カメラとともに自然を友に

多摩丘陵の自然を写し撮った写真を中心にしつつ、日々の暮らしのなかで目に触れたものを記録してゆきます。

すみだ北斎美術館

2018-04-27 | 美術
 2016年に開館したすみだ北斎美術館に初めてでかけました。
 建物はなんともユニークな現代的な造りになっていました。外国人観光客のグループが外で引率者の説明を受けている様子。この後、館内でこのグループの近くで見ているとフランス語が聞こえてきましたが、このグループ以外にも外国人の姿が多かったです。
 
 
 北斎の絵には有名な「神奈川沖浪裏」や多くの滝の絵など、水の表情を巧みに描いたものが多いですが、企画展はその水をテーマとしたもので「北斎のウォーターワールド」という展示。精緻かつダイナミズム漲る画風で目をひきます。
 企画展は撮影できませんでしたが、常設展示は一部を除き撮影可。常設展示室にはタッチパネル式の作品解説があって工夫がなされています。
 
 ダイナミックな虎図。近距離用の眼鏡を持ってゆくのを忘れたため、一部の作品はよく見えず情けない思い。
 
 展示室は3階と4階にあり螺旋階段でも繋がっています。
 
 美術館の前は公園になっています。
 

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「タイ展」

2017-08-19 | 美術
 東博で開催中の「タイ展」を観てきた。今年は日タイ修好130年なのだそうで、それを記念したもの。平日で雨だったためかそれほどの混雑ではなかったので、ゆったりとした気持ちで観ることができた。展示点数も多いし中身の濃い内容で見応えのあるものだった。
 もっとも惹かれたのは「ナーガ上の仏陀座像」で12世紀末から13世紀に造られたという。座っている台座の部分に鱗のような模様があるので、これは蛇では、と思いよく見ると仏陀の頭上にはコブラのような蛇が7つもの鎌首をもたげていて、まさにそのとおりでした。ナーガというのは蛇の神様。全体の造形といい仏陀の顔立ちといい実に魅力的でした。
 大仏殿・ワット・スタットの扉は高さが5,6メートルという大きなもので、これだけが撮影OKとなっていたので撮ってきました。
 
 サルやシカ、イノシシなどさまざまな動物が彫りこまれています。
 
 館内には三好和義氏撮影のタイの写真が。
 
 「タイ展」の後、20分ほど常設展を観ていると閉館の放送が流れたので外に出るとまだ小雨が降り続いていました。閉館時間は17時でしたが、外国人観光客もたくさん来ていたことを考慮するともう少し開館時間を延ばす必要があるのではないかと思う。サルスベリ咲く表慶館。
 
 ところで一昨日は、ニホンカワウソ発見か、というニュースが流れて、びっくりすると同時になんともうれしく感じたが、それに続くコメントで韓国から泳いで渡ってきたのかもしれないと聞き、ちょっとがっかり。対馬にいたのであれば長い間見つからないはずはなく、残念ながらユーラシアカワウソの可能性の方が高いかもしれない。もっと早く対策をとってなんとか絶滅を防げなかったものかという思いが強いが、まだ自然保護の思想が広まっていなかった時代の犠牲者となってしまった。しかし、かりにユーラシアカワウソだったとしても自然に海を越えて渡ってきたのであれば、定着できるように保護することが必要だろうと考える。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アルチンボルド展

2017-08-06 | 美術
 一昨日は国立西洋美術館に「アルチンボルド展」を観に行ってきた。それほどの混雑はなく落ち着いて観ることができたし、絵との距離も比較的近かったので細かなところまで見ることができた。
 今回はアルチンボルドの代表作である「四季」と「4大元素」がすべて見られるというまたとないチャンスである。このような展示は今後数十年間は実現しないのではないか。このうちの2点は7,8年前にウィーンの美術史美術館で見たが、他の作品は初めて観るものが多い。「春」は過去に日本にきたときに観たように思うが記憶が定かではない。
 今回この8点を見るとやはり「春」にもっとも惹かれた。花の描写もさることながら草の葉の描写の緻密なことに舌を巻く。絵葉書を買おうと思ったが、印刷悪くてとても原画の雰囲気を伝えていないので別の作品を選んだ。解説もわかりやすくて描かれた背景についても知ることができた。
 これ以外にも「馬上試合の装飾デザイン集」も楽しめたし、レオナルド・ダ・ヴィンチの素描も観ることができる。リゴッツィの細密画「オオバン」、「ハチクマ」は羽毛のひとつひとつの筋まで描くという驚異的な描写。他に蝶の細密画もあって自然好きにはより楽しい展示だった。
 常設展もさっと見て歩いた。現代絵画のフロアを上から撮影。
 
