「花びら」は、植物学用語的には、花被片と呼ばれます。花被片とは、ガクと花弁が区別しがたいぐらいに見えるものを総称したもので、花の外側にあるの外花被(これが本来のガク)、内側にあるのが内花被(これが本来の花弁)です。ここでは、外花被と内花被が3枚ずつあります。

ゾンビーチューリップの、外花被の外側には赤っぽい帯状の模様が、内花被の外側には細めの線が数本、出ます。

花びらにつく模様について、もうひとつ、次の画像でご覧ください。外花被の赤い帯状の根本に、真鍮のような色の模様がついています。ボタンみたいでかわいいと思います。

 
2023.04.10撮影(去年)

直前の画像(去年)とその前の画像(今年)の撮影日を、比べてみると、3〜4週間の開きがあります。今年の方が、随分早く咲いているのです。

2023.04.10撮影

花びらがもっと開くようになると、外側の花びら(本来のガク)が反りかえるようになります。これで、内側の花びら(本来の花弁)の模様もよく見えるようになります。

2024.03.14撮影

そして、花被片(ガク+花弁)全部がほぼ開き切ると、上のようになります。

チューリップの多くは、ゴブレット型に咲きます。この園芸種の属する Tulipa fosterianaフォスターリアーナ・チューリップ)も、ゴブレット型に咲きます。花が若いうちから平たく咲くチューリップは多くありません。

平たく咲くのは、フォスターリアーナ種でも「ゾンビー」のような園芸種や、また、他の種の原種チューリップです。

2024.03.17撮影

開き切った「ゾンビー」を上から見ると、上の画像のようになります。中央に風車のように見えるのがオシベ、そのオシベに囲まれて飛び出ているのがメシベです。

つづく

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リリー・ツリーに文句つけたい

2023年08月18日 08時00分00秒 | ユリ科
2023.07.16撮影

今日は、「リリー・ツリーは、オリエンペット」のつづきで、リリー・ツリーに関しての最終回となります。


冒頭画像は、全く世話のされていないわたしの庭です。お見せするのは恥ずかしいのですが、うちの「木のように大きい」「木のようにぐんぐん伸びる」という触れ込みのユリがどれほどの丈か、周りの植物の丈と比べていただけたら、と思いました。このリリー・ツリーは、2年目の株です。

今日は、リリー・ツリー以外のお花も見てくださいね。

冒頭の画像で、左手から見ると、手前に、ノカンゾウ(Hemerocallis fulva var. disticha)の花殻とツボミが見えます。一般的な丈のノカンゾウです。


2023.07.10撮影

ノカンゾウの向こう側には、フロックス(Phlox)が何種類も植えてあるのですが、この画像ではっきり見えるのは、2種。ごく普通の高さの白いフロックス(園芸種 'David'「デイヴィッド」)と、丈の低い赤いフロックス。

 
2022.09.03撮影               2023.07.14撮影

画面ほぼ真ん中の薄紫のものは、通常よりもかなり丈の低いアガパンサス(Agapanthus)で、ツボミの色づいてふらんだものです。


2023.07.21撮影

アガパンサスの奥には、普通の丈のデルフィニアム(Delphiniumがもう薄茶色のタネになっています。

 
2022.06.08撮影               2023.07.10撮影

右側にリリー・ツリーに寄りかかるように出ているシダの葉、これは、特大のシダ(種類は不明)なんです。なんでこんなに大きくなるのかわかりませんけど、葉の長さは大きいのは150cmにもなります。よっぽど住環境が合っているんでしょう。上にかぶさってくるキウイ(Actinidia deliciosa)のツルもモノともせず、ぐんぐん伸びます。


2021.07.19撮影

さて、これらの植物を比較の基準にしてみて、このリリー・ツリーは、丈が高いと言えると思いますか。わたしはちっとも高いと思わない。オリエンタルなら、もっと大きいんじゃ? 他にも丈の高いユリはいっぱいある。


2022.08.04撮影

リリー・ツリーに文句つけたいこと、その1
リリー・ツリーは、オリエンタルとトランペットの交配種なんですから、草丈の高いオリエンタルの性質を受け継いでいても不思議ではありません。でも、リリー・ツリーは、主張されるように、2.5mにもなるのか?

