大家さんのおじいちゃん。
例の口は悪いんだけど、優しいおじいちゃん。
ズボンのゴムが緩いからお尻を出してるおじいちゃん。
昨日も今日も僕の手伝いをしてくれていました。
若い頃は「ミサワホーム」の現場に入って電気屋さんだったんだって。
なので、チョコチョコと色んなことをしてくれるし、簡単な大工仕事も手伝ってくれます。
昨日の登場の際に下手すりゃ大怪我というシーンがありました。
「わ!」
「うお!」
ビュン!!
「あぶねぇ!あはははは!」
「ビックリしたぁ!トンカチ投げちゃったじゃん!やめてよね!トンカチを咄嗟に投げる自分に驚いたわ!」
「いやぁごめんごめん。」
断熱材を貼ったり、材料を運ぶのを手伝ってくれたり、ニコニコしてくれたりしていました。
「いやぁ、こんなに綺麗にしてくれてありがとう。ヤンベだなや。※1」
※1ヤンベ
いい塩梅ってこと。
いいあんべぇ→いあんべぇ→ヤンベ
抜けそうな二階の床を補強しましたよ。
「手すりつけないと落ちて死んじゃうね。」
「ぁあ?」
「手すりつけないと!アンタ!死ぬね!」
耳がファラウェイなのです。
「死なねぇよ。致命傷を負うぐらいだろう。母ちゃん残して死ねねぇよ。平さん言ってたろ?大切な人より1日だけ長生きしたいって。俺もその話聞いてから、そうすっぺって決めてんだ。」
「うん、ごめんね。なんか重たい話しになって。」
「ぁあ?」
「別にいいよ!なんでもない!」
おじいちゃんはコンちゃんといいます。
「平さん、まだ頑張っか?」
「うん、もうちょっとやる。」
「暗いな。電気つけてやっから。」
ありがとうございます。
明るいと寒くない気がするから不思議だよね。
「平さんは、めんこくてしゃぁねぇの。子どもいねぇからさ。息子がいたら平さんぐれぇだべ?めんこいのや。」
「あら、ありがとう。」
「アンタら、みんなメンコちゃんだもんな。」
「(笑)そうがい?」
「この歳になってさ、かけがえのない友達が出来たよ。きっと僕らは、縁があったんだ。」
「そうだね。きっと僕らは、そうなんだね。」
「ぁあ?」
「なんでもないです!」
こちらこそだよ。
ありがとう、コンちゃん。