カラスといちごとクロッカスと

身の回りの鳥や小動物、庭の花や畑の野菜など、日々日々、季節季節の情報を、
個人の目をとおしてお届けします。

ヘレボルスの庭はこう始まった

2023年02月07日 08時00分00秒 | キンポウゲ科、ヘレボルス
2006.03.12撮影「個体A」

過去3日間の記事で書きましたように、わたしのうちの庭(特に、北側の庭)には、多くのヘレボルス(Helleborus)があります。でも、買ったのは、ごく一部です。庭で勝手に自由恋愛して、子孫を作ってくれたのです。

わたしのデジタル化されている写真の記録によると、2006年には、うちには、6株のヘレボルスがあったようです。初めて植えたのは、それより数年前のことだと思います。

冒頭の画像は、その2006年に写された写真の1枚で、ヘレボルス・オリエンタリス(Helleborus orientalis)系。薄めのピンクの「花びら(=ガク)」にくっきりしたあずき色の点々、そして、その点々は「花びら」一面に広がらず、「花びら」の中心部約半分だけに集まっています。この株は、花の形質がはっきりしているので、うちの庭で雑種化したものではなく、購入してきた個体のようです。

明日の記事で8年後の個体と比較するために、この個体を、「個体A」と呼んでおきます。

2006.03.27撮影「個体B」

上の画像の個体も、形質がはっきりしているので、購入して来たてのもののようです。オリエンタリス系に他のヘレボルスも混じっているかもしれません。花の前面が白っぽく、裏面が赤っぽいです。その色の対比がはっきりしています。この画像からでは、角度的にちらとしか見えませんが、「花びら」前面のそれぞれには、赤い筋が通っています。

この個体を「個体B」と呼んでおきます。

「個体B」を手に入れるのに、かなりな高額を支払ったような記憶があります。「個体B」は、のち、多くの子孫に形質を遺伝させたようですが、このはっきりした形質の個体は、見当たらなくなってしまいました。

花の周りに瑞々しい葉のようなものがありますが、これは、苞(苞葉)です。葉ではありません。このヘレボルスは、葉柄も花柄も土地から出る無茎種です。

2006.02.10撮影「個体C」

これもオリエンタリス系。「花びら」は、地が濃い桃色で、部分的に黄緑。模様は、マゼンタに近い濃いピンクの点々が、大きく重なり合いながら広がるために、結果、網目状になっています。この個体は、花がどうなるか保証なしで買って来たもののようです。冒頭の画像の個体のようには、形質がはっきりとしません。

これを「個体C」と呼びます。

2006.03.27撮影「個体D」

この上の画像の個体を「個体D」と呼びます。

「個体D」もオリエンタリス系で、「個体C」によく似ていますが、次の点で、「個体C」と異なります。同じような開花段階にもかかわらず「花びら」の形が異なること。「個体C」の「花びら」は全体が丸く、「個体D」の「花びら」は先が尖ります。また、模様が、「個体D」は点々がずっと少ないので、全体的に色が薄く見えます。この個体も、保証なしで購入したものかもしれません。

2006.03.27撮影
 
これは、ニゲル(Helleborus niger)で、もうご紹介しました。この個体は、もううちの庭にはありません。でも、写真記録によると2006年には生きていたのです。今はなくても、遺伝子をオリエンタリスと協力して残した可能性はあります。あくまで可能性。

2006.03.27撮影

これは、アルグティフォリウス(Helleborus argutifolius)。これも前にご紹介しました。アルグティフォリウスも、他のヘレボルス同様、1株でうちにやって来たのですが、今は、無数に生えています。この種が、オリエンタリスとどの程度交雑するかは、わかりません。

明日は、8年後のヘレボルスの姿をお届けします。

コメント