リリー・ツリーに文句つけたいこと、その2
ユリは、毎年大きくなっていくのが普通であるのに、「木のように毎年大きくなっていく」と言って売り物にするのは、道徳的か。


2023.07.21撮影

リリー・ツリーに文句つけたいこと、その3
「ツリー」、つまり、「木」は、冬でも地上に生きて立っています、落葉樹が葉を落としても。それなら、冬に地上から姿を消すユリを「ツリー」と言うのは、おかしい。

リリー・ツリーに文句つけたいこと、その4
「木」には樹皮があります。ユリの茎には樹皮はない。うわ〜〜〜、ユリには、枝もない。少なくとも、わたしは見たことない。「枝」みたいに見えなくもないものは、花柄よね? つまり、「木」とは言えない。

2023.07.21撮影

これは、わたしのリリー・ツリーにだけ当てはまることなのかもしれませんが・・・

リリー・ツリーに文句つけたいこと、その5
わたしのリリー・ツリーには、芳香はない。昼間も、夜の間も、匂わない。

リリー・ツリーに文句つけたいこと、その6
わたしのリリー・ツリーは、花期が短い。2週間も咲いていない。あっという間に花弁が傷んでくる。

2023.07.21撮影

わたしは、「リリー・ツリー」というのは、どう考えても、だまし商法だと思います。「ツリー」というのは比喩だ、と言うにしても、2.5mになる、というのは、ウソだろう。

リリー・ツリーはオリエンペット(オリエンタルとトランペットの交配種)のひとつでしかなく、オリエンペットは、平均、1.2m。

その他にも、宣伝文句がいろいろあるのですが、それらのウソッパチさについては、以下の記事(英文ですが)に、理由を添えて詳しく説明されています。ユリ専門の栽培・販売家による記事です。

Lily Tree Nonsense(英文+画像)

これによると、わたしが間違って思い込んでいたことがあることに気づきました。リリー・ツリーという名称は2008年に使い始められ、2009年に登録商標がつけられたそうです。そんなに前からだったのか。ですから、リリー・ツリーに関してのわたしの最初とそれに続く記事には、間違った記載があります。

ここに訂正し、お詫び申し上げます。そこに書いたことは、「気持ち」がそうだった、と受け取ってください。汗



ただ、販売する植物に学名を長くつけていなかったのは、確かだと思います。学名がどこかに書いていないか、と、カタログ上を一生懸命に探したのを覚えていますから。

でも、自分の記憶に自信がなくなってきたなあ・・・げ、歳?


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リリー・ツリーは、オリエンペット

2023年08月16日 08時00分00秒 | ユリ科
2023.07.16撮影

今日は、「リリー・ツリーは、やっぱりユリ」のつづきです。


今日の冒頭の画像は、そのリリー・ツリー(Lilium OT-hybrid)のオシベの葯がキウイの葉にもたれかかり、その葉の上に花粉をこぼしているところです。強烈な色ですね。

リリー・ツリーというのは、初め、登録商標がついていなかったのですが、最近は(わたしは、2年前に気づいた)、Lily Tree® と表示されています。

登録商標をつけた理由は、lily「ユリ」と tree「木」というごく普通にある一般名詞をふたつ並べて、特別なものだ、と主張することが批判されたためだと思います。その批判は、消費者から来たかもしれないし、同業者から来たのかもしれません。

わたしでも、消費者として、苦い思いをしていましたもん。リリー・ツリーって、一体、何よ、と。まあ、そう思っても、文句をつけには行かず、商品を買わない、という「不買運動」をしただけですが。

すると、なんと、カタログにも、やっと、OT-hybrid(OTハイブリッド)と記載してくれるようになりました。オリエンタル・ハイブリッドとトランペット・オーレリアン・ハイブリッドの交配種です。

これを、Orienpet(オリンペット) 、あるいは、Orienpet(オリエンペット)とも呼びますけど、わたしには「オリンペット」は、「え? オリンピック?」ぐらいにしか思えません。「オリエンペット」の方が、「オリエント」風情が残っていていいかな?

