団塊太郎の徒然草

つれづれなるままに日ぐらし

首都大東京と東京応化、くし形電極のリチウムイオン二次電池を試作

2011-07-07 21:34:20 | 日記

首都大学東京と東京応化工業の研究グループは、くし形の負極と正極をかみ合わせたリチウムイオン二次電池の試作に成功した。

縦2ミリ×横6ミリメートルの大きさの小型電池で、一平方センチメートル当たりの容量は、すでに実用化されている小型電池の約2倍以上の334マイクロアンぺア時(マイクロは100万分の1)を示した。

 集積回路(IC)タグや小型医療機器向けの応用が期待できる。原理的にはノートパソコンや電気自動車(EV)向けの二次電池にも適用できるといい、二次電池の高性能化を阻んでいる出力密度とエネルギー密度のトレードオフ問題を解消する電極構成として注目されそうだ。

 試作した電池の電極の厚みは25マイクロメートルで、幅20マイクロメートル、電極間の距離は20マイクロメートル。負極としてスズとニッケルの合金、正極としてコバルト酸リチウムをフォトレジストを使って形成。電解質はアクリル系のゲル電解質を採用した。

日刊工業新聞

 

産総研、レアアース使わずに高性能磁石を焼き固める技術開発

2011-07-07 21:32:34 | 日記

 産業技術総合研究所の尾崎公洋研究グループ長と高木健太研究員は、レアアース(希土類)を使わない高性能磁石を焼き固める技術を開発した。

従来は固まる力が弱く、樹脂などを接着剤にして固めたボンド磁石しか製品化されていなかったという。樹脂の量が多いと磁力が弱くなるなどの課題もあった。

 携帯電話のスピーカーや振動モーター、ハイブリッド車や電気自動車のモーターなどに使う高性能磁石の製造法として、将来は利用できる。

 モーターで圧力を制御するサーボプレス機を使い、等方性サマリウム―鉄―窒素系磁石の粉末が入った金型にパルス電流を流し、400度C程度に熱して焼き固めた。

 性能の指標となる最大エネルギー積は元の粉末の約88%だった。今後は磁石粉末も改良し、さらに高性能な磁石の開発を進める。

日刊工業新聞


石原知事怒る「巧妙なインチキ」「企業ぐるみ犯罪だ」

2011-07-07 21:16:56 | 日記

震災復興のトラック特需にブレーキ いすゞ「フォワード」に排ガス不具合 いすゞ自動車は中型トラック「フォワード」の排ガス削減装置に不具合があったとして新車の出荷を停止するとともに、販売済みの約900台について国土交通省に改善対策を届け出た。2011年6月中旬に都内で会見した同社幹部は、一連の排ガス規制問題について「お客さまや関係者の方々にご迷惑をおかけした」と謝罪しながら、排出値が悪化する可能性について「認識していなかった」と語った。

いすゞのフォワードはポスト新長期規制に対応するクリーンディーゼルエンジンを搭載している。国交省によると、同車種をギアチェンジせずに時速60キロメートルで4分間以上走行した場合、排ガス再循環装置の機能が弱められ、窒素酸化物(NOx)の排出値が3倍以上に増えるという。

いすゞはフォワードの排ガス処理対策として、一時的に濃い燃料を噴射し、NOxを貯めた触媒を高温で還元する「触媒方式」を採用。国交省の排ガス試験時は濃い燃料を噴射してNOxを削減した一方、燃費試験時にはこの機能をキャンセルし、燃費値を高める「試験対策用のコンピューター制御」を行った疑いが持たれている。

この問題を指摘した東京都の石原慎太郎都知事は6月3日の定例会見で「巧妙なインチキ。企業ぐるみの犯罪だ」と、排ガス規制値を決定する環境省や審査を実施した国交省の責任についても追及した。

これに対しいすゞは「秋口までに問題個所について対応し、新車の出荷を再開する」(同社幹部)考えだ。また、一連の問題による「販売への影響は軽微」(同)との見方を示している。

