エコポイント&スマートグリッド

省エネ家電買い替え促進で有名となったエコポイントとスマートグリッドの動向を追跡し、低炭素社会の将来を展望します。

青森六ヶ所から新丸ビルへと「生グリーン電力」供給開始

2010-04-19 05:48:52 | Weblog
 出光興産は本年4月より、三菱地所が所有する「新丸の内ビルディング」に、風力発電などで発電した電力を直接供給する「生グリーン電力」の活用を開始しています。
 出光は現在、日本風力開発の子会社である二又風力開発に出資し、青森県の六ヶ所村で稼働する「六ヶ所村二又風力発電所」を共同で運営しています。発電所の蓄電池でいったん溜めた電気の出力を調整し、これにより遠隔地の電力需要に応じた供給が可能となります。
 環境付加価値を証書として購入することで、自然エネルギーによる電気を使ったとみなせる「グリーン電力証書」の仕組みは一般的ですが、自然エネルギーをオフィスビルに直接、送電・使用する取り組みは国内で初めてです。
 新丸ビルでは、すべての使用電力を「生グリーン電力」でまかなうことで、年間のCO2排出量が約2万トン削減されます。
 送電には、東京電力や東北電力に委託して電気を運んでもらう「託送」と呼ばれる制度が使われます。発電コストと託送料金を合わせた電力料金は公表されていませんが、企業イメージのアップと、東京都が2010年からスタートさせる温室効果ガス総量削減義務への対応が図れることから今回の「生グリーン電力」の活用になったものです。
 三菱地所と出光興産は、東京都、青森県、千代田区の連携により、都市のCO2削減によって地域の経済活性化・雇用拡大を目指す「再生可能エネルギー地域間連携」への参加も検討しています。