DJみならいのモデルガンブログ

20年近くだらだらと書いています。モデルガン、自転車などの記録。

BWC SIG/Sauer SP2022:_4

2006-12-31 22:37:00 | _ その他ASG
・Cybergun × B.W.C. シグザウエル SP2022
 シグクラシックのグリップに慣れてしまっているので、シグプロのグリップは新鮮だった。KSC、KTWのSP2340と握り比べて、近かったのはKSC。前部が太くハイキャパを握っているようで、後ろは細めの、逆三角形型に感じた。KTW製は、後ろも若干ボリュームのある棒型だが、握り心地は悪くない。私の手は標準より小さめなので、ガチガチの外人仕様グリップでは難がある。「前部が太くハイキャパ」という表現に関しては、同じシグで言うとP230に近いものがあると思う。今のところトイガンでモデルアップされていないスムースタイプの実物(グリップ)も入手したい。

 箱から出した直後に弁当箱ハンマーで失望し、次に違和感を感じるのは分解用スロットか、もしくはチャンバーの位置だろう。これが3番目の欠点。実銃より10㎜ほどマズル側に寄っているのだ。画像はvol.2の4枚目を参考にして欲しい。これは、エアャ塔vどうこうより、ホールドオープン時にチャンバーが半端に止まることを嫌ったからではないかと推測する。言い換えると、エジェクションメ[トは完全に開口するということであり、慣れてくればさほど気にならないので、ここは目をつむろう。

 9mmパラの空カートと交えてマガジンを撮影してみた。フルサイズでずっしり重い上級の物である。マニュアルによると装弾数は24発で、フォロアーを下げる必要は無く、そのまま手で込めても良いし、ローダーも使えるらしい。載っている写真ではマルイのBBローダーらしき物で装填している。サイバーガンの公式サイトを覗くと、幾つか国産と思わしきトイガンが製品群に混じっている。・・・サイバーガンは銃器メーカーの商標を数多く取得しており、輸入したトイガンにそれを付加して販売しているのである。例えば、カテゴリから「MAUSER」を検索すると、マルシン製品が現れることに注目。

 話を戻して、マガジン右側に、"インスペクション・ホール"(残弾確認用小窓)を「5」「10」の数字と共にモールドで再現。形状は完璧だが、先述より、フォロアーがかなり上にあるのが確認できるだろうか。これをあと5㎜下げることができたなら、スライドへのスライドストップの干渉は避けられたであろう。難しい注文だろうか。

 フィンガーレスト兼マグバンパーにはシグのロゴマークが凸刻印で入っていて感激。私は手が小さく、握るとグリップが余るほどなので普通のマグベースで足りるのだが、生憎そのようなオプションは無い。シグロゴの真下にマグバンパーのストッパーがあり、押すとマガジンの腑を取り出せる。グリップの時と違い、プラ棒で軽く突いてやるだけなので精神的にも助かる。

 バンパーを外すと、フォロアーとスプリングがピョーンと飛び出してウエイトがゴソッと抜けるのが普通だが、こいつはマトリョーシカの如くマガジンからマガジンが出てきたのである。正しくは、亜鉛合金で固められた"インナーマガジン"に、ABSのガワが被さっている頑強な構造。こんなタイプも無論初見。予算次第で、亜鉛インナー+スチールアウターの横綱級マガジンも夢ではない!?

 恒例の空撃。実射の予定は今のところ無し・・・が通例だが、今回は重い腰を上げて撃ってみた。100発の慣らし後、マルイプロターゲット使用、7m無風室内、弾はマルイ0.12gを10発、体勢は伏せ。7mは厳しかったか途中でホップが鰍ゥり散ってしまったので、最終的に半分の3.5mで計測した。結果、集弾円はフライヤー2発を除きおよそ直径5㎝。軽い弾なので的の中心より上目に集まった。トリガーは粘ることなく、発射音は中国製品ふうの「パン」と「ャ刀vの中間。総体的にコッキングガンなら標準クラスの性能だと思う。逆三グリップも握りやすく苦にならなかった。初めのうちはスプリングが硬くコッキングし辛いと感じたが、スライドの掴み方を変えるといささか楽になった。具体的には、セレーションを利き手と反対の手のひらで掴み(このとき親指の向きは自身)、フレームを押し出すようにしてコッキングするというものである(C誌07年1月号が詳しい)。遊びの中で、自分に適した銃の扱い方を学ぶことができた。

