DJみならいのモデルガンブログ

20年近くだらだらと書いています。モデルガン、自転車などの記録。

MGC ルガーP08:_3

2007-02-25 14:29:00 | _ その他モデルガン
・MGC ルガー P-08

 工業製品然としたバレル基部、フレームのかみ合わせに、なんとなくワルサーP38と似たものを感じて撮影した。トグルオープン、ショートリコイル時には僅かに後退した景色を見ることができる。実銃のバレルはねじ込み式となっているようだ。

 破損防止か改造対策のどちらにせよチャンバーへ貫通し火薬の力を逃がす役割を担うガスメ[ト。発火済なので周囲が酸化している(これでも真鍮ブラシでクリーニング後)。

 薄く油を注された購入時の状態から、過去に一通りのメンテナンスは行ったと見受けられたが、さすがにブリーチブロックとチャンバーの聡怩ヘ重労働、というか、通常のバレルを取り外してうんぬんに対し、こちらはそれができず苦労するわけだ。固着した酸化物は、異なる種類の棒ヤスリを数本駆使してカートがすんなり出し入れできるまで削る。

 ブリーチブロックは硬めの真鍮ブラシでゴシゴシと。擦り過ぎると銅色の地が露出するので注意(電着めっき?)。ついでにバリや発火で傷んだ箇所を整形。スチールのエジェクターとファイヤリングプレート、亜鉛合金のエキストラクターが並ぶ(エジェクターはシアーバーの向かい、レシーバーに装着)。

 MGCのルガーP08は、豚のヒズメ(関係ないが野原一家の映画はお勧め)のように変形したマガジンフォロアーの後部で直接ブリーチブロックを止めるという独自のトグルストップ方式を採用しており、実銃で言う「ホールドオープンラッチ」が設計から省かれている為、のちのプラ製とも共通して、マガジンを抜いた状態ではトグルストップが鰍ゥらない。消耗品ゆえ、メーカーからロストワックスのオプションパーツとして販売されていたそうである(SMGさん、情報提供多謝)。


 スチールプレスのガワに亜鉛のボトム、指でフォロアーを下げる類の単列弾倉。分解は頭の体操だ。マガジンボトムを固定しているピンは右端の径が若干太く、抜く時は左から、挿す時は右から叩き込むのが正解。

 ゴロンとしたどんぐりのようなカートは紙火薬スタンダード仕様につき先端が窪んでいるだけ。装弾数8+1のP08に持て余す付属12発という振る舞いに感激。現行品は自分でカートを買い足すのが当たり前だからね。加えて、この箱が良い。実は同社モーゼルHscのカートケースも同じようなデザインなので、時期によって柄に共通性を持たせていたのかもしれない。底にある「BONDSHOP」のロゴが泣ける。行きたかったなぁ、上野。

 神激で黒色ルガーカービン(合法品よ)を間近にすることができ、弄くり唐オて・・・いや、唐キどころかバレルがャbキリ逝かないか、ストック基部がへし折れないか心配で眺めることしかできなかった。いかに金属といえ脆い亜鉛合金なのでぶん回すわけにもいかず、大切なのは気分を味わうこと。ストックを手に入れよう。

 セフティレバーを下げると安全装置が働く。「SAFE」と入った鉄のプレートが顔を出してシアーバーを固定するだけ。クリック感など皆無で、レバーを"動かしている"感覚しか残らず、フレームとの摩擦が起こらない。実銃も同様なら、射撃中、勝手にレバーが傾かないか不安である。

 実物と錯覚させる、たまらないオーラを醸すグリップ。正体はおそらく経年の染みや傷みなのだろうが、元の出来が悪ければ雰囲気も出まい。軍用銃は薄汚れたプラグリが似合うし、錆びたスクリューも悪くない。



'07 第1回 神戸激震祭

2007-02-21 19:51:00 | ▼トイガン
 東京、博多、今回の神戸と激震祭は勢力を拡大している模様。「げきしんまつり」なんですよね、「げきしんさい」じゃなくて。

