カラスといちごとクロッカスと

身の回りの鳥や小動物、庭の花や畑の野菜など、日々日々、季節季節の情報を、
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新しいクロッカスが咲きました

2024年03月20日 08時00分00秒 | アヤメ科
2024.03.14撮影

去年の秋、クロッカスCrocusをたくさん買って、南側の庭(うちには、庭が、家の北側と南側にあります)に植えました。南側にクロッカスを植えるのは、初めてです。

北側の庭にはクロッカスがあった(ある)のですが、成長した樹木の陰となり、うまく育たなくなりました。それで、南側で育ってもらおう、と新しい球根を求めたのです。

球根は、思い切って、大きな袋で買いました。大型のクロッカス1袋と小型のクロッカス1袋です。どんな花が咲くかは、咲いてのお楽しみ、という「徳用」袋です。

大型の方は、1袋30球根入りで $19.97、小型の方は、1袋60球根入りで $32.25、でした。カナダドルです。1カナダドルは、このところ、110円前後で取引されています。

こんなにたくさんどうやって植えるんだ、どこへ植えるんだ、と悩みましたが、なんとかなるだろう、と観念して、帰国と帰国の合間に、寒さの中、震えながら土を掘りました。

 
2024.03.14撮影               2024.03.14撮影

大型の方は、Crocus vernus のもようです。この学名は「春のクロッカス」という意味で、英語でも Spring crocus「春のクロッカス」といいます。英語では、また、その花の大きさを表して、Giant crocus「巨大なクロッカス」とも呼ばれます。

ここまでの画像は、すべて、大型の「春のクロッカス」です。このしましまの園芸種名は、 'Pickwick'「ピックウィック」。wick というのは「ろうそくの芯」で、pick は「つまむ、つまみ出す」。pick the wick で、「(ろうそくを使った後に)ろうそくの溶けた中に落ち込んだ芯を(次に使えるように)つまみ出す」という意味になります。ん・・・そうか。

 
2024.03.12撮影               2024.03.14撮影

小型の方は、Crocus chrysanthusCrocus tommasinianus ようです。先の方の学名の種小名 chrysanthus は「黄金色の花」です。もうひとつの種小名 tommasinianus は、植物学者であり政治家でもあった Muzio Tommasini(発音は、ムーツィオ・トンマスィーニ?)に因みます(これは、他のブロガーさんが教えてくれました)。日本語的には「トマシーニ」。


「黄金色の花」の方は、英語で、Snow crocus「雪のクロッカス」、「トマシーニ」さんの方は、Early crocus「早咲きクロッカス」、と呼ばれます。「早咲き」の方も、流通上では、Snow crocus「雪のクロッカス」と呼ばれることもあり、種類がなんであるかをわかりにくくしています。

直前の画像は、きれいな色だなあ、と気に入りました。が、、、何かわかりません。小型の方だとは思いますが。球根を買った通販のカタログにも載っていないし、この色は、これ一本しか咲いていないんです。お徳用袋に入るはずではなかったものが、紛れ込んだものなのかもしれません。

 
2024.03.14撮影               2024.03.14撮影

上のクロッカスは、トマシーニ」さん園芸種 'Whitewell Purple'「ホワイトウェル・パープル」だ思われます。お徳用袋には、これが一番たくさん入っていました。

園芸種名の whitewell の well というのは、「井戸」とか「液体が溜まっているところ」という意味です。それが white「白い」わけです。花の中央が白っぽいことによる命名だと思いますが、花の中央が白いクロッカスはたくさんあると思うんだけど・・・ purple というのは「紫」ではなく「赤紫」です。purple は、通常、日本語に「紫」と訳されますが、実際には、「赤紫」を指します。

 
2024.03.16撮影               2024.03.16撮影

これも、トマシーニ」さん園芸種で、'Ruby Giant' のようです。giant は「巨人」という意味で、小型のクロッカスとしては、本当に大ぶりなんです。ruby は「ルビー」で「赤い」ですが、この色を「ルビー」というは、ちょっと外れているような・・・