2023.07.16撮影

以下、
・オリエンタル・ハイブリッドを「オリエンタル」
・トランペット・オーレリアン・ハイブリッドを「トランペット」
・OTハイブリッドを「オリエンペット」
と略して呼びます。

オリエンペットは、オリエンタルとトランペットを交配することによって生み出された交配種で、次のような性質を持ちます。

オリエンタルから
・芳香
・花の華麗さ、優雅さ
・花の形
・花期の長さ
・大きい草丈

トランペットから
・花の各種の色

交配することにより
・花びらの厚さ
・耐寒性
・強健さ

以上の情報は、以下などを参照しました。
What are OT Hybrid Lilies?(英文+画像)
Orienpet(英文+画像)

では、次に、オリエンタルに貢献した原種の例をご覧ください。
これは、オリンタルの代表格、ヤマユリ(Lilium auratum)です。多くの日本人にお馴染みの姿ですね。近畿地方以北の本州(北陸地方を除く)に自生します。

次は、ヤマユリ(Lilium auratum)の変種、サクユリ(Lilium auratum var. platyphyllum)です。サクユリは伊豆諸島にしか生えないので、全国的には知られていないか、と思います。
次は、カノコユリ(Lilium speciosum)です。四国、九州、台湾、中国の江西省に自生します。
それでは、これら、3種のオリエンタルの草丈を比べてみます。サクユリは、最大2mにもなるそうです(わたしは見たことがありませんが)。

オリエンタル
サクユリ(最大2m)
ヤマユリ(100〜150cm)
カノコユリ(100〜150cm)

オリエンタルって、みんな、草丈が高いんですね。

リリー・ツリーの話しは、さらにつづく。


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リリー・ツリーは、やっぱりユリ

2023年08月14日 08時00分00秒 | ユリ科
2023.07.16撮影

わたしの庭には、リリー・ツリー(Lily Tree)が3本あります。

一昨年の秋に鱗茎(りんけい)を3つ買って植えつけたもので、去年は2本しか発芽しませんでした。でも、鱗茎は土中に残っていて太りつつあるはずだ、とその時は思い、今年を期待していました。

でも、そのリリー・ツリーのことは、日本と行き来していて忙しい気持ちだったので、すっかり忘れていました。すると、この7月半ばに、ピンクがかった大きなツボミが。ツボミが大きくなるまで、気づかなかったのです。

2023.07.14撮影

この画像は、次の記事でもご紹介しました。


去年出てこなかった株(一番手前の)はやっぱり他のより草丈が低く、ツボミもふたつしかついていませんでした。でも、一番陽の当たるところだからでしょうか、ツボミのほころび方が大きいです。株同士は、お互い、30cmも離れたいないんですけど、太陽の力って、偉大ですね。

さて、このリリー・ツリーとはどんなものなのか。

2023.07.16撮影

こんなユリです。でも、色は数種類あるので、姿だけにご注目ください。

リリー・ツリー(Lily Tree)は、某社が、登録商標マークをつけて販売しているユリで、Lily Tree® と表示されています。

その特徴は、その某社によると、
・1年目には、草丈は最高90〜120cmに至る
・2年目には、150〜180cmになる
・3年目には、最高180〜250cmまで伸びる

へ〜〜、そんなにでっかくなるのか。

うちの場合は、
1年目:100cmくらい
2年目(今年):120cmくらい

ふ〜〜ん、2年目の伸びが少ないなあ。

それは、わたしが留守がちで世話をしなかったからか? 今年のバンクーバーのカラカラ気候のためか? それとも、、、わたしが宣伝文句に乗せられただけで、これはウソッパチ商品であったか? 

