古楽の小路

30余年住んだ杜の都から東京へ。両親の介護も終了、気が付けば高齢者に。介護される身になるまで音楽生活を楽しみたいものです

ブルレスカとスケルツォ

2020-05-17 11:51:25 | ルネッサンス・バロック音楽

バッハの鍵盤曲パルティータ6曲(BWV825~830)はいずれも傑作。

私の好みは2,4,6番あたりだったのだが最近になって3番の魅力に取りつかれてる。

1番は大昔リパッティの演奏を聴き過ぎ、5番は単純なプレリュードはじめ、比較的凡庸。

開始曲は大事である。フランス組曲がすべて「アルマンド」始まり、イギリス組曲が

「プレリュード」始まり、に対し、パルティータは開始曲がすべて曲想が違うのが面白い。

バッハの並々ならぬ意気込みが感じられる。楽譜扉の言葉・・・愛好家の心の憂さを晴らし、喜びを

もたらさんことを願って・・というのも今の世の混乱した状況に更にピッタリする。

3番は「ファンタジア」始まり。バッハのファンタジアというと「半音階的ファンタジアとフーガ」

からいくつかフーガとのセットあり、オルガン曲にも独立したファンタジアやフーガとのセット

の名曲がある。好みだなと思う曲が「ファンタジア」という名前を持っているという発見もおおい。

さて続くアルマンド、コレンテ、サラバンドのあとには珍しいブルレスカ、スケルッオがあり、

最後は怒涛のごときジグで締めくくる。このブルレスカとスケルツォ、特にブルレスカは、

バロックでは他に見当たらないと思ったらテレマンの「ドン・キホーテ組曲」にはあった。

ブルレスカ、スケルツォ共に 冗談、ふざけた、剽軽、のような意味のようだ。

そのせいかこの2つは続けて演奏されることも多い。ブルレスカの後半のそれも終わりに近く

2声がいきなりユニゾンになり、その後のこんがらかった3小節などにおふざけを感じる。

このいわば軽めの2曲のあと深淵かつ激しいジグを弾く時は いよいよ来た、と思わず

襟を正したくなるのだ。そのためにはこの2曲は重要で演出効果抜群。さすがと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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皐月

2020-05-05 19:05:55 | その他

例年この時期には隣の家に小さな鯉のぼりがはためくのだが、今年は見られなくて残念。

5月に入り、日々草木の成長をみるのが嬉しい季節となった。

狭い我が家の庭に今年もツル日日草や羽衣ジャスミンが咲いている。グラウンドカバーや

フェンスに絡みつけようと数年前に植えたのがにすっかり生い茂ってすっかりしまった。

家にいることが多くなり、アベノマスクを使うくらいなら自分で作ろうと、

布マスクをたくさん作ったら洋裁が面白くなってしまい、足りているのにエコバッグも作り、

たまの買い物にあれこれ選んで楽しんでいる。

楽器の練習、洋裁、読書、テレビ、いずれも座ったままでいることが多く、

食事も食べ過ぎ傾向なので運動不足と体重増加が心配。外出も自転車が多いので

あまり運動にはならず、歩いたほうがよさそうだ。スマホの歩数計アプリも新しいものに

してみた。 

演奏家の皆さんのいろいろなオンライン企画も増えて恩恵を被っている。

しばしの間でも日常を忘れられてありがたい。

レッスンもオンラインで受けられるのだが、オルガンとなるとそれも不可能。

この惨禍が終息したらコンサートに出かけたいという気持ちが増してくる。

初めのコンサートが何になるか・・。

 