でも、太陽が当たると、次のような色になります(左下画像)。「ルビー」よりひとつ前の「ホワイト・パープル」も、次のようになります(右下画像)。

 
2024.03.15撮影               2024.03.15撮影

次は、大型の Crocus vernus「春のクロッカス」の方です。この園芸種は、'Remembrance' で間違いないと思います。'Remembrance' の意味は、「思い出」「追憶」。花びら下の「脚」の方は、花より濃い紫です。左下の画像でお確かめください。

 
2024.03.16撮影               2024.03.14撮影

次も大型の方。園芸種名は、'Snowstorm' といいます。「雪の嵐」「吹雪」という意味です。花びらと脚に入った紫の筋がきれいですね。

周りに見えるのは、チューリップ(Tulipa)の葉です。チューリップの植わっているところを掘らないように、と、記憶と記録に頼って、クロッカスを植えたはずなのですが、それでもこのように近接してしまいました。場所によったら、クロッカスがチューリップに埋もれています。ああ、どうしよう・・・掘って植え替えることになるか・・・

 
2024.03.16撮影               2024.03.17撮影

最後に、小型の、英語で Snow crocus「スノークロッカス」と呼ばれる Crocus chrysanthus「黄金のクロッカス」を。「黄金のクロッカス」は、典型的には、濃い、オレンジ色がかった黄色ですが、この園芸種はもっと薄い色です。特徴は、花びらが2色であること。花びらの端の方が薄い黄色、中央に近い方がそれより濃い黄色です。これもきれいだと思いました。この園芸種の名称は、'Romance'「ロマンス」。

 
2024.03.16撮影               2024.03.16撮影

他にも咲いているのですが、今日はこれだけにします。なお、クロッカス(Crocus)属は、アヤメ科(Iridaceae)に属します。

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おとなりさんの前庭

2024年03月13日 08時00分00秒 | アヤメ科
2024.02.14撮影

わたしのうちは玄関が北向きで、東側に樹木が嫌いなおうちと、西側に樹木や植物が好きなおうちと、隣り合っています。

西側のおうちでは珍しい花をたくさん育てています。そして、色使いが上手なんです。

カナダの一戸建ての家の多くは、車道、歩道、地方自治体の土地、敷地、路地、と、道路に前後を挟まれた建て方になっています。そして、みんなではありませんが、敷地内が、前庭、建物、裏庭、車庫、となり、車庫が路地に面しています。

今日は、庭のうちでも、前庭の方の、それも、わたしの前庭ではなく、西側のおうちの前庭のお花をいくつかお見せします。

2024.02.14撮影

前掲2枚の画像は、クロッカスですが、これは、クロッカスでもいわゆる Crocus tommasinianus(クロッカス・トマシニアヌス)だと思います。「だと思う」というのは、わたしが植えたわけではないので(自分で植えても忘れるのに)確信がないのです。学名の種小名 tommasinianus については、調べましたが、意味はわかりませんでした。【追記:tommasinianus の由来について、他のブロガーさんからコメントで情報をいただきました。ありがとうございます。】

学名 Crocus tommasinianus
英名 Woodland crocus「林のクロッカス」
別名 Early crocus「早咲きクロッカス」
和名 クロッカス・トマシニアヌス(学名から)
別名 ウッドランド・クロッカス(英名のひとつから)
アヤメ科(Iridaceae)クロッカス属(Crocus

この独特の紫の色の花びらに、この濃いめのオレンジ色のシベは、印象的です。うちよりも木の鬱蒼としているおとなりは、うちと同様、冬の間、落ち葉で地面を保護しています。その落ち葉の敷き詰められた中から、クロッカスが空に向かって鮮やかに咲きいでるので、花の好きな人なら歩道を歩いていて振り返るほどです。

2024.02.14撮影

おとなりのクロッカス・トマシニアヌスは、1ヶ所ではなく、あちこちに固まって咲いています。同じように、直前の画像のサクラソウPrimulaも、あちこちに咲いています。

これも種(しゅ)が何かはっきりとはわからないのですが、Primula vulgaris(プリムラ・ブルガリス)ではないか、と思われます。種小名の vulgaris と言うのは、「一般の、普通の、ありきたりの」という意味です。

学名 Primula vulgaris「普通のサクラソウ」
英名 Primrose「プリムローズ」
和名 プリムラ・ブルガリス(学名から)
サクラソウ科(Primulaceae)サクラソウ属(Primula

