カメラとともに自然を友に

多摩丘陵の自然を写し撮った写真を中心にしつつ、日々の暮らしのなかで目に触れたものを記録してゆきます。

「タイ展」

2017-08-19 | 美術
 東博で開催中の「タイ展」を観てきた。今年は日タイ修好130年なのだそうで、それを記念したもの。平日で雨だったためかそれほどの混雑ではなかったので、ゆったりとした気持ちで観ることができた。展示点数も多いし中身の濃い内容で見応えのあるものだった。
 もっとも惹かれたのは「ナーガ上の仏陀座像」で12世紀末から13世紀に造られたという。座っている台座の部分に鱗のような模様があるので、これは蛇では、と思いよく見ると仏陀の頭上にはコブラのような蛇が7つもの鎌首をもたげていて、まさにそのとおりでした。ナーガというのは蛇の神様。全体の造形といい仏陀の顔立ちといい実に魅力的でした。
 大仏殿・ワット・スタットの扉は高さが5,6メートルという大きなもので、これだけが撮影OKとなっていたので撮ってきました。
 
 サルやシカ、イノシシなどさまざまな動物が彫りこまれています。
 
 館内には三好和義氏撮影のタイの写真が。
 
 「タイ展」の後、20分ほど常設展を観ていると閉館の放送が流れたので外に出るとまだ小雨が降り続いていました。閉館時間は17時でしたが、外国人観光客もたくさん来ていたことを考慮するともう少し開館時間を延ばす必要があるのではないかと思う。サルスベリ咲く表慶館。
 
 ところで一昨日は、ニホンカワウソ発見か、というニュースが流れて、びっくりすると同時になんともうれしく感じたが、それに続くコメントで韓国から泳いで渡ってきたのかもしれないと聞き、ちょっとがっかり。対馬にいたのであれば長い間見つからないはずはなく、残念ながらユーラシアカワウソの可能性の方が高いかもしれない。もっと早く対策をとってなんとか絶滅を防げなかったものかという思いが強いが、まだ自然保護の思想が広まっていなかった時代の犠牲者となってしまった。しかし、かりにユーラシアカワウソだったとしても自然に海を越えて渡ってきたのであれば、定着できるように保護することが必要だろうと考える。
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