祐さんの散歩路 Ⅱ

日々の目についたことを、気ままに書いています。散歩路に咲く木々や花などの写真もフォトチャンネルに載せました。

・ 賃金300万円以下が41%も!

2014-11-21 05:24:12 | 社会・経済・政治
ネット上に「 生きづらさを共に乗り越える”虹の箱舟” 」というブログがあります。普段私たちが聞く情報も、流す側によっては都合の良い数字を伝えているようです。平均値と中央値では、全く違った結果にあなることを、分かり易く説明しています。以下転載します。


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昨日は安倍政権による消費税増税問題に絡み、日本の物価高に賃金が追いついていない為、賃金の低さをグラフで示しましたが、平均収入のグラフを示した為驚かれた方もおられたでしょう。しかしさらに詳しく見ると本当は300万円以下が41%も占めています。
http://nensyu-labo.com/heikin_kakusa.htm
「収入格差 最新情報」収入ラボの
統計元:国税庁 平成24年 民間給与実態統計調査結果より抜粋
データー

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日本の労働人口の約4割が年間の収入が300万円以下であるという結果になりました。
平成24年度は昨年に比べ、年収300万円以下の人口割合は+0.2%増加しました。
今後も長期的には300万円以下の割合は増える傾向にあると言えます。

300万円以下人口の割合が近年、増加している背景として、高齢化に伴う、生産労働人口の減少(最も稼ぐ 40、50代男性人口の減少)、中国や東南アジア雇用の影響による人権費の下落、長らく続いた不況によるパートタイマー者の増加、非正規社員(20代を中 心とした派遣社員)の増加などが挙げられます。

そして本当は年収は平均値より中央値で示したほうがより現実味があります。ちょっとうっかりしていました。

貧富の差が激しい国では、一部の富裕層が平均年収をつり上げてしまっている為、平均年収は「普通の人」の年収よりもずっと高い値になってしまう。この為平均年収は「普通の人」の生活水準を推し測るには向きません。

一方中央値は、年収が低い順に国民を並べたときに丁度真ん中になる人の年収を表している為、一部の富裕層の年収は中央値に影響せず、中央値は「普通の人」の生活水準により近くなる。

例えばフォーブスの世界長者番付にランクインするような億万長者が1万人の市に引っ越してくれば平均年収はつり上がってしまうが、年収の中央値はほとんど変わらない。ビル・ゲイツ等の大金持ちが引っ越しただけで、「普通の人」の生活水準が変化するとはいえず、中央値のほうがより直感に近い事が納得されるであろう。

年収というのは、多い人と少ない人の差が数千倍以上にも及びますので、平均値を出しても、それが一般庶民の実感からかけ離れた数字になりがちだという問題です。例えば年収400万円の人が30人、500万円の人が40人、600万円の人が30人いたとします。この時点で、この100人の平均年収はちょうど500万円です。
しかし、この中に、年収10億円の大金持ちが加わったとすると、この101人の平均年収は何と!1485万円にまで跳ね上がります。

平均値というのは、各個人が大きく差のない事象の場合には、有益な指標ですが、全く実感のない数字になります。(退職後の年金もよく平均額を報道していますが、あれも同じことが言えます)
こういう場合は中央値を使わなくてはなりません。中央値というのは、その比較対象を順番に並べて、ちょうど真ん中にあたる数字を抜き出す方法です。

前出の101人の年収比較の場合、真ん中の人(51番目)の年収は500万円ですから、この集団の年収の中央値は500万円となります。101人中100人の人(全体の99%)が400~600万円に収まっていますから、500万円という数値はこの人達にとって、実感のある数字でしょ う。
ということで、日本人の年収の中央値を探してみました。

http://www.777money.com/torivia/torivia4_5.htm
Web金融新聞より一部抜粋
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上のグラフは、厚生労働省が公表している「世帯所得」の数字です。これに よると、2009年の1世帯あたりの所得は、平均値なら549万円ですが、中央値なら438万円になっています。あくまで世帯ごとですので2人世帯や3人世帯も含み合計していますからかなり多いですが)
実に100万円以上(約25%)も、平均と中央値に差があります。(上の青い線が平均値で、下の赤い線が中央値。最近の統計でも10~25%位の差があるようです)
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統計元:国税庁 平成24年 民間給与実態統計調査結果

この計算で行けば、サラリーマン男性の年収の中央値は約456万円と推計されました。同様にサラリーマン男性の平均年収は約507万円でしたから、平均値よりも中央値の方が10%強少ない結果となりました。また男女合計での中央値は約352万円で、平均年収である412万円に対して、やはり中央値が10%以上少ない結果となります。

最近の中央値で示したグラフがないので恐縮ですが、民間企業で働くサラリーマンや役員、パート従業員の平成24年の平均年収は408万円。過去最低の下げ幅を記録した平成21年以来、回復の兆しは見えるものの、過去の水準に比べるといまだに低い水準にあります。海外の賃金はどこも右肩上がりなのに日本は下がっています。(昨日のグラフ参照)

国税庁「平成24年分 民間給与実態統計調査」によると、平成24年(平成23年12月31日現在)の平均年収は408万円で、昨年の409万円に比べ-1.0万円(-0.2%)の減少となりました。

このように安倍首相は日本の賃金は上がっていると今年初めにも述べていましたが、実際は逆です。

 そのほかのサラリーマン、一般の年収データの詳細はこちらでご覧ください。
(退職金、職種別、業種別、公務員など)
http://www.nenshuu.net/
年収というのは年齢別、性別、業種別、職種別、都道府県別、労働時間、物価、扶養家族などで実際の手取り額にも差がありますから一つのグラフだけでは推し量りきれません。これに退職金などが加われば、また生涯年収も変わってきます

 果たして世界の中でも物価高上位に位置している日本は本当に賃金がそれに見合うだけ上がるでしょうか?
今の政治体制を大きく変えない限り残念ながら絶対起こりえないでしょうね。。・゜゜・(≧д≦)・゜゜・。