プリムラ・ブルガリスは、通常は(「原種は」と言うべき?)、薄い黄色だと思うのですが、この色でもプリムラ・ブルガリスなんでしょうか。

念のために調べてみると、プリムラ・ブルガリスには、亜種とか園芸種とかを合わせると、次のような色があるそうです。アメリカのアリゾナ州立大学のサイトから取りました。
> 中央が黄色で、周囲が、白、薄い黄色、オレンジ色、ピンク、赤、青、紫



2024.02.14撮影

おとなりの前庭には、スノードロップも咲いています。美しい色のクロッカス・トマシニアヌス、プリムラ・ブルガリス、の間に、白いスノードロップが飛び飛びに集まっています。おとなりのスノードロップは、わたしの庭のスノードロップと異なり、八重のスノードロップです。

2024.02.14撮影

学名 Galanthus nivalis 'Flore Pleno'「フローレ・プレーノ」
英名 Double snowdrop
和名 八重咲きスノードロップ
ヒガンバナ科(Amaryllidaceae)マツユキソウ属(Galanthus

左下がおとなりの八重のスノードロップ、右下がうちの一重のスノードロップ。

 
2024.02.14撮影               2021.02.16撮影

今日掲載のおとなりの前庭の花の写真は、すべて、今年のバレンタインズデーに撮影しました。以下のような感じで、あちこちに飛び散って咲いていました。

 
2024.02.14撮影               2024.02.14撮影

 
2024.02.14撮影               2024.02.14撮影

左下の画像では、プリムラ・ブルガリスの花の中心が黄色いことを、確かめることができます。

 
2024.02.14撮影               2024.02.14撮影

バレンタインズデーからおよそ1ヶ月後の今日は、おとなりの前庭では、早咲きであるクロッカス・トマシニアヌスは終わりました。八重咲きスノードロップはほぼ終わっています。でも、プリムラ・ブルガリスは、まだまだ咲き続けています。

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咲かなかった、ルイジアナ・アイリス、アシダンセラ

2023年09月15日 08時00分00秒 | アヤメ科
2022.07.05撮影

今年咲かなかった花のつづきです。

わたしは滅多にアメリカに行かないのですが、あるとき、3週間ほど車で旅行しました。バンクーバーのあるブリティッシュ・コロンビア州から南へ国境を越え、主に太平洋岸の州と、それらの州に接する州へ行きました。

そのとき、冒頭の画像のようなアヤメ属の花にあちこちで出会いました。わたしは、花の図鑑をつらつら眺めるのが好きなので、図鑑でしか見たことがない花というのが結構あるんです。あ、あれ、ひょっとして、ルイジアナ・アイリス?

最初は、泊まったところの小さな庭で見つけました。圧巻は、太平洋岸の崖の上の原っぱに見渡すまで咲いているところ。そして、色は1色でない。

ルイジアナ・アイリスは、名前の通り、アメリカのルイジアナ州原産のアイリスで、1種のアイリスを指すのではなく、何種類ものアイリスを総称したものです。

そのほとんどは、アヤメ(Iris sanguinea)では真ん中で立っている「花びら」(内花被片)が、平たく寝ています。上の画像でもそれがうかがえますが、次の画像もご覧ください。

2021.06.25撮影

今日の画像のルイジアナ・アイリスは、野生種ではなく、園芸種です。黒っぽい色の美しさと、アヤメとは異なる花の形にひかれて、求めました。

学名 Iris ‘Black Gamecock’
和名 ルイジアナ・アイリス「闘鶏」
アヤメ科(Iridaceae)アヤメ属(Iris

わたしの画像では、この園芸種の美しさがうまく伝わってきませんので、よろしければ、次のリンク先へ行かれてください。

Iris ‘Black Gamecock’ (Louisiana Iris)(英文+画像)

この、「闘鶏」という勇ましい園芸名のついているルイジアナ・アイリス、大切に育ててきたんです。そして、5月の帰国前に、葉っぱは出ていたんです。バンクーバーへ帰ってからも、葉っぱはちゃんとあったんです。でも、結局、咲きませんでした。からからすぎたんです。

なお、上の画像の背景に見えている黄色い花は、ハルシャギク(コレオプシス)の園芸種「サンバースト」です。今年は大きな株になっています。こういう植物を庭に増やさなくてはならないんでしょう。

