カメラとともに自然を友に

多摩丘陵の自然を写し撮った写真を中心にしつつ、日々の暮らしのなかで目に触れたものを記録してゆきます。

貴婦人と一角獣展

2013-05-25 | 美術
 国立新美術館で開催中の「貴婦人と一角獣展」に行ってきました。当初はそれほど行くつもりではなかったのですが、「芸術新潮」誌の特集記事を見て、がぜん興味をかき立てられました。開場と同時に入りましたが、並んでいる人は少なく思った程の混雑ではなかったのでゆったりした気持ちで観ることができました。
「貴婦人と一角獣」(フランス国立クリュニー中世美術館所蔵)は6連作になったタペストリーで全部合わせると22メートルにも及ぶ大作。6連作のすべてに貴婦人と一角獣、ライオンが描かれ、それ以外にも様々な動物たちが登場し、地面には無数の草花が散りばめられていて、楽園とも言えるし、お伽噺のようとも言える世界が現れています。とりわけ動物たちの表情がとても活き活きと描かれているのが印象的で、当時狩猟の対象だったはずのキツネもノウサギも同じ命を持った隣人として画面の中に収っています。色彩もとても500年も経っているとは思えないほどの鮮やかさ。双眼鏡を持参したので細部まで見ましたが、貴婦人の衣装など細かな絵柄が緻密に織られており、草花もリアルに描かれているので一つ一つの種類がわかるほどなので、じっくり見て行くと興味が尽きません。
 二度と日本に来ることがあるかどうかというほどの貴重な機会のようですから、関心を持たれたらぜひご覧になることをお奨めします。開催は7月15日まで。


 写真は味覚をテーマとした作品。それぞれの作品には触覚、聴覚というようにテーマが立てられています。
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