 2/17、18の両日開催。私は都合により2日目の午後から参加。大阪近郊を居住区としているので、梅田に出たのちは阪急、阪神、JRと3つの選択肢から、行きは安さの阪神、帰りは速さのJRに搭乗(阪急は乗り心地?)。会場である神戸メ[トターミナルホールへは、各線三宮駅からメ[トライナーで移動。建物に入ってしまえば、まるで海釣りにでも来た気分(笑)。雨上がりの虹も見ることができ、絶景と呼ぶにふさわしいロケーションであったと思います。

 ブース見取図を発掘したのでアップ、かなり曖昧ですが記憶に残っている商品を羅列してみます。

 モデルガン/MGCスモールカートガバS70HW8k、MGCプラパイソンジャンク6k?、MGCプラルガーP08スムース木グリ13k、MGCシグP220初期型12k、MGCウッズマン飛葉ABS10k、KSCキングコブラ6in13k、コクサイトルーパーmk3?k、MGC金属ルガーカービン本体のみ50k、MGCトンプソンM1921本体カート39k、CMC金属ピーメsmGシビリアン本体のみ50k。

 エアガン/コクサイコッキングP220白箱4.5k、MGCガスP7M13HW19k、マルゼン固定ワルサーPPサイレンサー付3k、タナカ?ベレッタM1934本体のみ5k、マルゼン?押し込み式M59コッキング2k、コクサイグロック17コッキング?赤箱2k、マルイ機構不明センチメーター1k、マルシン機構不明M92Fメタルフィニッシュ青箱2k?、マルゼンガバメント?、マルイサムライエッジ?、KWCワルサーP990ガスブロ6.5k、マルイSP2340電動ブローバック1.5k、タナカシグP226HWシルバー12k、タナカパイソン357HWシルバー3in12k?、WAシグアームズGSRレボリューション黒銀各15.6k、マグナテックGSR9.999k、マルシン8mmガバ黒銀12k?、マルイ電動89式29.8k。

 セール品(First)/マルイ製タクティカルマスター、M92F、グロック26アドバンス、電動93R、固定ソーコムMk23、J-アーモリーミルスペABS、セブンミルズetc各10k、マルイMP7電動18k、G&P電動メタルフレーム10k?、くじ引き1等M60海外電動、特等M249SEALS?海外電動、オークションM16A2電動15k程度・X200シュアファイヤ12k程度・M2カービン8mm19k程度? オークション中止代替案特別セールM92Fマルイガスブロ7.5k数量限定・グロック26アドバンス7k数量限定。

 その他/H&K2007年カレンダー1k、雑誌98年ごろ~1冊100円、KSCガスブローバックガン純正スライド1本1k、RIGHTマルイ89式被筒10k?
 
 ホールの広さ、ゆったりしたスペースに驚嘆。すれ違いざまに肩を擦ることも無く、天井の高さもあり閉塞感は皆無(2階席で軽食可)。気分高揚を目的としてDJのパフォーマンス(激震ラジオ)とBGM(Ken Ishii?他)が止みません。

 客立場だと、ショットショーまでのつなぎ、が感想ですが主催者の意図とは逆でしょうね。スペースとブース数が反比例して、イベント感は薄く、"ショップの出し物"の位置が妥当かと。2日目は午後3時ごろまで盛り上がっていましたが(初日は全然だったとか)、Firstのオークションが中止になったのは参加人数の減少が原因? ネタの都合もあったのかもしれませんが、特別セールの群集は開催に十分と思えました。掘り出し物を探すには的外れ、より安価な物が売れるイベントです。軍装や新品トイガンの安売りを狙っていた方はそれなりに充実したのではないでしょうか。かく言う私もてっぽうを買いましたが。中古の。

