ブログ「GIGAZINE」に牛乳と骨折・死亡率の関係についての記事があります。牛乳については、昔より骨の強化とは関係が無いと言われていました。世界でもっとも牛乳を飲む国の一つであるノルウェーは、日本人よりも骨折率は5倍と高いというデーターもあります。以下転載します。
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2014年11月06日 06時00分30秒
牛乳をたくさん飲むと骨折率や死亡率が上がる、という研究結果が発表される
「牛乳を飲むと骨が丈夫になる」と思われがちですが、そんな定説とは真逆の「牛乳をたくさん飲む人ほど寿命が短く、女性に至っては骨折率まで上昇する」という驚きの研究結果を、スウェーデンのウプサラ大学で教授を務めるKarl Michaëlsson氏を含む研究チームが明らかにしました。
Milk intake and risk of mortality and fractures in women and men: cohort studies | The BMJ
The idea that milk prevents broken bones is an udder sham - Vox
Karl教授率いるウプサラ大学の研究チームは、10万人を超えるスウェーデン人を対象に牛乳の摂取量と死亡率や骨折頻度の関係性を調査しています。研究では、1987年~1990年の時点で39歳から74歳までのスウェーデン人女性6万1433人と、1997年時点で45歳から79歳までのスウェーデン人男性4万5339人を対象に、「どのような食べ物をどれくらいの頻度で食べているか?」というアンケートを基に、長い期間追跡調査を続けたそうです。具体的には、女性の被験者は約20年間、男性の被験者は約11年間も追跡調査を行われたそうで、調査期間の間に女性は1万5541人死亡し、1万7252人が骨折、4259人が股関節を骨折しました。男性の被験者は、約11年の調査期間中に1万112人が死亡、5066人が骨折、1166人が股関節を骨折したそうです。
この調査結果から、牛乳の消費量と死亡率や骨折頻度の間には関係性があることが明らかになっています。女性の場合、1日に3杯以上牛乳を飲む人は、1日1杯以下しか牛乳を飲まない人と比べてなんと1.93倍の死亡率であったことも明らかとなっており、股関節を骨折する確率は60%高く、骨折全般で見ても15%も割合が高くなることが判明しています。
以下のグラフは横軸が1日の平均牛乳摂取量、縦軸がハザード比(上段:死亡、中段:股関節の骨折、下段:骨折)を表したもので、左側のグラフが女性、右側のグラフが男性の調査結果を表しています。グラフを見るとスウェーデン人女性の死亡率と牛乳の摂取量に最も大きな関連性が表れており、男性の場合は1日の牛乳摂取量が多いからといって死亡率が高くなる、ということはほとんどないようです。また、骨折全般でみるとあまり大きな差がないようですが、股関節の骨折だけで見てみると男女ともに牛乳の摂取量が多くなると骨折率が高くなっていることも分かります。
調査結果で牛乳を多く摂取する女性被験者の「死亡率」が高くなった点については、牛乳に多く含まれる「D-ガラクトース」が影響しているのではないか、と研究チームは指摘しています。なお、D-ガラクトースは動物実験にて老化を促進させて寿命を縮める、という効果を持っていることが確認されています。
なお、研究チームは「この研究結果は、非常に強いラクトースへの不耐性を持つ人や、子どもや青年などには当てはまらないかもしれない。牛乳中の栄養素濃度や日常生活、一緒にどのようなものを食べるのかなどで、食べるものが同じでも摂取できる栄養素やその量は大きく異なります」と、異なる耐性を持つ人や、調査対象にはならなかった子どもや青年などには今回明らかになった研究結果が当てはまらないこともありうる、としています。
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2014年11月06日 06時00分30秒
牛乳をたくさん飲むと骨折率や死亡率が上がる、という研究結果が発表される
「牛乳を飲むと骨が丈夫になる」と思われがちですが、そんな定説とは真逆の「牛乳をたくさん飲む人ほど寿命が短く、女性に至っては骨折率まで上昇する」という驚きの研究結果を、スウェーデンのウプサラ大学で教授を務めるKarl Michaëlsson氏を含む研究チームが明らかにしました。
Milk intake and risk of mortality and fractures in women and men: cohort studies | The BMJ
The idea that milk prevents broken bones is an udder sham - Vox
Karl教授率いるウプサラ大学の研究チームは、10万人を超えるスウェーデン人を対象に牛乳の摂取量と死亡率や骨折頻度の関係性を調査しています。研究では、1987年~1990年の時点で39歳から74歳までのスウェーデン人女性6万1433人と、1997年時点で45歳から79歳までのスウェーデン人男性4万5339人を対象に、「どのような食べ物をどれくらいの頻度で食べているか?」というアンケートを基に、長い期間追跡調査を続けたそうです。具体的には、女性の被験者は約20年間、男性の被験者は約11年間も追跡調査を行われたそうで、調査期間の間に女性は1万5541人死亡し、1万7252人が骨折、4259人が股関節を骨折しました。男性の被験者は、約11年の調査期間中に1万112人が死亡、5066人が骨折、1166人が股関節を骨折したそうです。
この調査結果から、牛乳の消費量と死亡率や骨折頻度の間には関係性があることが明らかになっています。女性の場合、1日に3杯以上牛乳を飲む人は、1日1杯以下しか牛乳を飲まない人と比べてなんと1.93倍の死亡率であったことも明らかとなっており、股関節を骨折する確率は60%高く、骨折全般で見ても15%も割合が高くなることが判明しています。
以下のグラフは横軸が1日の平均牛乳摂取量、縦軸がハザード比(上段:死亡、中段:股関節の骨折、下段:骨折)を表したもので、左側のグラフが女性、右側のグラフが男性の調査結果を表しています。グラフを見るとスウェーデン人女性の死亡率と牛乳の摂取量に最も大きな関連性が表れており、男性の場合は1日の牛乳摂取量が多いからといって死亡率が高くなる、ということはほとんどないようです。また、骨折全般でみるとあまり大きな差がないようですが、股関節の骨折だけで見てみると男女ともに牛乳の摂取量が多くなると骨折率が高くなっていることも分かります。
調査結果で牛乳を多く摂取する女性被験者の「死亡率」が高くなった点については、牛乳に多く含まれる「D-ガラクトース」が影響しているのではないか、と研究チームは指摘しています。なお、D-ガラクトースは動物実験にて老化を促進させて寿命を縮める、という効果を持っていることが確認されています。
なお、研究チームは「この研究結果は、非常に強いラクトースへの不耐性を持つ人や、子どもや青年などには当てはまらないかもしれない。牛乳中の栄養素濃度や日常生活、一緒にどのようなものを食べるのかなどで、食べるものが同じでも摂取できる栄養素やその量は大きく異なります」と、異なる耐性を持つ人や、調査対象にはならなかった子どもや青年などには今回明らかになった研究結果が当てはまらないこともありうる、としています。