 レメ[トを4回書く気になるというのは、それなりに良い物だからである。シグプロは食わず嫌いだが、この機会に各社の製品に触れて少し免疫がついた。シグ初のャ潟}ーフレイム拳銃は想像を上回っていた。SP2022に言及すると、過去に旧モデルの少数生産品を複数送り出したKSCさえ手をつけなかった点、サイバーガンとBWCは、120丁限定ながらよくぞ日本での流通を可能にしてくれた。ただ、コッキングガンでこの価格は売れないと判断し、あえてマニア層へ訴えるためオマケを付けて高額に設定したのだと思うが、本体のみ6,000円で販売した方がより多くのユーザーに受け入れられたのではないだろうか。評価が分かれる製品だが、私にとっては、一年の締めくくりにふさわしい買い物だった。双方のメーカーの今後の活躍に期待したい。



BWC SIG/Sauer SP2022:_3

2006-12-29 20:32:00 | _ その他ASG
・Cybergun × B.W.C. シグザウエル SP2022
 マニュアルに分解についての記載は無いし、あったとしても基本的にトイガンをバラしたり改造するのは自己責任なので当方はお勧めしない。私の場合、中古品を分解するのは毎回だが(中古のトイガンはメーカー保証外だからねー)、新品はモデルガンでも眠らせてしまうことが多い。タナカのはオイル拭きで必死になるんだけど(苦笑)。

 分解は、スライドストップ軸の上に分解用ノッチ(スロット)を合わせ、スライドストップを抜き取って行う。実銃とサイバーガン製のスロットの位置が異なるのは、ストリッピングに必要なスライドの後退量が後者は短いからだ。実銃はホールドオープン状態でスロットがスライドストップ軸上に来るのだが、トイガンの方はホールドオープンさせず、スロットを手動で軸上に合わさなければならない、いわば軸を中心とした分解法である。

 なぜ軸中心になるかというと、鍵はマガジンのフォロアーにある。マガジンの画像は後に掲載するが、フォロアーのスライドストップレバーを押し上げる箇所が実物に比べ上方にあり、その分スライドストップも余計に上がるようになってしまう。平常時、レバーは水平になければならないので、今度は、これのマガジンフォロアーに干渉する部分を上に移動させるが、となると分解の際、スライドに障らずに済むよう逃げ道が必要になる。その役割を担わされたのがスライドストップノッチであり、この関係と位置は構造上不変なのである。そこで苦しくも分解用スロットを手前に持って来ざるを得なかったというわけだ。

 ご覧の通り、バレルは固定ながらチャンバーカバーは可変式。スライドを引きつつ上から眺めると、あたかもチャンバーがティルトダウンしているようだ。チャンバーとカバーの間にスプリングが入っていて、丁度マルイのP228と似たシステムとなっている。よって、疑似ショートリコイルのギミックは無し。オレンジ色のチャンバーは初めて見た。規制でマズルが着色されたトイガンは知っているが、普段隠れている部分の色を派手にしたところで何か意味があるのだろうか。亜鉛ブロックに開いた穴にスライドストップの軸が通る。

 スライド内部がトイガン独自にアレンジされるのは仕方ないことと割り切って、フレーム側に注目したい。プラフレームに載っているのが金属製のシャーシだ。マガジンを外しても重心が崩れないのはこれの功績である。さらに、形状が実銃にかなり近づいている! 特に画像の2箇所は涙モノだ。実銃の画像と照らし合わせて思わず「すげー」と声を出してしまった。ここまで再現してくるとは、サイバーガン、侮れない。マガジンが入る場所にシャーシの突起があるが、これはフォロアーのロックを押して解放するための物。