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お花見

2020-03-25 22:41:45 | その他

3月はコンサートの中止が相次いだ。4月も中旬までは殆ど中止。

外出時のマスクが必需品となり、なるべく用事をまとめてマスク使用を減らすように

している。いつまでマスク不足が続くのか全くわからない。手作りマスクは

普通の布ではウイルスを通してしまうと思うので作る気にならない。

東京都も徐々に感染者数が増えてきて今が肝心と今週末は外出自粛のお達しがでた。

海外の状況をみると外出制限になっており、自粛くらいで大丈夫なのかと不安になる。

感染爆発状態になってからでは遅いのだ。先手を打つことに人々が従うかどうかが問題だ。

桜も咲き、少し気が緩んできた頃でそういう私もオルガン練習のあと今年も砧公園の桜を見に行った。

広い公園なので密な状況は避けられる。

宴会禁止のせいか家族友人で小規模でシートに座っている人々もみかけたが

多くはそぞろ歩きをしている。桜はまだ5分咲き位で、当分楽しめそうだ。

かなり古い木が多く、幹が垂れ下がって枝が地面についてしまっているものもあった。

桜に交じって「源平桃」という一つの木に紅白の花をつけた桃の木があり、満開だった。

姫シャガの群生も

来年の今頃は桜をみながら何を思い返すのだろうか。

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画期的試み

2020-03-01 21:30:30 | ルネッサンス・バロック音楽

世の中の空気が急にイベント自粛に向かってきたと思ったら、とうとう学校の閉鎖。

先週の土曜日まだコンサートは開催されており、川崎ミューザまで行った。

【パイプオルガンとパントマイムが紡ぐ物語】言葉は音楽、音楽は言葉

川崎や川口は行きなれてないせいか遠くに感じるが、行ってみると意外に近かった。

会場に着き、時間があったので売店をみていたらプレトークのお知らせ放送があり、

そういえばチラシに載っていたのを思いだし、ホール内に急いだ。

コンサートホールは舞台を取り囲むように客席がありいい感じ、パイプオルガンは最大級クラスの

規模で、オペラシティや川口リリアのホールと同じビルダーのク―ン社製であった。

舞台には天井から白い布が下げられてあり、この布がどう使われるのか想像を掻き立てられた。

出演者のインタヴューを聴き、オルガン(青木早希)マイム(マンガノマシップの2にん)

未知のコラボにワクワクしながら開演をまった。一幕は「時代を超えたディアローグ」の題名通り、

マルシャンとバッハのオルガン曲に始まり、バルトークのオルガン編曲版(ルーマニア民俗舞曲など)