2023.07.17撮影

リリー・ツリーと呼ばれる「商品」の存在は、もう何年も前から知っていたんです。でも、最近まで買わなかったのは、どうしても信用しきれなかったからです。

この会社の一番イヤなところは、とんでもない高値をふっかけておいて、それを斜め線で消し、セールス価格をつけて、今ならお安いです、75%引きです、などと売るところ。これを、年がら年中やる。

おまけに、この会社は、販売している植物に学名をつけていなかった(今は、つけている)。そういうことは、カナダやアメリカの植物専門の会社では、まず考えられない。学名がなければ、一体何かわからないじゃないですか。「リリー」が「ユリ」、「ローズ」が「バラ」とも限らないのだから。

それで、この会社には、なるべく近寄らないようにしていたのですが、まあ、カタログは、慰みに見ていたの。それで、再び Lily Tree が目に止まったのが2年前。

おや? 前は、®、ついてなかったよね? ついに登録商標にしたのか? そんなら、もうちょっと、出自をはっきりさせなくていいのか?

と思って見てみると、おっや〜〜、Lilium OT-hybrid と書かれている。ありがとう、ありがとう、ありがとう、これで Lily Tree® が何であるかがわかりました〜〜、少なくとも、どんな交配種であるかが。

それで、買ってみる気になったの。

2023.07.17撮影

では、Lilium OT-hybrid とは何か。

Lilium ユリ属
O = Oriental(オリエンタル・ハイブリッド)
T = Trumpet(トランペット・オーレリアン・ハイブリッド) 
hybrid 交配種

OT-hybrid は、日本語では、OTハイブリッドと呼ばれます。英語では、Oriental と 
Trumpet をくっつけて、Orienpet(オリンペット) とも呼ばれます。

つづく。


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バイモにも〜〜

2022年12月22日 08時00分00秒 | ユリ科
2021.04.17撮影

バイモにも「ジャポニカ」があるんです。クサボケ(Chaenomeles japonica)、ヤマブキ(Kerria japonica)、ヤブツバキ(Camellia japonica)、だけではありません。

「ジャポニカ」なんていう植物

ツバキ? サザンカ?

冒頭の画像は、コバンユリです。

和名 コバンユリ(小判百合)
ユリ科(Liliaceae)バイモ属(Fritillaria
学名 Fritillaria meleagris「ホロホロチョウの(ような点々のついている)バイモ」
英名 Snake’s head「ヘビ頭」
別名 Checkered lily「市松・格子模様のユリ」
原産 ヨーロッパ、西アジア

ホロホロチョウ科(Numididae)

コバンユリは、「小判」だの「ホロホロ鳥(のような点々のついている)」だの「蛇」だの「市松・格子模様」だの、全然 japonica ではないのですが、そのうち、japonica のバイモ(Fritillaria)も出てきますので、しばらくの間、ご辛抱をお願いいたします。

2022.06.21撮影

全てのバイモ属の植物がそうなのか知りませんが、コバンユリ(Fritillaria meleagris)は、球根の分球からだけでなく、タネからも増えます。上の画像のようなサヤができて、そこからタネがこぼれます。サヤの中に、ペラペラした薄茶色のものが見えますね。それがタネをひとつずつ覆うセロハン紙のようなもので、その平たいタネ入りの袋が、サヤの下の方までぎっしり詰まっています。

自生地(ヨーロッパ、西アジア)の多くでは絶滅危惧種になっていますが、ヨーロッパやカナダでは、庭によく植えられます。「植物耐寒域区分(Plant Hardiness Zone)」は「4-8」なので、暖かいところでは育たず、バンクーバーあたりが生育の南限となります。