 ところで、シアーとハンマー付近を観察していると、どこか知っている形に思えてきた。スライドを外してエアャ塔vを見た時もそう。・・・もしやKWC製品ではないのか? あそこも台湾のメーカーであるから考えられないことはないが、どこにもKWCの刻印は無いし、第一オフィシャルページで扱われていないのは少し不自然だ。それでも、後述するハンマーについてはもはやどう見てもKWCとしか・・・。

 さて、シグプロと言えば台形のスライド形状もそうだが、興味深いのがワンピースグリップである。ネジを使わずグリップパネルを留めている銃ならトカレフTT-33が有名だが(グロックはパネルすら無いねぇ)、シグプロはプラの弾性のみでグリップをフレームに固定している。インナーシャーシまで再現してきたサイバーガンだから、これも当然のようにリアルな仕様となっている。おまけに、KTWの2340と違い、グリップに実物通り「sig pro」と文字が入っているので言うこと無し。

 マガジンを外して内から指でロックボタンを押せばグリップがするりと抜け・・・無い。いや、ボタンが最後まで押せないのだ。固いってレベルじゃない; これならドライバーでネジ回した方が早いっての。結局、外すのに30分超かかったし、ドライバーはネジを回す為でなくボタンを押し込むのに使ってしまった。当然だが色々と傷だらけになるので良い大人はやっちゃいけません。プラスチックに優しい道具を使って下さい。

 ドライバーまで持ち出して格闘した甲斐があった。完璧ではないが、実物に準じさせい気持ちは伝わってくる。デコッキングレバーをハトメで処理しているのに萎えるが、確実な動作との引き換えなら止むを得ないか。ハンマーボックスもシルエットは分かる。価格を考えれば合格だ。

 と、ここでこの製品で大いに失望する欠点を紹介せねばなるまい。お分かりかと思うが、ハンマー右側面である。ヒケ防止の肉抜きが外に出てしまっては本末転唐烽「いところ。発売前に画像で確認して(ノ∀`)アチャー。そして、これこそ一見して把握できる、KWC製品「エア・スプリングガンシリーズ」(S2S版だとスタンダードモデルシリーズ)との共通点なのだ。作動もシングルアクションのみで、「パチンパチン」という軽い音。孤立したメインスプリングガイドに施されているファイヤリングピン風モールドもほぼ同じである。つづく。



BWC SIG/Sauer SP2022:_2

2006-12-28 10:39:00 | _ その他ASG
・Cybergun × B.W.C. シグザウエル SP2022
 最初に触れておくと、この製品はエアコッキングガンである。一口に"エアコキ"と言っても、100円で手に入る駄菓子屋銃から、パートの給料も消し飛ぶ長物まで様々だが、価格や形は異なっても基本とする構造は同じ。なぜそこまで開きがあるのかと訊ねれば、自作も成せる単純な機構は条件により多様な製品を生み出すことができるからだと答える。トイガンの場合、それは「対象年齢」と「価格」である。

 近所の駄菓子屋で手に入る"てっぽう"の購買層は無論チビっ子たち。なけなしの小遣いを叩くか大人に買ってもらう。この時期に遊んでおかないと、反動で将来ガンマニアになる(笑)。東京マルイが販売しているハイグレードシリーズなど、価格にして3,000円手前までの物は、対象年齢がはっきり提示され、形も一層リアルになり、小学校高学年の児童から大人までが一緒になって楽しめる製品だ。アカデミーを始めとする海外からの輸入品も多い。

 ここから価格が4桁ギリギリまでの物は俗に"高級コッキングガン"と呼ばれ、古くは啓平社やマルシン、最近だとS2Sのヘビーウエイトモデルシリーズが該当する。10,000円のラインを越してくると、先に示した条件に「目的」が加わり、ハンドガンはもはや競技用のAPSシリーズまで絞られ、マルコシのスーパー9や、コレクション向きのKTW製ボルトアクションなど長物の独壇場になる。

 このように、エアコッキングガンは幅広い層に支持を得ている。評価するにあたって大切なのは、購買層を見極め、コストパフォーマンスを考慮し、用途を明確にすること。前置きが長くなったが、これらを踏まえた上でSP2022の細部を見ていく。