メシアンまで。間にバードやカベソンを挟むという、オルガン単独のコンサートでは考えらえない

プログラムであった。小道具や仮面なども効果的に使われ、人体のしなやかな動きにくぎ付けになってしまった。

二幕は「言葉に秘める音と動き」

パイプオルガンから舞台のポジティヴオルガンに移行し、見た目からもマイムとオルガンが

さらに親密度が増したように感じた。現代曲ばかりで聴いたことがない曲であったのでとても

新鮮に感じ、マイムとの相性もさらによかった。アンコールが「赤とんぼ」であったが、この頃よくある

ことでまたか、と思ってしまう。

マイムを想定したオルガン曲の選曲もすばらしく、マイムも洗練されており、とても印象に残る

企画だった。

しばらくコンサートにいけないが、3月21日に状況はよくなっているとよいのだが・・・。

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ハマースホイとヴァレンタイン

2020-02-15 23:59:20 | ルネッサンス・バロック音楽

展覧会とコンサートの組み合わせで外出するのが結構好きだ。2つに特に関連はなくても。

昨日はまず上野で「ハマースホイとデンマーク絵画」をみてゆっくり移動、夜は

ヴァレンタインコンサートへ。

ハマースホイは前回来日時は見逃したのだが、好きかもしれない、、とずっと思い続けていた。

展示は4つに分かれており、少し前の世代からのデンマークの未知の絵が並び、

正直なところはやくハマースホイが見たいと思ったが、同時代に近づくと共通する

静かな雰囲気を醸し出す絵もみられた。

西洋美術館所蔵の「ピアノを弾く妻のいる室内」1910は後ろ姿しか描かれていない。

同種の女性後ろ向きの絵は今回来ている絵の中では「室内」1898 「背を向けた若い女性のいる室内」1903-4

の3つあった。顔の表情が全くわからないというのはみている者を不安にさせられ、同時に

想像力も掻き立てられる。シンプルなのだが素朴というのではなく洗練されている構図、色調。

「北欧のフェルメール」と言われているそうだが、この種の喩えは大体賛成しかねる。

「農場の家屋」「聖ペテロ聖堂」のような屋外の建物の絵や短期間住んだロンドンの

大英博物館付近の絵にも人の姿はなかったが、人々の暮らしはひそかに感じられるのだった。

ヴァレンタインデーのコンサートはロバート&ジュゼッペ・ヴァレンタイン、同時代の関連の

あるコレッリ、パスクイ―二(チェンバロ)でまとめた良いプログラムだった。

ジュゼッペのリコーダーソナタを初めて聴け、ヴィオローネの重低音がかっこよく新鮮だった。

ロバート・ヴァレンタインのリコーダーソナタの作品2-9,10の楽譜は昔買って持っていたが

今回のコンサートでは3曲演奏された。作品2-9、作品3-12(imslpにあり)に作品13-3という全く知らなかった曲もあった。

コレッリなどに比べると比較的平易なロバート・ヴァレンタインだが、いい曲だなと思わせてしまう3人のプロの技に

感嘆させられた。

17世紀終わりにはイタリア初めヨーロッパ各国からロンドンめがけて作曲家が集まったが

逆にイギリス人でイタリアに行き、活躍したのがロバート・ヴァレンタイン、伊名はロベルト・ヴァレンチ―二。

これで思い出すのが、英人作曲家ジョン・クーパー 伊名はジョバンニ・コペラリオ。ジョン・コペラリオともいうよう。

ヴァレンタインより100年位前の人だがこの人はイタリアに憧れるあまり、改名したという。 

大分前にリコーダー合奏で「Cuperaree or Gray 's Inn」 という曲を5声で合わせたことがある。

近くリコーダー吹きが5人集まるので合わせてみたくなった。

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真冬の東北行き

2020-02-10 16:30:50 | 

一月は体調不良から始まったが、半ばからは完全に回復し前より元気になり

楽器練習、オルガンレッスン、講座(チェンバロ、オルガン)などキャンセルすることなく

こなせてよかった。

毎年真夏の仙台でのチェンバロの発表会のほかに、小規模のミニ発表会

が真冬の山形で行われるようになり、私は昨年から参加している。

今回は行きは山形新幹線きで、翌日仙台まわりで帰るという一泊二日の

小さな旅をしてきた。車窓からの雪景色に見とれながら昼前には山形着。

暖冬とはいえ山形市は東京に比べればやはり寒かった。

雪も例年よりだいぶ少なく3~4cm程度。

年齢も音楽歴も様々な3人が東京と仙台から先生宅に集まり、ダカン、バッハ

F.クープラン、フローベルガー、ラモー、私はマルシャン組曲などを弾いた。

他の方の演奏を聴くのは興味深いし、自分の楽器でない楽器で弾くのは怖さも

あるがはそれ以上に新鮮味があってよい。さっと弾いてみただけで個々の楽器の

特性がわかるようになりたいものだ。

発表会のちの宴会では音楽の話もはずみ、遠路はるばる参加した甲斐もあった。

 

翌日は懐かしい山形⇔仙台の高速バスに乗り、仙台へ行き、友達に会いランチし、のちは

一人で松島海岸に足をのばし、散策。山形よりは暖かかったが海岸沿いを歩くには

寒すぎた。遊覧船にも乗ってみたい気もしたが、所要時間50分というので

凍えそうな気がしてまたの機会に。

松島は山寺と共に仙台在住には一番多く行った観光地。昔幼い娘を連れて福浦島に行ったことなど

思い出した。赤い橋のたもとまで行ってみたら有料になっていた。

東日本大震災の慰霊碑に手を合わせて、また今度くるのはいつだろうか思いながら松島海岸駅へ。

 

 

 

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テレビにラジオ

2020-01-06 19:49:40 | その他

今年は元日から喉の痛みと両目の充血で半病人だったが、4日に耳鼻科、6日に眼科、に行き、

ようやく落ち着いてきた。原因はよくわからないままだが、体力が落ちていたということらしい

晩年両親は外出は病院行きばかり、とぼやいていたが、そうならないようにせねば。

 

