漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0497

2021-03-10 19:22:42 | 古今和歌集

あきののの をばなにまじり さくはなの いろにやこひむ あふよしをなみ

秋の野の 尾花にまじり 咲く花の 色にや恋ひむ あふよしをなみ

 

よみ人知らず

 

 秋の野のすすきにまじって咲く花のように、思いを表に表して恋慕おうか。逢うことはかなわないのだから。

 語尾の「なみ」は、「無し」の語幹+理由を表す接尾語「み」。0494 冒頭の「山高み(=山が高いので)」と同じ語法ですね。尾花(=すすき)に交じって色鮮やかに咲いているのはどんな花でしょうか。同じ秋の七草の萩や女郎花といったところかな?