2022.05.13撮影

これもうちにあります。花びらが大変厚いです。

和名 クロユリ(黒百合)
ユリ科(Liliaceae)バイモ属(Fritillaria
学名 Fritillaria camschatcensis「カムチャツカのバイモ」
英名 Kamchatka fritillary「カムチャツカのバイモ」
別名 Chocolate lily「チョコレートのユリ」
原産 アジア北東部(ロシア極東地域、日本北部)、北アメリカ北西部

それで、クロユリの学名ですが、Fritillaria camschatcensis です。Fritillaria の部分は属名でバイモ属ですが、camschatcensis の部分は種小名で「カムチャツカの」という意味です。そうです、地名のカムチャツカです。japonica 以外の地名が種小名である、一例です。

カムチャツカ地方

コバンユリ(Fritillaria meleagris)とクロユリ(Fritillaria camschatcensis)は、和名に「バイモ」が出てきませんが、次の植物の和名には、「コバイモ」が現れます。

Fritillaria japonica
撮影者:Alpsdake
撮影日:2014.04.12
オリジナルからの改変、なし

和名 ミノコバイモ(美濃小貝母)「美濃国で発見されたコバイモ」
ユリ科(Liliaceae)バイモ属(Fritillaria
学名 Fritillaria japonica「日本のバイモ」
英名 ないもよう
固有 日本

これが、バイモ属の japonica です。日本の固有種なので、japonica と呼ばれて然りなんですが、それでも、ミノコバイモが他のバイモ属の日本固有種を押さえ、なぜ特に japonica と呼ぶに値する、とされたか、は、???です。西洋人によって一番最初に発見されたバイモなんでしょうか?

ミノコバイモ

Fritillaria koidzumiana(コシノコバイモ)
撮影者:Qwert1234
撮影日:2017.05.02
オリジナルからの改変、なし

以下のWikipedia記事から、日本国内の地名を和名に持つ種を拾い、その中で、学名に地名の入っているものに「*」の印をつけます。上の画像は、そのうちのコシノコバイモ(Fritillaria koidzumiana)です。和名には地名「越」が入っていますが、学名には入っていません。

日本でも、絶滅危惧種が多いんですね・・・中には、盗掘を恐れて、撮影地を明かさない撮影者もいるようです。

バイモ属

*ミノコバイモ(コバイモ)(Fritillaria japonica)【美濃】絶滅危惧II類
・イズモコバイモ(Fritillaria ayakoana)【出雲】絶滅危惧II類
*カイコバイモ(Fritillaria kaiensis)【甲斐】絶滅危惧IB類
・コシノコバイモ(Fritillaria koidzumiana)【越<越後】
・アワコバイモ(Fritillaria muraiana)【阿波】絶滅危惧II類
*トサコバイモ(Fritillaria shikokiana)【土佐】絶滅危惧II類
*トクシマコバイモ(Fritillaria × tokushimensis)【徳島】

最後のトクシマコバイモですが、Wikipediaの記事では、
> アワコバイモとトサコバイモの交雑種
とされ、学名は、交雑種の表示である「×」を使って、Fritillaria × tokushimensis となっています。

しかしながら、交雑種ではなく、独立の新種である、という記事もあります。

アワコバイモ・トサコバイモ・トクシマコバイモ
> トクシマコバイモ(徳島小貝母)
> 一見してアワコバイモとトサコバイモの中間型に見えますが、この花の生育地付近にはアワコバイモは見られず、トサコバイモも遠く離れた場所に生育しており、両種の雑種とは考えられない
> 2005年8月発行の英国王立キュー植物園発行の植物学会誌「ボタニカルマガジン」に紹介され、正式に新種として認められた

トクシマコバイモの写真
> トクシマコバイモは2005年に発見された新種(Naito2005)

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