さて昨夜はシフのベートーヴェンのコンチェルトの1回目(1番と5番)の放映があった。

1番を聴いていたら、だいぶ前の、テレビのシフの「スーパーピアノレッスン」でのレッスンを

思い出した。https://blog.goo.ne.jp/euterpeparnassus/m/200901  

あの時一楽章の右手のオクターヴグリッサンドの箇所でベートーヴェン時代のピアノ

なら容易だが、現代のピアノでは手を傷めるかもしれないといわれた。昨夜のピアノは

ベーゼンドルファーだったが、オクターヴのグリッサンドはあった。

鉢来日の手兵の「カペラ・アンドレア・バルカ」との共演は結構タイミングがずれたが、

弾き振りならではの親密感があった。アンコールで作品78のソナタ(2楽章形式)を聴けたのは嬉しかった。

大昔ピアノ発表会で弾いた曲で1楽章はシューベルト風の歌心満載の曲なのだが、2楽章が

テクニック的にも難しく暗譜するのが大変だった。あまり好きでなく多くは弾かなかった

ベートーヴェンだがこの曲にはやはり特別の思いがある。

5番皇帝は何度も聴いている曲なのにひどく新鮮に聴こえた。音楽の悦びがひししひと

伝わってきてべートーヴェンをここまで深く楽しんだことはなかったような気がした。

興奮冷めやらず、ラジオをつけたら「眠れない貴女へ」という番組をやっていて

ゲスト谷川俊太郎だったので聴いていたら面白くて最後まで聴いて覚醒してしまった。

聞き手の村上由佳さんとのトークも自然体でよかった。

年をとらないとわからないことが本当にたくさんある。

年をとることは豊かになっていくことという気がして励まされた。

今日さっそく、最近の詩集を図書館で予約。

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今年を振り返り(コンサート、展覧会)

2019-12-27 22:50:00 | その他

今年行ったコンサート&展覧会のチケット半券をあらためて取り出したら

かなりの量となってびっくり。デザインに趣向を凝らしたものは少ないが、真ん中の3点は良い。

コンサート会場は武蔵野市民文化会館行きが圧倒的に多いがチケットはいつも味気ない。

近江楽堂にもよく行った。古楽器の発表会はほぼ、ここになっている。

今年の特に印象の強かったコンサート、展覧会は時期順 敬称略

<音楽>

①センぺ      ルイ・クープラン    究めた人の演奏は名曲をさらに名曲にする。

②レ・タンブル&ハルモニア・レニス     リコーダー、ヴァイオリン、ガンバ、チェンバロ&オルガンによる

                      音楽の悦びに溢れたイタリアバロックを満喫

③ルセ 酒井淳 他 マレのアンサンブル    マレの優しい音とフォルクレの鋼の音が対照的。    

④桒形亜樹子 コルマール・リュッカース録音記念 こちらも究めた人の演奏。この日に使用されたチェンバロは

                       ピエール・ドンズラーグのコピーだったが昨朝の「古楽の楽しみ」で

                       オリジナルを聴けた。録音は楽器の演奏のみでなく取り巻く環境まで残すことができるのか。

⑤小池まどか 中川岳  デュオコンサート    新鮮なデュオの醍醐味  仙台公演は1月26日(日)

 

<展覧会>

①メスキータ                 モノクロのインパクト強し                

②正倉院展                  いつか見たいと思っていた五弦琵琶。後期に行ったら前期の展示でみられず、

                       でも精巧なコピーも素晴らしかった

こうしてみると今年はコンサートの当たり年だった。

 

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2020年必見美術展

2019-12-13 18:07:15 | 展覧会

12月初め買う習慣のついた、「日経おとなのOFF 2020美術展」

例によって豪華付き。カレンダーは既に「和楽」の付録の小原古邨のものがあるので

余ってしまった。

A5のクリアファイルはフェルメールの「ヴァージナルの前に座る若い女性」と

ハマスホイの「ピアノを弾く妻」の2点で表裏になっていて、これも便利そうだ。

雑誌の表紙の絵は何かと、気になった。スルバランの「アンティオキアの聖マルガリータ」

いう不思議な絵。スルバランは何点かは見たことがあったがこれは初めて。

英ナショナルギャラリーの展覧会で観られる。今回の大規模な展覧会は61点すべてが初来日だそうだ。

とても1日では見終わらないだろう。

秋にはナショナルポートレートギャラリー展もあるというではないか。肖像画好きとしては王室以外の

どんなかた方が来られるのか興味津々。

 