イメージダウン避けられない

しかし、問題の発覚で系列ディーラーや顧客との溝がより深くなることは避けられない。現状のいすゞの国内販売体制についてディーラー関係者は「メーカーとの一体感は薄れている」と実情を語る。

いすゞは2010年4月に国内営業部門をメーカーから切り離し、伊藤忠商事との合弁会社「いすゞネットワーク」に国内営業組織を移管。ただ、この組織再編についてディーラー各社からは「メーカーとディーラーの中間に統括会社が挟んだことでモノ、金、情報の流れが見えにくくなった」と不満の声があがっていた。さらに、いすゞネットワークはこのわずか半年後の10年10月にさらなる組織再編を迫られ「いすゞ自動車販売」に社名変更。一連の慌ただしい組織再編がメーカーとディーラーの希薄な関係性を象徴している。

この状況のなかで明るみになった今回の排ガス問題。同社ホームページに掲載されていた「排ガス規制への適合判定プログラム」も問題発覚後に掲載中止となった。復興特需によりトラック需要が高まっているなか、イメージダウンにつながりかねない今回の問題に、いすゞがどう対応するのか注目される。

(J-CAST)[ 2011年7月7日11時42分 ]

爆弾を持ったテロリストが原発の中に紛れ込んでしまったら……それこそ終わってしまう。

2011-07-07 20:59:31 | 日記

“原子力村”、彼らの反論を紹介しよう

絶望のどん底に落とされてしまった――。3月14日、福島第1原発の3号機の爆発シーンを見て、そう感じた人も多いだろう。火を噴きながらの爆発、そして舞い上がる白煙。「原発はものすごく恐ろしいものだ」と感じさせられた光景だが、なぜそんなに危ないものをたくさん造ってきたのだろうか。

 “原発の番人”とも言える立場の人は、どのような議論を重ねてきたのだろうか。この問題について民主党の原口一博議員と中部大学の武田邦彦教授が、徹底的に語り合った。

●臨界を越えても、国家は介入せず

――原発では下請け労働者がたくさん働いています。その中に、正体がよく分からない人がいる、とも聞いています。

原口:誰か分からない人が作業をしているということは、その中にテロリストがいるかもしれない、ということになります。爆弾を持ったテロリストが原発の中に紛れ込んでしまったら……それこそ終わってしまう。

 原発ではどのようなチェック体制になっているのか、調べてみました。すると、作業前のチェックは5分ほどで終わってしまう。これで十分と言えるかどうか、疑問です。

武田:僕は旭化成工業のウラン濃縮研究所で働いていました。濃縮ウランの研究がうまくいき始めると、濃縮ウランがどんどん増えていきました。そして、ついに臨界を越えてしまった。

 僕は国の担当者に「臨界を越えてしまった。国家として、この状態をどのように対応するんですか?」と聞いてみた。すると「国家は介入しません」といった返答でした。

 それを聞いて、ものすごく驚きましたね。「あれ? 日本という国は、国内で臨界状態になっているところがあるのに『私企業の問題だから、知りません』という対応でいいの?」と感じました。さらに「日本には危機管理という概念がない」と思いましたね。

 確かに原発はテロから守らなければいけません。内部では核爆発に対する準備をしなければいけません。しかしこの2つの準備が不足していたのは間違いありません。なぜなら準備をしていれば、今回の事故のように電源が全部一緒であることはあり得ないですから。要するに日本は危機管理を考えない、また考えることが嫌だったのかもしれない。

原口:背筋が寒くなる話ですね。今、福島第1原発では、警備会社がいない状態。自衛隊も警察官もいません。ちなみに僕の地元・佐賀県にも玄海原発があります。警備員の数は言いませんが、恐ろしく寒いくらいの人数しかいません

