今日、家族で行ってきたりゅーとぴあがオープンしたのが1998年、ビッグスワンがオープンしたのが2001年、ともに出来て10年以上の時が流れた。今では自分にとって「あって当然…」と言うか、生活の一部となっているこの二つの施設だが、考えてみれば十数年前はクラシック・コンサートと言えば県民会館かテルサ、サッカーは陸上競技場で開催されていたのである。
私がクラシック・コンサート通いをし始めたのはりゅーとぴあが出来て数年が経ってからだが、もし、りゅーとぴあがなかったら、果たしてクラシック・コンサートに行くことが習慣になっていたか…?クラシックは「ホールは楽器」と言われる程、他のジャンルに比べて会場が重要…ということもあるが、多分、そのようにはなっていなかったような気がする。
サッカーについては、私だけでなく多くの方がそうだろう。ビッグスワンとアルビレックスが出来たことによって、新潟人は初めてスタジアムでスポーツを観る楽しみや醍醐味と言うものを本当に知ったと思うのだ。(昨シーズンはあんまり醍醐味を感じられなかったけど…。)
我が国では地方文化行政と言うと、とかく「日本では箱モノばかり作りたがる」、「ハードよりソフトが重要」…と識者はしたり顔で言うのがパターンであるが、この二つの施設をフランチャイズにする者として、「やっぱり、拠点として箱モノって重要だよなぁ…。」というのが正直な感想だ。
りゅーとぴあにしても、ビッグスワンにしても、バブル期に構想がなされ、完成まで10年以上の歳月が掛かっている。いわばバブルの遺産(今ではこんな施設作ろうとしても絶対ムリだろう。ともに300億円以上掛かっているのだ。)…とも言える箱な訳だが、幸いなことに、この2つの施設、他の都市の同規模施設に比べて稼働率は高いようだ。
遺産を生かすも食い潰すのも我々次第。我々の世代、そして次の世代にも新潟の誇りとしてこれらの施設を使っていってもらいたい…、「宮川彬良とアンサンブル・ベガ 子供たちへ贈る “アキラさんのお年玉”」コンサートを聴きながらそんなことを思った次第である。
りゅーとぴあの建設計画が具体化した頃、私はロックとジャズをメインに聴いていたので「建設費190億?なんで、クラシックだけそんなに優遇されるんだ!」とか「能楽堂? 一体、一年で何回そんなの使うんだよ!!」とか毒づいていましたね。(お恥ずかしい。)
それが今では年20回以上足を運んでいる訳ですからね。能楽堂もLFJなどでも積極的に使われていますし…、実際、出来てみないと分からない部分もあるということですね。
クラシック・コンサートについては、演奏本番はもちろんですが、チラシを見て、期待を高めてホールへ足を運び、場合によってはアルコールを…。演奏を堪能した後、余韻…という全ての過程があって完結すると思っているのですが、その舞台装置というか、シチュエーションとしてのホールはやはり決定的に重要だと思うんですよね。
せっかく素晴らしいホールがあるのですから、是非とも多くの方に(マナー良く)コンサートを楽しんで欲しいですね。
あと広域合併で北区のホールを始め、郊外に多くのホールが出来ましたが、これらも積極的に活用されて欲しいですね。
そう言われれば、音文と県民会館しかない時代が長かったんですよね。そんな事実も忘れていました。
ダンスのノイズムもりゅーとぴああってのものでしょうし、やはり、ある程度のハコは必要なんでしょうね。
北区のホールは私もまだ行ったことがありません。オケも出来ると聞いていますし、是非、今度、足を運びたいですね。
新津のホールも期待しております。