 行きたい展覧会をピックアップ とりあえず半期分

①アーティゾン美術館 1/18~3/31 

②ハマスホイとデンマーク絵画 1/21~3/26東京都美

③画家が見たこども展 2/15~6/7 三菱一号館

④英ナショナルギャラリー展 3/3~6/14 国立西洋美

⑤特別展「和食」 3/14~6/14 国立科学博物館

⑥雅楽の美 4/4~5/31 芸大 

 

コンサートについてはまだ情報がつかめていないが、春までに予定しているのは

以下のコンサート。もっと増えるだろう・・。

①青柳いづみこ ピアノ        1/14

②本村睦幸  リコーダー       2/14

③A・マルコンA パイプオルガン    2/16

④川口成彦 フォルテピアノ 東京春祭  4/1

 

今年はコンサートも展覧会もたくさん行けた。そろそろまとめなくては・・・。

本をじっくり読むことがなくなった。というか活字を読むのが億劫になり、

新聞もあまり読まず、映画も観なかった。オルガン練習にかけた時間は多かったが

相変わらず上達が遅い。

 

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充実の2日間終わりホリガーを聴く

2019-12-10 13:02:30 | ルネッサンス・バロック音楽

デュオコンサート、リコーダー発表会の充実の2日間が終わり、昨朝はBSクラシック倶楽部を

見るために4時55分に起きた。わが家はいまどき録画装置ないので頑張って起きるしかない。

「ハインツ・ホリガーと仲間たち」の公演

オーボエ2、ファゴット1、コントラバス1、チェンバロ(桒形亜樹子さん)

最初のバッハのトリオソナタ525の3楽章はまだ目覚め悪く半分眠って聴けなかった。

細川俊夫のホリガー80歳を祝った(まだ若い)曲やホリガー作曲のファゴット。ソロ曲もあったが

やはりホリガーといえばゼレンカを聴いてみたいのであった。

トリオソナタ5番はよくきくノリの良い曲。考えてみれば合唱曲などあるのに聴いたことが

ないので聴いてみたくなった。

ゼレンカに鍵盤曲はなさそうだが。コントラバス奏者として活躍をしたようでモンテクレールも

確かそうだった。オルガン奏者で作曲家が多いなか、珍しい。

 

