OT園通園日記

車椅子生活の母を老人ホームへ訪ねる日々。でもそればかりではいられない!日常のあれこれを書いています。

なみだ

2005年10月01日 | Weblog
今日もホームシックが強い。
「うちにかえりたい!!!」
「今すぐあなたの車に乗せて連れてってちょうだい!」
「私がここで死ねば、いいんでしょ!」
あれこれ言っても、おやつを出してもごまかされない。
車椅子の腕木をこぶしでたたきながら、身を震わせている。

家を恋しく思うのはよく分かる。
「私をここに置いて、ほったらかしにして…」
「毎日来てるでしょ!」と返すと「あなたのことじゃないわよ!」
弟夫婦がここのところ顔を見せないのが、原因のよう。

「こんな所に私を置いて」を繰り返す。
「こんな所のどこが不満なの? ここでお友達もできたし、スタッフの人も親切でしょ!」
大人げないと思いながら、私もきつい言葉で応酬。

「もう起こってしまったことは元に戻せない。」
「うちに帰りたい気持ちも分かるけれど、そればかりで凝り固まってしまったら楽しくないでしょう。」
「お母さんは、事故にあって命拾いしたのよ。」
「だったら、拾った命を楽しんで使おうよ!」
「わたしは、お母さんがそばに来てくれて、毎日顔が見られるのを幸せだと思うことにしてるのよ。」
「もし、元気だったら週に1度がせいぜいだったでしょう?」
「できないこと、なくなったものを嘆かないで!」
「歯を食いしばっても、苦しくても、幸せにならなきゃいけない時があるのよ!」
「私は去年からずーっと、そう思いながら、幸せに生きてるのよ!」

我ながらきつい言葉だと思いながら、母を諭す。
いつの間にか涙がでていた。
私の言葉がわかってもらえたのか、それとも娘が泣いていることで何かを感じてくれたのか。
母はやっと穏やかになり、夕飯の席へと移っていった。

私は家に帰っても、鬱々と気が納まらない。
夕飯の下ごしらえをし、気分転換に犬と散歩に出たのだが、暗い道を歩きながら涙が止まらない。

「母がかわいそうで…」と言うと、「???」、「お幸せじゃあないの…」と返されることがある。
でも、私は母が哀れでならない。
大きな緑の木のように、さわやかで、たのもしげで、明るかった母の混乱している姿を見るのは辛い。

でも、イヤな気分はみんなここに吐き出して、わたしは絶対幸せでいよう!!