アチャコちゃんの京都日誌

あちゃこが巡る京都の古刹巡礼

555 アチャコの京都日誌 新シリーズ京都100寺巡礼 ⑪ 今熊野観音寺

2019-02-26 08:30:24 | 日記

11番 今熊野観音寺

 

京都府京都市東山区泉涌寺山内町32

別称  新那智山 観音寺

宗派  真言宗泉涌寺派

本尊  十一面観音(秘仏)

開基  空海

 Kannonji8706-b.jpg

法住寺のあとは、蓮華王院はもちろん、北隣の血天井の養源院にも立ち寄りたい。その後⑪東大路通に戻るとさらに南下し泉涌寺を目指す。徒歩15分から20分くらいだ。第一山門を入れば緩やかなカーブを歩きながら今熊野観音寺を訪ねる。

開基は空海だが、嵯峨天皇の時代に藤原緒継によって伽藍が整備され「法輪寺」として完成した。本尊は、空海が熊野権現から賜った一寸八分の十一面観音像を胎内仏(仏像の胎内に仏像を納める)とした空海自ら刻した一尺八寸の十一面観音像(秘仏)だ。白河上皇の時代になりこの辺りを紀伊国熊野に対して今熊野と言われ修験の地として栄え「東山観音寺」と呼ばれるようになる。さらに曾孫の後白河上皇になり新那智山の山号を授けて「今熊野観音寺」とした。同時に新熊野神社も造営された。いずれも(イマクマノ)と読むが、寺は今熊野、神社は新熊野である。後白河はこちらの観音様に頭痛を治してもらった。

境内は自由参詣で入り口階段下には、子護大師像と呼ばれる巨大な空海像が迎えてくれる。石段を上がるとすぐに空海が自ら錫杖で掘り当てた「五智の井戸」がある。日本全国には空海が掘ったと伝わる井戸はいくつあるのだろうか。また頭痛封じに加え同じ頭の病気であるボケにも効果があると言う観音様も迎えてくれる。

また、こちらのもう一つの特徴は四国88か所巡りを一日で巡ることが出来る「お砂踏み法要」だ。大講堂の中に四国88か所のお寺から砂を集め、一か所ずつお砂踏みをしながら願いを込めて回るのだ。毎年921日~3日間の今熊野観音寺恒例の重要行事である。

普段は静かな境内で、つい数年前朱色鮮やかに塗りなおした多宝塔である「医聖堂」など丁寧に巡ればたっぷり小一時間かかる古刹である。

この後は、さらに泉涌寺塔頭をいくつか巡る。