 ホリガーの演奏に初めて接したのは70年代。チェンバロもその頃に初めて見た。もちろんモダンチェンバロ。

ホリガーの奥さんはハープ奏者でお二人の演奏も聞いたことがあった。現代曲の演奏にも重きをおいていた。

その頃はバロック音楽はなんだか退屈で面白いと思わなかった。バッハは例外として。

バロックオーボエも、トラヴェルソも80年代終わりまで存在を知らなかった。オーボエ曲もバロックより

リヒヤルト・シュトラウスのコンチェルトなどを好んで聴いていた。これもホリガーのLp で。そのLpは、

だいぶ前に処分してしまっていた・・。どうしても処分したくなくいまだ取ってある、24枚中には残念ながら

入っていなかった。プレーヤーももうないので、聴けないのだが。

CDになったのをネット上で探すとLpジャケットと同じだった。ブルーの手編みセーターも記憶にあり。

モーツアルトのコンチェルトと一緒だったのか。いろいろ記憶が蘇ってきて、しばし感傷的になってしまった。 

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テレマンの有名曲や稀少曲

2019-12-05 21:18:00 | ルネッサンス・バロック音楽

テレマンの「食卓の音楽」は多種多様で、良い曲がたくさんある。

この中で唯一のRe曲はRe,Ft2本+BCの四重奏曲TWV43-d1。

リコーダーを吹くものにとってはソナタ、デュオ、トリオソナタ、コンチェルトに

並ぶ重要なレパートリーだがかなり難しい。16分音符の連続はブレスに困る。

12月8日のリコーダーの発表会でこの超名曲の通低を担当することになった。

旋律が3つあるのでチェンバロの右手の音選びが限られいろいろ悩んだ。そのおかげで

曲の隅々まで知ることになったのは良かった。

通低奏者は低音にかかれた数字を読んで即興で音をいれるということになっているが、

いつまでも初心者の私はあらかじめ考えておかないととても無理だ。でも曲全体がつかめて

くるとその都度、違うことをしてみたりの余裕が出てくる。

2回の合わせ練習と1回のレッスンも終わり、だんだん息もあってきた。あとは一緒に音楽を

する喜びを共有しながら演奏出来ればよいと思う。

テレマンは多種の楽器の曲があり曲数も膨大だ。リコーダーが上手だったという話は

聞いたことがあるが、他にもいろいろな楽器が出来たことだろう。オルガンに関しては

よくわからないが、曲は少ないがあることはある。

先日トランペットとオルガンのコンチェルトという曲を聴いたばかりだった。

多く曲があるのに演奏される曲はわりと限られているのでプロもアマチュアも

どんどんマイナーな曲を紹介してほしいと思う。

テレマンのチェンバロソロ曲というと「ファンタジー」しかないと思っているチェンバロ弾きも多い。

以前記事にした12月7日(土曜日)デュオ・コンサートを予定されているチェンバロの

中川岳さんがドイツ留学中に録音された、テレマンの「6つの序曲」というれっきとした

ソロ曲がある。この序曲集は序曲のあと、続く楽章は2曲だけで変則的だ。

テレマンには「序曲組曲」というオーケストラ曲が結構な数あり、9月のビーロックの

コンサートでも演奏されたた、TWV55-G2は序曲に続き延々7楽章もあった。このTWVう55には

通称「リコーダー(フルート)組曲(イ短調)」TWV55-a2もあり、ソロと弦楽器BCの

コンチェルト風の曲だ。この曲も四重奏曲と同じく昔からのリコーダー愛好家に知られている。

テレマンは膨大な数の作品はを残している上に、「序曲」「組曲」もあり、わかりづらい。

組曲はTWV42の「6つのコンセールと6つの組曲」にもあり、元は協奏的チェンバロと

旋律の曲だが、トリオソナタとして演奏も可能。これらはめったに演奏されないがいい曲がある。

