DJみならいのモデルガンブログ

20年近くだらだらと書いています。モデルガン、自転車などの記録。

'08春 SSJ

2008-04-29 15:40:00 | ▼トイガン
 行って参りましたショットショージャパン@心斎橋。赤羽フロンティアとアングスが抜けて新品安売りが減少、中古本体も少なめだったかもしれません。反面、海外サードパーティ製パーツと本体、装備品が充実しており、さらにタニオコバがM4試作を引っさげてブースを設置するなど、収穫は物より情報の方が多かったのではないでしょうか。

 今回気になった品物はあまり無かったので割愛しますが、モデルガンやガスガンのカートを袋詰めで販売していたLAガンショップさんを特筆しておきます。結構なレア物があったそうで、個人的にもコクサイ製ガスガン用357旧タイプやMGC製P220CPなど数箱を調達させて頂きました。

 以下近況。委託販売品増量。9mm拳銃HWモデルガンなど制作途中。自転車趣味がヒート気味なのでカテゴリ追加する鴨。

 全く関係ないですが、再利用可能ながら基本的に使い捨てであるタニコバGM7の樹脂製カートについて、「生分解カート」のような物の必要性がいずれ問われるのではないかと思いました。

マルシン SIG P210-6

2008-04-05 19:28:00 | _ ASG
・マルシン SIG P210-6
 実銃の熱心なマニアが多く、質の良いインプレが多数出揃っているので詳細は他所様をあたって頂きたい。こちらで垂れ流すのは肩の力を抜いて書いた過去記事の改訂である。落ちを先に書くと、私が好きなのはSIGではなくSIG/SAUERの形なんだなぁと思った次第で、既に手元に残っていない。それでもこうして文章を書くのは、1年と少し前のレメ[トが不備だらけであり、この記事に至るまでにP210-6への関心の変遷があったからだ。

 最早骨董品扱いであるマルコシ製の発売から10年以上が経ったのち世に出たマルシン製。それもガスブローバックガンで「P210-6」である。スイスアームズ純正の専用ケースが付属し、実銃メーカーより図面提供を受けて設計されたことが売りだった。純正を謳うケースであるが外観はどこかで見た物であり(こういうのをOEMと呼ぶ?)、ロゴのプリントとP210用にくり貫かれたスャ塔Wが欲しい人を除いて入手に躍起になる必要はないと思う。

 本体のまとまった容姿は図面提供の言葉に説得力を持たせる。ABS製で軽いのがネックという欠点は製作発表時から予想されたが、これは後のHW版発売で解消。8mmというクセのある口径も6mm径の追加によりユーザーに選択肢を与えたが、逆に供給が細分化され売り上げに響いた気がしないでもない。そもそも実銃用ケースの数を揃えるのにメーカーは大分苦心したそうで、半額近くのバーゲンはおろか、大手家電量販店クラスの割引率ですらあまり元は取れていないらしい。

 アウターバレルのライフリング再現が無いとかスライドストップ軸が指鰍ッまで貫通しているとか、エキストラクターがモールドで済まされているなど玩具らしいデフォルメ箇所はトイガン化に際しむしろ微笑ましい程である。グリップスパーまで延びたハンマーユニットの造型も仕方あるまい。ただ、リコイルスプリングガイドの欠けは明確にNGの混入であり、最初は仕様かと思ったのでメーカーは再発防止に努めて欲しい。マルシンに限らず、このメーカーだから許せる、という論理が通用するのはどうか。

 反面、擁護したいのはLD-2システムである。そろそろ廃止される気配もするが些か叩かれすぎ。当時はパワー規制問題の渦中にあり、既存製品への対応と今後の対策で課題は山積。「革新の飛び」を売りとするも、事実上改造対策なのではないかという憶測も飛び交ったが真相は不明。私個人の曖昧な計測でも画像のような結果に終わった。的紙まで7mの距離ではとても計測にならず5mに短縮、室内28℃、立射(腕を壁に固定)で、0.27gと0.34gをLD2オンオフそれぞれ5発づつ撃った(はずだが...)。

 いよいよサードパーティ製のLD-2キャンセルバレルまで登場し、このシステムが実装されるまでどのような経緯があったのかますます気に鰍ゥる。合金パーツの独特の仕上がりやホワイトの入った刻印、何の警告かと疑うゴムパッキンの赤色はマルシン流で、その筋の(どの筋だよ)ファンには堪らない仕様である。また、購買層が主にモデルガン世代であり、ワゴンへ投下する店が年末にちらほら見られたことから、一般においてはよりマニアックな製品と受け取られたかもしれない。
 
 プラの質感丸出しで箱出しブローバックはパコパコ。個人的に贔屓しているMGC製モデルガンと比較して、幅の細い正確な寸法はかえって頼りない感覚を植えつけた。弄ってもあまり好かないM1911系と似た操作感であるが、握りやすいグリップフィーリングは目を閉じて理屈をこねれば実銃と同じである。また、トリガーの調整途中パーツの落下を経験し(パーツNo.87/トリガーストロークアジャスター)嫌気が差してしまった。

 しかしながら純正ケースへ収まった姿にメーカーの意気込みを感じ、HW版にフルブルーイングを施せばさぞ見栄えのすることだろう。その道のりを随分と短縮したマルシンの功績は大きいが、箱出しで満足できるかと言えば必ずしもそうではなく、素性の良いカスタムベースといった評価に留めておく。内部パーツを交換しブローバックの強化を図る、スライドの一部を削りフルストローク化する、塗装などで外観に手を入れる、果てはモデルガン化まで、気の済むまで弄って自分なりのP210を作れば良い。遊べるP210が欲しかった人へマルシンが送る決定版である。