 左側刻印「SP2022」は実銃だと「SIG SAUER」のような囲まれた文字なのだが、こういうバージョンもあるのかもしれない。違和感は無いので一歩譲ろう。しかしフレームの凸刻印「MADE IN TAIWAN」が雰囲気ぶち壊し。アウト。「(ザウエルロゴ) FRAME MADE IN GERMANY」が正解。字体も全く違う。本来なら、分解用ノッチとスライドストップノッチの間に「SIGARMES INC (改行) EXETER-NM-USA」と入るが、それも無し。

 実は2つのノッチの間が狭すぎるのだ。エアピストンを組み込む制約上で分解法を再現する為に、ノッチの位置を変更せざるを得なかったのだろう。確かに、ノッチ間に刻印があるのと、外にあるのとでは印象も異なるはず。逆に好判断とするべきか。

 デコッキングレバーは可動も、機能は安全装置に限定されている。適度なクリック感があり、下げている時はトリガーを引けないが、その時もハンマーは平気で起こすことができるのでコックアンドロックが可能。実用性は皆無、というかリアルじゃないし。ブリーチピンはモールド。

 シグプロの特徴的なマズルフェイスは健在だが、デフォルトで個体差と思われる傷が付いていたので減点。特にスライドの平面部分は傷に敏感らしいので、扱うのに注意が要る。何故かエアコキは部屋で気軽に構えたりしてブン回すのが面白いのだが(端から見ると奇人だよねぇ)。インナーバレルは真鍮と見える。リコイルスプリングガイドは実銃もプラなので良し。

 ピカティニーレイルの他にSP2022で独特なのはチャンバーのロッキング部分だ。これの再現が無かったらおそらく私は購入をためらっていただろう。実銃において新設計のエキストラクターは、ローディング・インジケーターどころかスライドと一体のモールドに落ち着いてしまっているが、トイガンではよくあることなので気にしない。

 前作では不評だったので改められた新規格レイル。いや、前のSIG専用のが新規格だったのだが、他社との互換性が無く失敗に終わった。私はSP2340と2009の内に隠れた縦型レイルが好きなんだけど。下の楕円形凹部の意味は? 底に「651597」。どうせならここにメイドインタイワンを持ってくれば良かったのに。パーティングラインがそのままなのは実銃も同じ。

 右側刻印「SP 206 005 GN」。元はここがのっぺらなので、トイガンオリジナルか採寸した実物の刻印をそのままコピーしたかどちらかだと思う。チャンバー側面に「206005GN (改行) 6mm」とあるので後者が若干有力。「6mm」は「9mm」の改変。規制か訴訟回避(「9mm」って書いてあったから9mmの弾を突っ込んだのに撃てねぇぞゴルァ!とか)の為か。これも海外産トイガンではよくあること。

 フレーム凸刻印「READ MANUAL (改行) BEFORE USE」は英語が苦手な私でも何とか意味が読み取れる。実物通りだが微妙に字体が違うかもしれない。HKのUSP辺りにもこんな文が入っていた記憶があるが、ャ潟}ーフレイムオートでは警告表示が当たり前なのだろうか。

 スライドストップの軸の周りが窪んでいるので、分解時に指を痛めずに済む。スライドストップを爪でつまむとフレームを傷つけるし無駄な力が入ってかなわんので、"使える"デザインは歓迎である。その下、トリガーピンは驚くことにモールドで、実銃の「◎」型とも異なる。レメ[トを書くのに凝視するまで全く気が付かず、減点どころか感心してしまったが、実際のところ、トリガーピンは金属製の物が内部に挿入されているようだ。

 光を反射しているのが、グリップ上部に貼付されている「ENERGIE:0.5J MAXI」と印刷されたシールだ。昨今、国内でもいよいよ明確な規制が敷かれつつあるが、実銃が悠々と出回る外国は、既にパワー表記が明示されているらしい。それは構わないとして、本体にベタっとシールが貼ってあるのには閉口する。マルイのホップアップステッカーみたく針金で巻きつけるのではダメなのか。思い出せばWAのマグナテックも酷かったなぁ。今回は面唐ネので外さなかった。反省はしていない。