コレギウム ムジクム 90のテレマン3巻CDに入っている、組曲5番の楽譜を昔探し回り

上野文化会館の資料室で見つけたときのことを思い出した。今はもちろん imslpに載っている。 

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オルガン工房見学

2019-12-03 11:06:50 | その他

オルガン演奏者や愛好家のグループで八王子のオルガン製作家研究家の横田宗隆さんの

工房見学に行った。好天に恵まれ晩秋の趣の山道をバスに揺られて藤野地区に向かった。

工房は2ケ所にあり、まずオルガンの構造や製作の歴史の概要をスライドをみながら

伺った。数か月前ラジオの「古楽の楽しみ」の対談に出ていらしたので初めてお会い

する気がしなかった。長らくアメリカやスウェーデンでオルガン製作研究をされ帰国、

当時行われていた方法でオルガンを制作修理しておられるそうだ。

宮崎のルーテル教会のパイプオルガンがが帰国後の作品で霊南坂教会のオルガンの修理

もされたそうだ。工房には若い見習の方も数人おられ横田さんの知識や技術が

受け継がれると思うと嬉しくなった。

メムリンクの奏楽天使の絵にある、ポルタティフオルガンの実演もあった。

右手で鍵盤を弾き、左手でふいごを動かす。一人で演奏出来たら楽しそうだ。

今回の貴重な体験はパイプオルガンのパイプを作るところを見せていただいたこと

ふいごを動かしてみたことだった。

パイプは原料の鉛と錫を煮溶かして、箱に入れ、細かい砂を敷き詰めた台に

薄い板状になるよう流す。

出来た薄い板をパイプの大きさに合わせ裁断し、丸め、ベンガラで塗装

継ぎ目をハンダで接着した後、うた口を作り、足にあたる円錐管とつなげ、

「管楽器」の完成。パイプは一本も同じものはなく何千本も違った大きさのものを

作らねばならず気が遠くなるような作業だ。

 もう一つの工房では新しいオルガン用(市川市)のふいごが数台置かれており

ふいご操作の体験もさせていただいた。絶え間なく風を送り込むには修練が必要で、

弾かれる曲のことも知っていでた方がよいので単純な作業ではなさそうだ。

よく見る18世紀フランスの資料ではふいご職人は足でなく手を使い風を送っている。

足の方がらくそうだが。

 

ポルタティーフから巨大なパイプオルガンまで、楽器のことも曲のこともまだ知らないことが

多いオルガンだが、あらためてその魅力を感じた一日だった。

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週末はコンサート

2019-11-19 16:23:00 | ルネッサンス・バロック音楽

もう大分時が経ってしまったが、9日はICUでオルガン(梅干野安未さん)

10日はガンバ&チェンバロ(品川聖&中川岳さん)

16日は武蔵野市民文化でバッハオルガン全曲演奏会9回目(松居直美さん)

同日東京女子大ででオルガン&オーボエ(川越聡子&宮村和宏さん)の 皆さんの演奏を聴いた。

 

16日のオルガンコンサートはバッハの超難曲トリオソナタを一回のコンサートでという

気が遠くなるようなプログラム。トリオソナタ6曲はオルガンを習う前から知っていた数少ない

バッハのオルガン作品のうちの一つで、最初に出合ったのはオルガンでなく器楽アンサンブル版であった。

このことは昔の私のブログで二回も同じようなことを書いていたのを発見。オルガンは楽器の

ストップもあるので、演奏を聴いていて様々な楽器の音が聴こえてきて一人で室内楽を奏でられるのは

何と幸せなことかと思う。アンコールは「トリオ」と題された一楽章のみの曲で初めて聴いたし(BWV583)

今回は世俗曲ということもあり重低音で荘厳にというより親密な室内楽を聴く気分だった。

 