学名 Coreopsis grandiflora ‘Sunburst’
和名 ホソバハルシャギク(細葉波斯菊)「サンバースト」
キク科(Asteraceae)ハルシャギク属(Coreopsis

また、冒頭の画像の左手に見える黄色い花は、昼間も咲いているマツヨイグサ。園芸種で、「レモン・ドロップ」といいます。種名には「木立」と名前がついていますが、草丈は低いです。今年は、まあまあ生きながらえている状態。花は、大変かわいいです。

学名 Oenothera fruticosa ‘Lemon Drop’
和名 キダチマツヨイグサ(木立待宵草)「レモン・ドロップ」
アカバナ科(Onagraceae)マツヨイグサ属(Oenothera

次は、もうひとつ、アヤメ科(Iridaceae)の植物を。グラジオラスの1種です。

2022.08.30撮影

これは、去年、春植えして、同年の夏の終わりから秋にかけてきれいに咲いてくれました。なんとも言えないお顔をしているでしょ? 画像には、真ん中に開いている花、その右にツボミ、そのさらに右に終わった花、が写っています。

アフリカ原産のグラジオラス属の花で、バンクーバーでは、冬越しするかどうかギリギリ。花が変わっていて、欲しいなあ、と思っていたのですが、越年しないものはちょっと・・・と長らく我慢していたのです。でも、ここ数年、気温が上がってきたということで、試しに植えてみました。

学名 Gladiolus murielae
和名 アシダンセラ
アヤメ科(Iridaceae)グラジオラス属(Gladiolus

アシダンセラ

きれいには咲いたのですが、最初にそうなるのではないか、と危惧したとおり、お隣の、それも、植物が好きでないおうちの方に向けて、花が咲いてしまいました。それで、わたしの庭からは、後ろ姿が見えるばかり。

2022.10.19撮影

それで、秋が深まって葉が終わってから、掘り起こして庭の他の場所へ植え替えたのですが、それが悪かったのかもしれません。あるいは、やはり、寒すぎて、冬越しは無理だったのか。

今年は、出てこなかった球根が多かった・・・


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咲かなかった、アヤメ、エゾキスゲ

2023年09月11日 08時00分00秒 | アヤメ科
2022.06.06撮影

わたしの庭では、今年、咲かなかった花が、たくさんあります。

ひとつに、相変わらず樹木が巨大化して陰を作り出していること、ふたつに、わたしが日本(実家)とバンクーバー(自宅)とを行き来していてあまり家にいず、庭の世話ができていないこと。

みっつに、バンクーバーでは5月1日から散水制限が続いていて、自由に水やりするのは難しいこと(今は第二段階に入り、前より厳しくなっています)。そして、一番大きいのは、気候変動だと思います(そのために散水制限があるわけですが)。雨がほとんど降らなかった、また、バンクーバーの場合は気温が上がらなかった、他所では上がっているのに。

今日からしばらく、わたしの庭で例年咲いていたのに今年は咲かなかった花をいくつかご紹介します。ある意味、追悼記念みたいなものです。来年咲いてくれるかどうかは、わからない。

2022.06.12撮影

まず、アヤメです。今年は、葉っぱが出ただけで咲かなかったもよう。日本に行っていたので、よくわからないけど、花の咲いた跡がありませんでした。通常なら、タネの入ったサヤができるはずです。帰ってきてからも待ち続けましたが、咲かず。

学名 Iris sanguinea
和名 アヤメ
アヤメ科(Iridaceae)アヤメ属(Iris
原産地(以下の地図の緑の部分)

Iris sanguinea(英文+地図)

バンクーバーでアヤメは結構見かけます。わたしにとって、アヤメって、日本を思い出させる植物のひとつ。それで、欲しくて、欲しくて。

ところが、手に入れようと思って探したら、なかなか見つからない。似たようなアヤメ属(Iris)の他の植物はよく売っているんです。でも、最終的にはやっと探し出すことができて、このアヤメ(Iris sanguinea)がわたしの庭に来ました。

毎年、毎年、少しずつ増えてきて、わたしは喜んでいました。でも、実は、増えすぎてギシギシになり、仕方なく掘り起こして、処分するまでになってしまいました。わたしは植物を捨てることは滅多にないのだけど、あれはあまりにも過密状態で、どうしようもなかったんです。お隣に無理にあげればよかった。

