漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0499

2021-03-12 18:51:41 | 古今和歌集

あしひきの やまほととぎす わがごとや きみにこひつつ いねがてにする

あしひきの 山ほととぎす わがごとや 君に恋ひつつ いねがてにする

 

よみ人知らず

 

 山のほととぎすは私と同じなのだろうか。愛しい人に恋焦がれて眠れずに鳴いていることよ。

 「あしひきの」は「山」にかかる枕詞。ほととぎすが眠れずにいるとわかるのは鳴き声がするからで、間接的にほととぎすが鳴いていることを描写しています。恋焦がれて眠れずにいる作者の耳に、山からほととぎすの声が聞こえてきたという情景ですね。