同日夕べのチャペルコンサートではバッハのフルートソナタBWV1020が演奏されたが低音が

ファゴットのように聞こえ奏者が2人とは思えないほどだった。

現代のオルガニスト兼作曲家ハキムのコラールによる変奏曲はオルガンの音色とオーボエの軽やかな音色が

一緒になって耳を喜ばした。管楽器とオルガンは相性がよい。まだリコーダーとの共演は聴いたことがないので

是非お願いしたいものだ。

オルガンはバロックレパートリーも多いが現代までの全時代に曲があるという特色があるので

いろいろな好みの人にも対応できるもかもしれない。

遡って9日はICUのオルガンコンサートへ。ここへは2回目。ちょうどご一緒になった

チェンバロ奏者がオルガン奏者が座る位置の高さに座るとよいと教えてくださったので2階席に

行ってみた。なるほど響きがまとまって聴こえ、これからは座席選びの参考にしようと思った。

二階からのオルガン(リーガー社製)の写真を撮って記念に。

プログラムは1部パーセル2曲、バッハ3曲、2部はすべてフランスものでデュプレからトゥルヌミールまで。

フランス近代曲はオルガン奏者にとって魅力的なレパートリーなのだろうけど今のところは北ドイツ

曲で手一杯なこともあってフランスものを好んで聴く気が起きないでいるのでコンサートの

プログラムによく載せられる曲くらいしか知らない。16日のコンサートでもトゥルヌミールがあった。

チェンバロ曲も独、仏で明確な違いを感じるがオルガンも然り。

翌10日はバッハのガンバソナタ3曲とチェンバロ独奏曲2曲。

バッハのガンバソナタは昔フルートやヴァイオリンソナタがなんの疑いもなくモダン楽器で

弾かれていたころチェロでの演奏も普通で私もフルニエのCDを持っていた。いまはもう処分して

してない。クイケンとサバールのあと達者なガンビストに出会うことも多くなり、隔世の感がある。

先日NHK・TVのクラシック音楽番組で弦楽合奏の始まりとしてクイケンとレ・ヴォア・ユメーヌの映像が

出た。ガンバもようやく知られるようになってきた。 

ガンバソナタ3曲はフルート、ヴァイオリンソナタの幾つかと同様にオブリガード付きチェンバロなので

旋律楽器とチェンバロ右手に通低でトリオソナタのようになる。こんな素晴らしい曲を残してくれて

ありがとうバッハ、感謝!といつも思う。チェンバロソロはあまり弾かれないバッハ?のBWV922と

ギター演奏でもお馴染みのBWV998という珍曲と名曲。 BWV922はルセのCDの最初に入っていて、

「これはバッハ?・・やはりバッハか、、、」とモヤモヤしながら聴いたものだった。

チェンバロ演奏はいつものように見事であったが楽器に限界を感じ、二段ジャーマンで聴いてみたいと思った。

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柚子収穫

2019-11-13 17:52:50 | 庭の植物

去年から急に実がたくさんなりだした、柚子だが今年は70個で記録更新。

まず柚子の剪定から始めたが鋭い棘のおかげで両腕が傷だらけになってしまった。

わが家の「木」といえるものは柚子と月桂樹しかないのだが両方とも料理には欠かせない。

柚子は昨年絞り汁を冷凍しておいて薬味に、飲み物に重宝した。

月桂樹の葉は押し花のようにして水分を取ってから保存しているがもう一生分はゆうにある。

ゴミにだしてしまうのはもったいないのでまた押し葉にした。

レモンは花は沢山咲いたが実になってからは次々落ちてしまい、一つだけまだ頑張っている。

もう少し大きくなってから取ってどう使うか・・・。

来春に向けて球根を通販で注文したのでそれを植えたら庭仕事は終わる。

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秋晴れ

2019-11-04 20:20:15 | 展覧会

 11月に入った。日めくりカレンダーも薄くなり、来年のカレンダーをどうしよう、と

本屋や雑貨屋で物色するがまだ決められない。

文化の日は恒例の「三鷹合唱祭」にヴォーカルアンサンブル 遊 の団員として

デュファイの「Ave Regina Caelorum めでたし天の女王」を歌った。

グレゴリオ聖歌の専門家にも教えを受け、練習を積んでいったらなかなかよい

感じになってきた。会場の「風のホール」の良き響きに身をおいて自然体で歌えた。

 オルガンもチェンバロもリコーダーもだんだん時代を遡って16~17世紀あたりが面白く

感じるようになってきたが、デュファイはもっとそのまえ15世紀に活躍。今回練習

してみてまだつかめないところが多いが、さらに遡ってグレゴリオ聖歌から多声曲が

生まれる過程を歌って探ってみるのもよいかと思う。

 

さて一段落したので都美術館へ。連休のせいか上野動物園は長蛇の列。

都美術館はチケット売り場にかなり行列ができていたがあらかじめネットで買ってあり

スムーズに入れた。ロンドンのコートルード美術館には行ったことがなかったが

「秋のホテル」の著者、英国女流作家のアニタ・ブルックナーが小説を書く前にコートルード美術研究所にで

フランス美術を研究していたということからこの名前だけは記憶にあった。

レーヨンの製造取引で財を成した実業家がイギリスではの評価の低かった印象派

の作品を集めて作ったコレクションであった。

目玉とされていたのはマネの「フォリー=ベルジェ―ルのバー」とルノアールの

「桟敷席」であったが私にはあまり面白さを感じられなく、セザンヌやシスレー、

ピサロ、ボナールの作品を見られてよかった。ゴッホの日本の風景のようなアルルの

「花咲く桃の木々」すでに精神を病んでいた頃の作品だった。

セザンヌは若いころ大好きで初めて自分で買った画集もセザンヌだったので懐かしい。

「カード遊びをする人々」が自分記憶と違う気がしたら他にもこの構図(2人の)が2つ

オルセーと個人蔵(カタール王室)あることがわかった。

制作年代順に 

オルセー美術館

 

コートルード美術館

 

カタール王室蔵

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