 このSP2022は、スライドとフレームがそれぞれ一体成型で、握ってもギシギシ歪まず頼もしい。これは海外製コッキングガンに多い特徴であるが、もう一つの長所に、亜鉛合金を主とする金属パーツの多用があり、日本に比べ生産コストが安上がりな、特に韓国、台湾製品に見られ、外観の向上と重量増加に貢献している。しかし、単にチベたくすれば良いという物でもなく、表面の荒れやテラテラした玉虫色の仕上げは、逆に安っぽいイメージを手に取った者へ与えてしまう。見た目だけの問題でなく、安物は耐久性も疑問視される。どんなに磨いても、ャbキリと折れてしまっては元も子もない。

 国産コッキングハンドガンの雄といえば東京マルイ製品が思いつくが、これの外装に金属は使われていない。ハンマーやトリガーなど、一定の強度が必要な部品は、ジュラコンという粘りのある樹脂が素材として選ばれている。プラスチックの仲間で、冷たい感触は無く、接着すら難しいのだが、必要十分な強度とコストパフォーマンスを備えている。サイバーガンのSP2022は、海外製としては珍しく金属外装パーツは使用されておらず、あるべき箇所には全てジュラコンでできた部品が配置されているので、まるでマルイの新製品を弄っているような錯覚がときどき起こる。メイドインタイワンさえ見なければ・・・。

 造型は悪くないし、むしろ全体の剛性と両立して製品に一体感がある。詳しくは分解の項に書くが、フレームに金属のインナーシャーシが入っていて、そのせいもあるだろうが、尻重でなくマガジンを外しても腑抜けにならない。また、梨地のフレームとツヤを抑えたスライドという上下で異なる表面処理は見事である。本体価格(単品販売不可)は40ユーロ、日本円だと6,000円と少しの"高級コッキングガン"に相当する。今時のエアコキならこのくらいは当たり前!と、考えによっては値段相応ないしはそれ以下の出来という結論になるが、判断するのはまだ早い。中身にこそ40ユーロの神髄があった。つづく。



BWC SIG/Sauer SP2022:_1

2006-12-25 20:40:00 | _ その他ASG
・Cybergun × B.W.C.  シグザウエル SP2022
 青いボディーはトレーニングガンの証? なんてフルサイズなら兎も角、全長5㎝にも満たないキーホルダーでは投げつけるくらいしかできない。もちろんどこかにぶら下げるのが正しい使い道だが、もったいなくて結局しまったままにしておくのがコレクター根性だったりする(いや、面唐ネんだって)。

 今年(06年)の秋頃に、S2Sからシグプロ2022のコッキングガンが発売されるという情報を嗅ぎつけた。しかもそれにSIGSAUERのステッカーとピンバッジ、実銃用ランヤードがついて、純正ケースに収まっているらしい。買い逃すまいとしばらくS2Sの公式サイトに張り付いていたが、一向に更新される気配が無い。そのうち固定ガスガンの92Fの広告なんか出ちゃったりして、「これじゃないわー!」。

 情報を追っていると、いつの間にやら販売元がS2SからBWCに変わっていた。BWCといえば、海外製品を扱っている輸入代理店のようなものではないのか? そもそも最初に聞いた時点で洋物だということは想像できたので、今さら動じることもな・・・かったはず―。付属品のステッカー、ピンバッジ、ランヤードはキャンセルされ、最終的な出荷品は、本体とガンケース、それにキーホルダーの3点セット。定価は当初より3,000円ほど抑えられた。

 正直、ステッカーはまだしも、ピンバッジが無くなったダメージは大きかった。缶バッジと違って、ピンバッジは中身が凝縮されているというか、立体的かつ硬くて小さいところが魅力だと思う。銃で言うと、PPKとかチーフスペシャルとかそんな感じ(まま)。プラスチックのキーホルダーには重過ぎる荷なのだ。どうせ買う層は限られているだろうし、できれば発売を延期しても数を揃えて欲しかった。

 決してキーホルダーの出来が悪いわけではない。モールドはしっかりしているし、「SIGSAUER SP2022」の刻印も入っているので、オマケとしては十分である。青のほか黒と赤の全3色だそうだ。右側の文字は意味を読み取ることができなかった。フランス語だろうか。(ここから余談として読んで頂きたいのだが、サンケンの広告によると、このキーホルダーは単品だと3,150円するんだとか。315円の誤植だよね?)

 「Limited Edithion 120」ということで、限定数120らしい。買うのを先送りにしていたのだが、G誌を見たらそう書いてあったので慌てた。楽天なんかだともう売り切れているようだが、さすがに入荷が少なかったのだと読んだ。私は限定という言葉に弱く、あまり縁のなさそうな物でも限定とつけば揺らいでしまう、売り手にとっては都合の良い人間に近いと思うし、今回もその言葉に背中を押されて飛び降りた。年末に貴重な諭吉を一人犠牲にして買った価値はあるのか。次回から特集。



タナカ シグ チャンバーカバー移植

2006-12-16 15:50:00 | _ その他モデルガン
 いつかの記事に書いた、タナカ製モデルガン、シグシリーズのチャンバーカバー移植。鉄は熱いうちに打てと言うが、さめ切ってからもたもた弄るのが私の性分なので作業速度は鈍亀の如し。ネタは一気に使い切るより、自分の好きな時間にひっそりじっくりと取り組むのが良いのではないかとなどと思う。のっけから脱線。

 さて、実際にカバーを外してみる。基本は、バレルを持ってカバーを反対側に引っ張る。P226Rはこれだけで良い。しかしP220の場合は、その前に六角ネジを外す必要がある。それには同社製ガスガンの可変ホップ調整用レンチが適していた。問題は初期P226で、ネジどころかカバーごと鉄のピンが打ち込まれ、しっかりと固定されてしまっているのだ。これではバレルか肝心のカバーを破壊しなければ外しようがない。思わぬところでつまづいた。

 画像が該当箇所である。初期226のみカバーにメッキがかけられている。04年の再販以後の物はみな仕上げは黒染めだ。優劣ではないが、これが製品を見分けるャCントでもある。226Rは穴があるだけで留め具は無い。一方P220のカバーはタップが切られ芋ネジで固定。穴の径は、226=226R<220。スクリューの分だけ広がったような僅かな差だ。最新の9mm拳銃はP220と同じでスクリュー留め。今後、シリーズがさらに展開しても同じ固定方法をとると考えられる。

 2つの疑問。P226Rのチャンバカバーに留め具が無かったのは何故か? ホップ調整用ネジとカバー固定用スクリューでレンチを共用できたのは偶然か?

 1つ目。05年発売のP226Rはスクリュー無しだが、実はその前年に再販されたP226HWのチャンバーにもスクリューは無かった。だが、今年(06年)の中頃に注文したP226Rのバレル単品にはこれが埋め込まれていた。そして後発のP220、9mm拳銃の何れも固定はスクリューに頼っている。したがって、非固定仕様は、再販P226HWと、P226Rの初期ロット或いは全体に対し一部(個体差、全ての個体を調べたわけではないから)に存在し、それはシグライン復刻の過渡によるものであると結論付ける。

 2つ目。はっきり言うと、メーカーの人間でも無い限り憶測の域を出ない。先述と逆に書くと、双方はレンチが共用できるだけで他に互換性は無い。形状が同一であるなら話は変わってくるが、固定用に比べホップ用は長く、全くの別物である。組立作業の効率を上げる所為でサイズのみを合わせた可能性は残るが、レンチのサイズなど元から規格があるので、必ずしも意図的であったとは言えない。

 だらだら述べてきたが、結局、旧型の鉄ピンが抜けるまで移植はおあずけ。映画「ミッション・イン・ャbシブル」のCIA本部潜入場面、強力な電磁石で換気口のネジを外す場面あるでしょ? あんな道具があれば一発で終わるんだけどなぁ。

 蛇足。シグシリーズのどの製品も部品の注文はバレル単位。チャンバーカバーが欲しいとか、スクリューのみ下さいは不可。バレルは1,900円と高い気もするけど、チャンバーカバーとスクリューがセットだと思えばどうということはない。割れても困らないように、何本か予備を持っておくと安心だ。