2021.05.25撮影

冒頭の画像のように咲いているのもきれいですが、直前の画像のようなツボミもきれいです。期待感が漂います。

背景にピンクに咲いているのは、ケマンソウのうち、北米太平洋岸のもの。

学名 Lamprocapnos formosa
旧名 Dicentra formosa
和名(ケマンソウの1種)
ケシ科(Pavaveraceae)ケマンソウ属(Lamprocapnos
原産地(以下の地図の緑の部分)

Lamprocapnos formosa(英文+地図)


2022.06.18撮影

これは、エゾキスゲ(Hemerocallis lilioasphodelus)です。ゼンテイカ(Hemerocallis dumortieri var. esculenta)やユウスゲ(Hemerocallis thunbergii)とよく似ていますが、エゾキスゲは、草丈が低く、また、花の色が明るいレモンイエローです。

学名 Hemerocallis lilioasphodelus
和名 エゾキスゲ(* エゾに産しないので、これは命名間違いですね)
別名 マンシュウキスゲ
ツルボラン科(Asphodelaceae)ワスレグサ属(Hemerocallis
原産地(以下の地図の緑の部分)

Hemerocallis lilioasphodelus(英文+地図)

かわいいので欲しくなり、求めました。わたしは、どちらかと言うと、花のあっさりした方が好みで、八重に咲くヤブカンゾウ(Hemerocallis fulva var. kwanso)より、こちらの一重のエゾキスゲの方が好きです。

うちにはヤブカンゾウが何株もありますが(お隣さんが何年も前にくれて、増えた)、それらは、水もやらない、雨も降らない、というカラカラの中、いつもよりは勢いが弱かったものの、ちゃんと咲いてくれました。でも、葉っぱがすぐに茶色になってしまいました。どうか、土中で生きていてくれますように。

2021.06.03撮影

これは、エゾキスゲを上から撮影したものですが、、、

あ、なんか落ちてる。赤と白の何かの包み紙? こういうの、カラスが持ってくるんだと思います。食べ物を運んできて、そこで食べ、その食べ物にくっついていたのを置いていったものだと思います。

時々、クレヨンとかボタンとかが玄関の入り口に突如として現れます。これは、カラスが持ってくるんだと思います。まさか、アライグマやネコがそんなものを持ってくるわけはないので。

うちでは、カラスにエサをやります。ご近所でもする人は多いです。カラスは、食べ物をくれる人に「お礼」を持ってくる、という話しですが、さあ、どうなんでしょう。物を持ってくるのは、単に、それで遊んでいるだけかもしれません。

うちは、家の建物と通り道用のコンクリートの間に玉砂利を敷いているのですが、その玉砂利を運び出したり、よそへ運んで行ったりして、カラスさんたち、遊んでいます。結構な大きさのものをくちばしで拾い上げることができます。また、拾い上げるだけでなく、それを持って歩いて移動することもできるんです。飛べるかどうかは、まだ目撃していないので分かりません。


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スノークロッカス

2023年02月17日 08時00分00秒 | アヤメ科
2006.02.12撮影(Crocus chrysanthus ‘Snow Bunting’)

春に庭に咲くクロッカス(Crocus)を、大体で早咲きと遅咲きに分けると、次にようになります。斜字体が学名、カッコ内が英名とその意味です。

早咲き
Crocus tommasinianus(Early crocus「早咲きクロッカス」)
Crocus chrysanthus(Snow crocus「スノークロッカス」 )
Crocus sieberi(Sieber’s crocus「ジーバーのクロッカス」)
など

遅咲き
Crocus vernus(Spring crocus「春クロッカス」、Giant crocus「大クロッカス」)
Crocus flavus(Dutch crocus「オランダ・クロッカス」)
など

今日は、このうち、早咲きの、Crocus chrysanthus「スノークロッカス」を取り上げたいと思います。

日本語で確定した名称はないようですが、「クロッカス クリサンサス」で検索すると以下が出てきましたから、Crocus chrysanthus を便宜上「クリサンサス」と呼ぶことにします。

クロッカス クリサンサス

「クリサンサス」ですが、これは、ラテン語の学名 chrysanthus を英語読みして、それをカタカナにしたものです。本来のラテン語の読み方をカタカナにすると、「クリュサントゥス」に近いものになります。