 美術館を出てハスの花を見ようと不忍池に行ったが、16時を過ぎていたので散っているか蕾の花がほとんどで写真にならなかった。
 

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「バベルの塔」展

2017-06-02 | 美術
 東京都美術館に「バベルの塔」展を観に行ってきた。思ったほどの混雑ではなかったので比較的落ち着いて観ることができた。
 ブリューゲルは「バベルの塔」を2点残しているが、今回やってきたのは後年に描かれたもので先に描かれた方はウィーンの美術史美術館にあって、これは以前にウィーンに行ったときに観ているので、ぜひとももう一枚の方も観たかった。それに今回はボスの油絵も2点来ていてこれらの絵は今回を逃せばもう私の存命中には日本にやってくることはないだろうというようなものばかりである。
 版画作品もたくさんあったが、ブリューゲルの版画にはブリューゲルではお馴染みの怪物たちが登場して興味をそそる。
 残念だったのは「バベルの塔」ではあまり近くでは観られなかった上に少し長く立ち止まっていると監視員から移動するように急かされるので落ち着いて観られない雰囲気。それほどひどい混雑ではなかったから、余計なお世話という感じがした。ルーヴル美術館の「モナ・リザ」などはるかに混雑していてもこんなアナウンスはなかった。
 細密に描かれている作品が多かったので、双眼鏡を用意していったのは正解で大いに役に立ったが、2メートル以上離れないとフォーカスが合わないのが難点。使ったのはペンタックスの8×25のタンクローという愛称の機種だが、最近は50cmまでフォーカスが合うものが出ている。それにしてもこれで見ると「バベルの塔」がいかに細密に描かれているかがよくわかる。自宅に帰ってから画集でじっくり見ようとしたところ、私の持っているブリューゲルの画集にはウィーンの「バベルの塔」しか載っていなかった。
 写真はガラスに描かれたブリューゲルの怪物たち。
 
 国際子ども図書館に行く途中にあったオブジェ。以前にはなかったが、他にも数点。
 
 国際子ども図書館は以前行ったときは改修工事中で入館できず、初めて中に入ることができた。外観もさることながら、内部もクラシックな感じで素敵でした。
 階段室。
 
 ホール。
 
 児童書だけでなく上野関連の書籍など一般向けのものもあって、少し時間をとってまた来たいと思いました。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

東京国立博物館

2016-05-24 | 美術
 先日東京都美術館に若冲展を観にでかけましたが、大変な行列で観るのを諦め出直してこようと思いました。行った日は無料開館日にちょうど当たってしまい、そのためかと思いましたが帰宅後調べたところ連日入館までに2時間待ちが普通のようです。これでは入館したとしても落ち着いて観る状況ではないと判断し断念。諸事情であまり長い期間の設定ができなかったのかもしれませんが、展示期間が短いのでこのようなことになったのではないかと思います。
 この日は東博や科博も常設展は無料なので代わりにまずは東博へ。最初に東洋館に入りました。
 これは新収蔵品の一つ。以前にTVで見たことがありますが人形芝居に使われるもので、バリ島?の物。メモしなかったので場所は不確かです。
 
 イラクのヤギ型の酒器。見事な造形感覚です。
 
 日本館では大好きな江戸の絵師酒井抱一の絵巻物が展示されていました。
 
 虎をテーマとした展示も開催されていて、こちらはインドの大きな布に描かれたトラや象さん。
 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ボッティチェリ展

2016-03-26 | 美術
 昨日は東京都美術館へ「ボッティチェリ展」を観に行ってきました。展示期間の終わりに近づいているのでもっと混んでいるかと思っていましたが、それほどの混雑でなかったのは幸いでした。今回の展示の目玉となっている「書物の聖母」も少し待っていると最前列で観ることができたのでじっくりと鑑賞できましたが、やはりこの作品は別格の素晴らしさ。他の「東方三博士の礼拝」や「バラ園の聖母」もよかったですが、「書物の聖母」は特別の輝きを放っていました。
 「書物の聖母」が印刷されたポスター。
 
 上野公園では芸大生が作ったオブジェが展示されていました。全長5メートル近い牛車とサンショウウオ。なかなかの迫力。
 
 
 西洋美術館の常設展示が無料で入れる歳になったので入館。大半はすでに観ている作品ですが、2015年度に購入された新収蔵作品が数点あったので、これを中心に観てきました。
 

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

静嘉堂文庫美術館

2015-11-24 | 美術
 世田谷区岡本にある静嘉堂文庫美術館で「金と銀の系譜」展が開催中なので出かけました。その前に傳乗寺に寄って五重塔を見ましたが、まだイチョウの木は黄葉しておらず、まだ真っ青。自宅近くのイチョウは真っ黄色になっている木もあるのですが、随分違うものです。それでも手前にある柿や桜の木が紅葉していたので、秋らしさがでました。
 
 「金と銀の系譜」展は「琳派」展と言ってもよいような内容で、今年は琳派誕生から400年を迎える年ということから各美術館で琳派にまつわる展示がされていますが、その中のひとつです。今回の目玉は宗達の「源氏物語関谷・澪標図屏風」が展示されることで、傷んだ部分の修復を行っての10年ぶりの展示となるのだそうです。
 写真は美術館の中から庭園を撮影。
 