 神戸は初回ということで次に期待ですか。いや、掘り出し物を望む私は対象外かと。何にせよ関西の催しが1つ増えたわけだから、そこは素直に喜ぶべきだと思うのです。


@以下ひとりごと
 ロケーションは良いとしてやはりへんぴな開催地かな、と。メ[トライナーなんて税金の無駄遣いがなんて思っていたら、行きの乗車率6割に対して帰りの12割は何なんだ。神戸空港って赤字なんじゃないの?と他県を心配している場合ではない。余談だが、大阪ドーム(旧名らしいね)の次世代ワールドホビーフェアへ足を運んだ小学生時分の私も何が悲しくてこんなとこでやらにゃならんのだと疲労感たっぷりに愚痴った。現在その近辺には知人が居住しており、好きで遊ぶようになってしまったのだが。

 激震祭のFirstなイメージに対応すべく行った演習(想像ね)の成果か不思議とメイドさんもバニーガールも気にならなかった。銃の鉄分を中心とした食生活の私は軍装に興味が湧かず、ブースの半分はその時点でフィルターに鰍ッられた。唯一マルイの89式、マルシンのP210(一つじゃねぇな)の特価に期待したが、前者はタイムセールから省かれ(初日ないしは2日目午前中にあったのかも)、後者は姿形も無かった。マルシンは8mmガバばかり安いから困る。ガバは食傷。CAW製は店頭で触らせてもらおう。

 景色より遥かに感心したのは学割の存在だ。オフィシャルサイトで情報を掴んだが入場本番まで頭から抜けていた。大学生でも可。他に団体割引も効くそうだが、それはさておき、入場料半額の学割は電車代と相殺できる意味でも喜ばしい。もっとも対象年齢が定められているトイガン分野において学生割引にどれだけの効果があるのか疑問だが、銃の品定めであるショットショーに比べ、文字通り祭りの意味合いが強い激震祭ならではといったところか。クーャ唐?オなかった無精者にとってはありがたい。

 商品を書き上げることができたのは悲しむべきだろう。数えられる範囲でしか注目する品がなかったということなのだから。しかし散財した人はしたそうである。海外製のメタル電動ガンを買えば一気に5万、いや7万は飛ぶか。その線に的を絞った人はきっと良い買い物ができたに違わず、イベントなのだから満足して帰路に着けば吉。ガンラックに立てかけられた数本のAKとイチロクはこれでもかという迫力。オークションも好評・・・だったならば全ての回をこなすことができたかもしれない。電灯に疎い者にとってX200は価値が分からない。スタートダッシュは司会者が「誰も(入札)いないの!?」と発するほど悪かった。M2カービンは10kを超えた時点で入札に参戦するつもりだったが間髪入れずに値が上がるのだから消極的にもなる。とりあえず意外に細身ということだけ把握した。在庫を曹ッるには好都合な特別セールだが、参加型の催しとは異なる点、オークションの代役を果たせたとは言えない。

 2日目ラスト2時間は衰退の一途。16時を過ぎ各ブースが在庫を叩こうと売り尽くしの声を上げるが・・・。商品を撮影するまでに暇を余し、残30分を切ると大体のブースは撤収の準備。DJによると16時ごろも入場はあったというし、仕舞いの空気を流すには早すぎた。トレジャーハンターはお呼びでない、ゲーマーと軍装主体のイベントであった。



MGC ルガーP08:_2

2007-02-12 01:08:00 | _ その他モデルガン
・MGC ルガー P-08

 ボーチャードピストルのデザインを受け継いだ"尺取虫"ことトグルアクションは拳銃ルガーP08の象徴であり、MGC製モデルガンはこれをほぼ完璧に再現している。トグルは、マズル側から「ブリーチブロック」、「センタートグルリンク」、「リアトグルリンク」の3パーツから成り立つ。

 安全上の問題で、完璧に"ほぼ"を付けさせたブリーチブロック。最低限、外からの眺めはリアルだが、内部構造は全くと言っていいほど異なっており、実銃と同じストライカー式ながら鋭いファイヤリングピンは無く、カートを前撃針に叩きつけるファイヤリングプレートの存在がトイガンであることを表している。もしもエキストラクターがスチールに交換できるなら、今では叶わない希望だが。やすりで整形することもできるが、黒染めは問題なので躊躇する(このくらいなら大丈夫?)。ただ、トグル関節部分のバリだけは外観に影響しないよう処理した。3部品中、最もぎこちない仕上がりだ。


