産業技術総合研究所の尾崎公洋研究グループ長と高木健太研究員は、レアアース(希土類)を使わない高性能磁石を焼き固める技術を開発した。
従来は固まる力が弱く、樹脂などを接着剤にして固めたボンド磁石しか製品化されていなかったという。樹脂の量が多いと磁力が弱くなるなどの課題もあった。
携帯電話のスピーカーや振動モーター、ハイブリッド車や電気自動車のモーターなどに使う高性能磁石の製造法として、将来は利用できる。
モーターで圧力を制御するサーボプレス機を使い、等方性サマリウム―鉄―窒素系磁石の粉末が入った金型にパルス電流を流し、400度C程度に熱して焼き固めた。
性能の指標となる最大エネルギー積は元の粉末の約88%だった。今後は磁石粉末も改良し、さらに高性能な磁石の開発を進める。
日刊工業新聞
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