 静嘉堂文庫の前は砧公園に行く際に通る道なのでよく通っていますが、美術館にはまだ入ったことがありませんでした。展示室に入って迎えてくれるのは、伝 尾形光琳の「鶴鹿図屏風」という豪華なお出迎えで、気持ちが昂ります。展示スペースの都合か折らずに平面的に展示されていましたが、できれば折った状態で見たいところでした。
「源氏物語関谷・澪標図屏風」は、やはり一番注目を集めていて常に人が取り囲んでいるような状態。六曲一双の大作なので離れて全体を見たいところですが、なかなかそれが叶いませんでした。
 抱一では「波図屏風」という六曲一双の大作の展示。こちらは宗達ほどの人は集めず、全景を見ることができましたが、そうして見ると近くで見ていたのではわからない画面の構成力や迫力が伝わってきました。抱一というと繊細・緻密・風雅という言葉が浮かんできますが、それとは別の一面が現れています。抱一では「絵手鑑」という画帖も展示されていましたが、「描けないものなど何一つない」とでも言っているかのような力量を見せています。
 小さな美術館なので展示点数は多くないですが、粒ぞろいの展示で満足感たっぷり。
 私が行った日は、館長の河合元昭氏による講演があったのでそれも聞きましたが、講演が始まるまでの待ち時間に庭園を散策。するとすぐにエナガの群れに出会いました。
 講演は講師の話術が巧みなので退屈することなく引き込まれました。講演が終わり帰る際にJ・コンドルが設計したという静嘉堂文庫(1924年竣工)を撮影。
 

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

三井記念美術館

2015-11-20 | 美術
 ぐるっとパスの有効期限が迫ったので、最後に三井記念美術館で開催中の「三井家伝世の至宝」展を見に出かけました。
 写真は三井本館のビルですが昭和4年竣工とのことで、まだ100年は経ちませんが重要文化財に指定されている重厚な建築です。この7階に三井記念美術館はあります。
 
 展示物は陶磁器(茶道具)、絵画から能面、刀剣さらには切手まであって、多種多様。国宝や重文も多数ありますが、その中では12世紀に描かれたという国宝「虚空蔵菩薩像」が歳月を経た存在感があって、最も心打たれるものでした。他に重文にもなっていませんが、江戸末期から明治にかけた活躍した柴田是伸や明治から昭和初期に活躍した安藤緑山の工芸作品の研ぎ澄まされた技に感服。もっと混んでいるかと思っていましたが、それほどでもなくゆったりと見られたのは幸いでした。
 三越の本館も都指定歴史的建造物になっていて、竣工は三井本館よりさらに遡って昭和2年。吹き抜け天井などは20世紀初頭のヨーロッパの建築を想わせます。
 
 オシドリが舞っている大きな天女像の部分。
 
 入り口部分。
 

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

向井潤吉アトリエ館

2015-11-06 | 美術
 世田谷美術館の分館になっている向井潤吉アトリエ館へ。先日行った駒沢給水塔から500メートル程の所にありますが、今回はルートを変えて多摩川台公園、九品仏、駒沢オリンピック公園を経由して。到着すると走行距離計は11㎞を指していましたが、近くまで行ったところで少し迷ったのでその分走行距離が増えました。
 画家が住まい兼アトリエとしていた建物を美術館としているので、展示点数には限りがありますが、落ち着いた雰囲気で鑑賞できました。庭には柿や欅、コナラなどが植栽されて緑陰を作っています。
 向井潤吉は藁ぶき屋根のある風景を描いた画家ですが、今回の展示では画家が撮影した写真と絵が並んで展示され、比較しながら鑑賞できるようになっていました。絵にするには邪魔になる車などが省かれていたり、地形を少し変えていたりと写真との違いが見えて興味深かったです。
 特に1986年に描かれた「遅れる春の丘」という作品が明暗のコントラストが力強く画面を引き締め、自然の中にひっそりと佇む農家が印象的で最も強く心に訴えるものがありました。
 数十年前の農民の姿を撮った写真なども展示されていましたが、高度経済成長の中で失われてしまった風物が写されているという点で、先日世田谷美術館で見た濱谷浩の写真と共通するものがありました。
 
 

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

東京都庭園美術館

2015-09-21 | 美術
 順序が逆になりましたが、自然教育園の前に昨年リニューアル・オープンした東京都庭園美術館に入りました。以前は館内は一切撮影禁止でしたが、今回は「アール・デコの邸宅美術館」展ということで、建築自体をテーマとしており平日は撮影OKとなりました。またとない機会ということで出かけました。
 数々の調度品、照明などの工芸品はデザインの粋を極めたもの。
 
 
 
 
 
  
 同展は今月23日までの開催。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする