エコポイント&スマートグリッド

省エネ家電買い替え促進で有名となったエコポイントとスマートグリッドの動向を追跡し、低炭素社会の将来を展望します。

日立のスマートグリッド等エネルギー戦略

2010-04-09 22:02:25 | Weblog
 日立グループの新しいエネルギー戦略は、GEとの原子力関連事業のほか、風力や太陽光などの再生可能エネルギー、スマートグリッド分野における事業を拡大するため、2015年度に2,000億円規模の売上高を目指して活動を展開しています。従来より、風力発電機・コンバータ・パワーコンディショナーなどの風力・太陽光発電に必要なシステムを提供していますが、出力が不安定な新エネルギーの普及に向けて重要性が高まるとされる電力系統の安定化システムや送配電系統監視制御システムに注力しています。機器から系統システムまでのトータルソリューションを提供することを目指しています。
 このうち、風力発電システム関連事業については、世界最大のダウンウィンド型風車(2MW)を富士重工業との協業によりシステムを提供しているほか、変動する風力エネルギーを安定的に電力系統につなぐ日立独自の電力優先制御システムを核に事業拡大を図っています。分散電源ファーム、発電機やコンバーターなどの風力発電用機器にも力を入れています。
 また、太陽光発電システム関連事業では、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の支援の下で開発した大容量パワーコンディショナーを核に、電力系統に優しい太陽光発電システムを提供しようとしています。系統故障時の太陽光発電一斉運転停止防止のためのFRT(瞬時電圧低下時運転継続機能)にも優れています。また、山梨県北杜市でのNEDO実証事業への参画などによりメガソーラーの実績を積み上げており、国内外市場へのシステム・機器の拡販を行おうとしています。
 スマートグリッド関連事業に関しては、同社はスマートグリッドで必要となるAMI向けの通信技術、系統安定化技術を有しており、電力・電機と情報・通信の両分野で強みを持つ同社の特徴を生かし、スマートグリッドの開発・提供を進めていこうとしています。
 電力系統監視制御システム、無効電力補償装置(SVC)、設備管理システム、AMIソリューションが提供している製品・ソリューションですが、蓄電池、アモルファス変圧器なども提供しています。