DJみならいのモデルガンブログ

20年近くだらだらと書いています。モデルガン、自転車などの記録。

MGC ルガーP08:_1

2007-02-12 01:07:00 | _ モデルガン
・MGC ルガー P-08 アーティーラリー/ランゲ ラウフ

 隆々とした背のルガーP08。各部品が連結する独特のシルエットに魅了される者も多い。売買可能の証であるsmGマークを持ち、薄くはなっているが金色に眩しいMGC製のモデルガン。

 斜めのアングルで鳥の鋭いくちばしを連想させるトリガーは、指をついばむこともなく、優しい感触を与えられる。スプリングのテンションを直接に受ける所為で少し粘りを覚えるが構造は実銃に倣っている。私的には一体整形のトリガーピン(軸)の傷みを心配している。円形のトリガーガードとの間隔は狭く、実用上は不安か。

 通常の拳銃(というのも変だが)だとハンマーが占領する場所。P08には何も配置されておらず、鉄製の太いピンによるトグルの基部としての役割を担っている。まるで蜂の顔面だ。

上下に調節できるタンジェントサイトは亜鉛合金の板。折れないか気を揉むが、ここはMGCを信じたい。実銃とは形状に相違がありアレンジされている。モーゼルミリタリー然り、この手の照準器を持たせるほど設計者は工作精度に誇りを抱いていたのか。拳銃で突撃銃に勝てるのは空想の世界だけだが、その自信には敬服したい。


 ブリーチブロック、エキストラクター、チャンバー。形は違えども銃の要素は揃っている。思えば銃における内部パーツ固定は大体がピンを使用しており、ネジは見ることがない。可動部を作り出し、かつ一発で叩き込め、抜き出せる合理性を備えたピンは銃に無くてはならない。

 刻印は少ない。近年のモデルガンのように実物の図面を参考に設計はしていない。写真一枚からトイガンができる時代。卑下するわけでなく、本物のイメージを最大限に生かした玩具、おもちゃを越える玩具としてモデルガンはあったのだと思うし、今日でもそれは変わらない。だからこそ魅力があり、のめりこむ、モデルガンの面白さ。smGマークは負の面を刻むが、これが金属モデルガンを殺しながらも生かした。

 大藪春彦の小説は未読につき、このP08が凶銃でないことを祈っている(笑)。マルシン製8インチも原材料の価格高騰が原因か生産を見合わせており、同クラスのトイガンがまた一つ減ってしまったのは残念。しかしそんな中でもタナカのガスガンが現役で生産されていることからして、モデルガンの穴をエアガンが埋めるとはいえルガー人気は不滅らしい。MGC製スタンダードモデルは当時の技術を伝える貴重な資料だ。



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