古今和歌集 0042 2019-12-11 06:55:13 | 古今和歌集 ひとはいさ こころもしらず ふるさとは はなぞむかしの かににほひける人はいさ 心も知らず ふるさとは 花ぞ昔の 香ににほひける紀貫之 さても人の心というものはわからないものです。この昔なじみの家では、花は昔と同じ香りに匂っているというのに。 もはや説明不要と言うくらいに人口に膾炙した歌ですね。うつろいやすくあてにならない人の心。それに対して、昔訪れたこの家では、梅の花がその頃とまったく変わらずに芳香を漂わせている。その対比を詠んだ歌です。