2006.03.12撮影(Crocus chrysanthus ‘Prins Claus’)

学名 Crocus chrysanthus「黄金色の花を持つクロッカス」
英名 Golden crocus「黄金色のクロッカス」
別名 Snow crocus「雪のクロッカス」「スノークロッカス」
和名 クロッカス・クリサンサス
アヤメ科(Iridaceae)クロッカス属(Crocus

学名の Crocus chrysanthuschrysanthus というのは「黄金色の花を持つ」という意味です。chrys が「黄金(色)の、黄色の」、anthus が「花」。

2日前の記事のスノードロップ属(マツユキソウ属)は、学名が Galanthus ですが、その anthus と同じ anthus です。


以下の画像のクロッカスは、クロッカス・クリサンサスのようです。オレンジ色がかった黄色が、早春の庭には目が覚めるようです。この色から、英名の Golden crocus「黄金色のクロッカス」が出てきます。

2006.02.12撮影(Crocus chrysanthus

英語での別名の Snow crocus「スノークロッカス」は、「まだ雪も積もっているほど早い時期に咲くクロッカス」あるいは「雪の積もったのも突き破って咲いてくるクロッカス」という意味だと思います。

そして、雪がまだ積もっていても咲く、というようにあちこちに書かれていますが、実際に雪のあるうちに咲くかどうかは、わたしは体験していないのでわかりません。

この Snow crocus の snow は、「白い」という意味ではないのです。実際、原種の黄色からどのようにして作り上げるのが可能だったのか知りませんが、クロッカス・クリサンサスの園芸種には、いろいろな色があります。

例えば、次のリンク先の説明文の下に、合計12種(最初の4段)が挙がっています。どうか参考になさってください。

Crocus chrysanthus(Snow Crocus)(英文+画像)

2006.02.12撮影(Crocus chrysanthus ‘Snow Bunting’)

うちの庭には、今まで10種類近くのクロッカスを導入しました。そのうち、最初に植えたのが、直前の画像と記事冒頭の画像でお見せしているクロッカス・クリサンサスの園芸種 ‘Snow Bunting’「スノーバンティング」です。

Snow Bunting の意味は、「雪を頭で押して」。Snow crocus「スノークロッカス」の ‘Snow Bunting’「雪を頭で押して(出てくる)」ということで、寒いうちに咲くか、と思い、手に入れました。

また、花の色にもひかれました。その白さが、独特にややクリーム色がかっていること。でも、群れて咲いていると、本当に白いんです。

2006.03.12撮影

買ったのは、「1袋」で買ったので、せいぜい10個か12個です。ここまでの「スノーバンティング」の写真は、すべて2006年のものですが、球根を買ったのはそれよりも10年近く前で、それがこんなに増えているのです。増えたのを次々「株分け」していったんですね。直前の画像の向こう側にも「スノーバンティング」が2群見えています。

早い午後の光を浴びて、白さが引き立ち、目立ちます。そして、甘い匂いがする。

ところが、、、

2021.02.26撮影

これが、それから15年後、2021年(一昨年)のスノーバンティングです。もう、申し訳程度にしか残っていません。

何度も引っ張り出して恥ずかしいんですが、これも樹木の成長による太陽光線の当たり具合の変化によって、こうなってしまったんだと思います。

でも、去年、一昨年、と、球根を少しずつ、もっと陽の当たるところへ移植しました。今年はそこから元気そうに葉っぱが出ています。今年はまだでも、来年は咲いてくれるでしょうか。今年咲くかも、という期待もまだしています。

画像中、スノーバンティングの膨らんだツボミの後ろに群れて咲いているのが、2日前にご紹介したスノードロップです。隣接して植えられているだけなのに、スノードロップの方は爆発的に増えているのです。植物によって求める生育条件の違いが、このような差を生み出すんですね。

右上に幹のように突き出しているのは、ヘレボルス・アルグティフォリウス、画像下には、カタツムリの殻が見えます。地上に松葉のように見えるものは、実際、松葉です。


2006.03.12撮影

今後の計画として、「スノーバンティング」に限らず、ほぼ壊滅的なクロッカスを立て直そうと思っています。

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