 原発というのは「都合の悪いことは見なかったことにしよう」という体質があるんですよ。日本全体は「もうやめてくれ」「もうつらい話はいい」「目をつむって、耳をふさいでいたい」と思っている人が多いのではないでしょうか。しかしこれでは政治的なニヒリズムにつながっていきます。

 政治的なナショナリズムについてはジャーナリズムも備えがあります。ところが政治的ニヒリズムについては、ものすごく弱い。「誰が政治家をやっても、同じ」といった声をよく耳にしますよね。しかし民主主義というのは“学び”。自分たちが少しでもいい政治家を選ぼうとする努力を拒否すれば、自分たちの命に関わるということを忘れているのではないでしょうか。

 「誰が政治家をやっても、同じ」と簡単に言う人がいますが、僕はそういう人たちを見るとこのように感じています。「そんな考えをしていれば、あなたたちはいつかファシストに飲み込まれますよ」と。

 原発事故について「もういいよ」と思っている人はたくさんいます。例えば50歳以上の人で「自分にはあまり関係ないから」などと言っている人が多いことも知っています。

 飯舘村から避難している、ある住民はこのように言っていました。「ホールボディカウンターが福島医科大学にあることが分かり、そこで検査を受けました。しかし数値を教えてくれないんですよ」と。

武田:信じられないですね。

原口:その飯舘村の人は千葉県にある放射線医学総合研究所に行きました。そこでは結果だけを見せてくれたそうです。そもそもなぜホールボディカウンターの検査を受けて、その結果を教えてくれないのか。理解できません。情報は全て開示しなければいけないんです。

●希望的な観測を結論にしてはいけない

武田:原子力安全委員会の会議で「原発はエネルギー的に必要だから、原発は安全である」といった議論がありました。「エネルギーは必要なんだから、事故が起こるようなことは言うな」「必要なんだから、あまりケチをつけないでくれよ」などと言われたりしました。また「生きている間は、大きな地震なんて来ないよ」といった雰囲気が漂っていましたね。

 ところがこれだけの事故が起きても、原子力安全委員会の体質は変わらないんですよ。柏崎原発、福島原発、女川原発、東通原発が同じ原因、つまり地震でやられてしまったのに。技術系の人間から見れば、同じような設計で4基がやられてしまえば、とりあえずとめて、対策を練らなければ再スタートできない――そう考えるのが、普通でしょう。
 
しかし技術者サイドから、そうした声が聞こえてきません。政府から「原発を動かしてくれ」というのであればまだ分かるが、今は逆の現象が起きています。

原口:確かに。

武田:「今の状態では原発は不安定なので、とめなければいけない」というと、このように言われます。「武田さん、それじゃあ電気はどうするんですか?」と、違う方向から矢が飛んでくるんですよ。

 仕方がないので、こう反論しています。「僕はそんなことは言っていませんよ。誰が電気のことを言いましたか? 『原発は不安定』とだけ言いましたよ。電気の問題は、原発が安全かどうかを切り離してから考えましょうよ」と。でも彼らは電気と原発の問題を一緒にして議論してくるんですよ。

原口:なるほど。

武田:そして、最後に僕はこういう質問をしています。「あなたは電気がほしいから、子どもが被ばくしてもいい、というお考えですか?」と。ここまで切り込んでいくと、相手も「いや、そういうわけではなくて……」と言葉につまってしまう。しかし今でも「電気は必要なので、原発は安全にしておこう」といった議論をする人が多いですね。

 彼らの言動は、僕にはこのように見えてしまうんですよ。「原発にはいろいろな問題があるが、見ないでおこう。とりあえず動かしてみるが、どうか壊れないでくれ」と。

原口:希望的な観測を結論にしているわけですよね。考察の結果ではなくて、あくまで希望的観測に過ぎません。ファクトに基づいて物事を進めていく人たちが、本当の科学者なのですが……。

武田:その通りだと思います。

土肥義則,Business Media 誠】