日本から逃亡したゴーンの話には何の説得力もないのですが、それは日本人の感覚での話。
欧米諸国の人たちには、どんな感じなのか解りませんね。
ゴーンに賛同もしないが、日本の司法制度にも問題があると、、、、喧嘩両成敗のような判断をされるかも知れません。
確かに、、、犯罪者や容疑者に対して認める「人権」の部分は欧米諸国に比べると、かなり限定的みたいです。
この点を認めることが、すぐさま悪い事に認める事になるみたいです。
しかし、必ずしも欧米諸国の「人権判断」が正しいのかと言う疑問もあります。
先進国と言う括りで言っているのだと思いますが。
歴史・人種・地形・自然環境・生活習慣・宗教・政治・国を構成している人種などの違う人たちを、同じ人類で一括りにして判断することが正しいのかは・・・どうなのか
まぁ、ゴーンや外国の人が言っているのは「司法の人権に対する判断」を限定して言っていると思います。
私はその人たちに尋ねたい。 日本の司法制度を現実として、どの様に扱っているのかを知ったうえで言っているのかを・・・
まず容疑者と接する警察官ですが、警察は行政機関の一つです。
しかし仕事は司法のお手伝いが大半なんです。
警察の仕事に限定すれば、迷った人に道を教えるとか、家庭内のトラブルの相談とかで、そこらへんのオッちゃんオバちゃんでも出来る事です。
テレビなんかで取り調べの調所を書いているのは「司法警察官(員)」なんです。
交通違反でキップを切るのも同じ司法警察官です。司法警察官に関して、細かいことも色々あるのですが、話が長くなるので省略します。
行政と司法の二つの顔を持つ警察官の立場そのものも、少し変と言えば変ですよね。
そして容疑者を逮捕出来るのは警察官に限った事じゃない。検察官も自衛隊員も海保の人も、それどころか特別な能力のある公務員全てにあります。
現行犯なら私たち市民にも逮捕権はあります。
酔っ払いが看板などを壊していた時に、元気なオバちゃんに取り押さえられて「逮捕ぉ~」と叫ばれたら。
その人はオバちゃんに逮捕された事になります。 オバちゃんに逮捕された前歴は友達に一生言われる終身刑です(笑)
まぁ、普通は協力者とか通報者ですけどね。
犯罪を犯した可能性がある・・・容疑者
ここから司法の仕事が始まるのですが・・・
さて、、、、容疑者のうち、どれくらいの人が逮捕されるでしょうか
ここが日本の司法に問題があるという国々と大きく違うと点と思います。
容疑者のうち、、、三人に一人しか逮捕に至りません
怪しいやつに手錠をして警察に引っ張っていき、逃げたり出来ない様にしてから色々と調べて、必要なら一晩泊める。そして問題なければ釈放する。
こんなことを日本の警察はやりません。
もしも逮捕して翌日に釈放なんてしたら、、、、、特に有名人なら誤認逮捕と言われて大騒ぎです。逮捕した警察官は懲戒処分を受けますね。
そして有名人でなくても、、、後日に容疑が濃くなっても逮捕するのは難しくなります。
たちまち「誤認逮捕」って言葉があるのがおかしいんです。
日本は犯罪者しか逮捕してはいけない社会みたいです。警察が犯罪者なんて決められないのに。
容疑者・・・疑いがあれば逮捕して調べ、その結果、問題がなければ釈放する。これを事務的に行えない社会が日本なのです。
つまり日本では逮捕する時点で、非常ぉ~~~に犯人の確率が高い人しか逮捕を行わないんです。
ここで一回目の選別が行われているのです。
逮捕後にも調べを進め書類を検察(送検)に送るのですが、その前に警察署内で送検するかどうかを署の幹部で話し合われます。
これで二回目の選別です。
検察は警察から送られた書類を確認したり、独自に捜査をしたり、警察に再捜査を命じたりして裁判にかける事件を検査します。
ここで三回目の選別です。
つまり日本では何度も繰り返して事件を調べます。
これがゴーンの言う「99%以上の有罪率はおかしい?」と言う結果を生み出しているのです。
日本では逮捕から送検までが、かなり慎重になるので、その為に証拠隠滅を誰か仲間がやれない様に容疑者と連絡を絶つ期間が長くなるのです。
結果的にこのシステムは容疑者にかなり厳しい事になっています。
では、、、容疑者の三人に二人を逮捕して送検し、検事がそのまま全てを裁判にかければ有罪率99%はかなり下がります。
容疑者の拘留中の接見や仮釈放も大幅に認めて人権に配慮すれば増々有罪率は下がるでしょう。
それが人権を大事にすることになるのでしょうか・・・
善良な市民のリスクを高める事は良いのでしょうか・・・
欧米人の持つ感覚をアジアの人たちに押し付けているのは・・・人権を大事にしていることになるのでしょうか
意見としては聞く耳を持たなければいけない。しかし批判する時はもう少し物事を知ってからにして欲しいものです。