OT園通園日記

車椅子生活の母を老人ホームへ訪ねる日々。でもそればかりではいられない!日常のあれこれを書いています。

連続しない

2005年10月25日 | Weblog
先日実家で整理し、送ってくれるように頼んできた飾り棚が到着。
棚を磨いたり、壺や置物などを据え、ついでにリビングの床にワックスをかけるなどして午前中を過ごした。
片づけ物は大の苦手、なかなか思うようには片づかないが、まあ今日はよくやった方だと自分を褒める。

夕方は、常のごとくOT園へ。
薄暗くなった部屋の中で一人で横になっていたらしい。
寂しかったのだろうか、会うなり「これから帰るのよ」という訴えが始まった。

とりあえず持参のフルーツケーキや、娘のディズニーランド土産のクッキーやらでしのごうとするのだが、今日はなかなか手強い。
5時からのニュース(六本木ドンキホーテの上に絶叫マシン、尼崎脱線事故から半年、etc.)を見て感想を述べながら、「夕飯食べずに、すぐ帰るわ。」、「今すぐ会計してくれるようにフロントに言ってちょうだい。」などとおっしゃる。

言葉で対応するだけでは足りず、着ていたブラウスを着替えさせてみたり、洗濯物をそろえてタンスに仕舞ったり等で時間を稼ぐ。
「このブラウス、ボタンが取れてるから持って帰ってまた持ってくるわ」
「そう、急がなくていいわよ、こんなに着るものあるんだから。」
「じゃあ、あさってくらいにここに持って来ればいい?」
「もちろん」

夕飯を知らせる声にも「あら、食べずに帰る筈じゃあなかったかしら」と抵抗をする。
夕飯のテーブルでも、「佃煮の残りが少ない」というので、
「今日の分はあるから、明日ここの来る時に持って来れば間に合うでしょ」
「アラ、明日も来てくれるのね。よかった!」といいながら、すぐ次には、
「食べ終わったら、帰るから手伝ってちょうだいね。」
しばらく食べて、「もう家に帰りなさい。夕飯の支度があるんでしょ。」etc.

相手をしている私の方が混乱してしまうほど、話が連続しない。
これが認知症なのかしらと考え込んでしまう。
「さっきの会話はもう覚えていないの?」と聞きたくなってしまう。
母自身も「私さっき言ったことがもうわからないのよね~。どうしてかしら。」と不思議そうに話すこともある。

記憶が連続しないのを幸い、何とかホームシックの母に別れを告げる。
「帰る前に握手しましょ!」
「また明日きっと来てね!」
この二言はちょっとつらかった。