 センタートグルリンクに入るMGCの文字。機械加工の跡が気分を盛り上げる。真ん中のつなぎであるこのパーツは、働きこそ地味だが視覚においては重要な位置にあり、もちろん部品としても欠かすことはできない。トグルを引こうとすれば先に目に入ってくる刻印が、モデルガンの大家MGC製であることを教えてくれる。金属の厚みが力強い。

 リアトグルリンクの形状こそボーチャードの意志であり、ルガーピストルの要。私はどうもピザに乗っているゴムタイヤみたいなあれに見えて仕方ないが。指二本で挟めば良いという考え(ピースサインから指を曲げて挟む)は儚く散り、親指と人差し指で握るのが妥当だと実物を手にしてから確信した。コッキングはいきなり持ち上げるのでなく、まず後ろに引くことがパーツを保護する点からも大切だと聞いた。馴れの必要な拳銃らしい。8インチはまだしも、4と6インチはリアサイトがあるので、覗きながら撃つと目前でこれが跳ね上がるのかと思うも、よく考えてみればオートの多くはスライドごと目を驚かす。ストック付きのモデルはこれが浮「だろう。



MGC ルガーP08:_1

2007-02-12 01:07:00 | _ その他モデルガン
・MGC ルガー P-08 アーティーラリー/ランゲ ラウフ

 隆々とした背のルガーP08。各部品が連結する独特のシルエットに魅了される者も多い。売買可能の証であるsmGマークを持ち、薄くはなっているが金色に眩しいMGC製のモデルガン。

 斜めのアングルで鳥の鋭いくちばしを連想させるトリガーは、指をついばむこともなく、優しい感触を与えられる。スプリングのテンションを直接に受ける所為で少し粘りを覚えるが構造は実銃に倣っている。私的には一体整形のトリガーピン(軸)の傷みを心配している。円形のトリガーガードとの間隔は狭く、実用上は不安か。

 通常の拳銃(というのも変だが)だとハンマーが占領する場所。P08には何も配置されておらず、鉄製の太いピンによるトグルの基部としての役割を担っている。まるで蜂の顔面だ。

上下に調節できるタンジェントサイトは亜鉛合金の板。折れないか気を揉むが、ここはMGCを信じたい。実銃とは形状に相違がありアレンジされている。モーゼルミリタリー然り、この手の照準器を持たせるほど設計者は工作精度に誇りを抱いていたのか。拳銃で突撃銃に勝てるのは空想の世界だけだが、その自信には敬服したい。


 ブリーチブロック、エキストラクター、チャンバー。形は違えども銃の要素は揃っている。思えば銃における内部パーツ固定は大体がピンを使用しており、ネジは見ることがない。可動部を作り出し、かつ一発で叩き込め、抜き出せる合理性を備えたピンは銃に無くてはならない。

 刻印は少ない。近年のモデルガンのように実物の図面を参考に設計はしていない。写真一枚からトイガンができる時代。卑下するわけでなく、本物のイメージを最大限に生かした玩具、おもちゃを越える玩具としてモデルガンはあったのだと思うし、今日でもそれは変わらない。だからこそ魅力があり、のめりこむ、モデルガンの面白さ。smGマークは負の面を刻むが、これが金属モデルガンを殺しながらも生かした。

 大藪春彦の小説は未読につき、このP08が凶銃でないことを祈っている(笑)。マルシン製8インチも原材料の価格高騰が原因か生産を見合わせており、同クラスのトイガンがまた一つ減ってしまったのは残念。しかしそんな中でもタナカのガスガンが現役で生産されていることからして、モデルガンの穴をエアガンが埋めるとはいえルガー人気は不滅らしい。MGC製スタンダードモデルは当時の技術を伝える貴重な資料だ。