夏期参詣の御法門

2010年08月04日 | Weblog
遠妙寺では夏期参詣後も、宗門から配布されている御法門集にしたがい、8月14日まで約2週間、御法門を拝読させていただく予定です。
御法門はある意味、御教務さんの生命線ともいえる面があります。もっともいくら良い御法門を参詣者に説かせていただいていても実践がともなわないと迫力がありませんし、体験に基づいてこそ本当の意味で聴衆が納得する御法門になります。
ですから、まず、わが遠妙寺では開導日扇聖人の御教歌に随って教えの筋を説き、さらにそういう道理だけではなく体験談、現証談を必ず入れることを申し合わせています。
本日は、熊本の長薫寺所属の御教務(学生の頃は遠妙寺に止住)が書かれた御法門を参考として当山のお教務さんが拝ませていただきました。
その中に、平成六年に長薫寺において入信されたご信者のお話が出ていました。その方のご主人は結婚当初は○○会という新興宗教に入っていて、お姑さんが亡くなった後は、葬儀をしてもらった念仏のお寺の言うまま、仏壇を買って飾っていました。そこで、奥さんが入信の時、佛立宗への入信について話しますと、最初は反対されたものの奥さんが2階に御本尊を奉安することは許してくれました。
あるとき、御法門でご回向の大切さを聴聞して、そのことをご主人に申しますと、「そうか供養しないといけないな」と主人が言いました。そこで、奥さんが自宅に御教務を招いて亡きお姑さんのご回向をしていただきました。すると、その夜、ご主人の夢の中に、亡きお姑さんと長薫寺のお教務さんの姿が並んで出てきました。今まで、念仏宗のお坊さんにきてもらった時はそんな事もなかったのです。それが奥さんがお呼びした長薫寺のお教務さんが夢に出てきてさぞ、驚いたことでしょう。一緒に夢に現れるというのは亡きお母さんが喜んでいる証拠です。そして、それがまた、数日後、ふたたび同じ夢を見たのです。それも二人が同じく御題目をお唱えしているのがはっきり見えたというのです。これは、きっと佛立宗のご信心がホンモノだという証拠である、そう直感したご主人は、すべて今まで持っていた他宗の本尊、ゆかりの品々を手放して、上行所伝の御題目の御本尊様を床の間に奉安し、夫婦揃って御題目を口唱し、むしろご主人が率先してご信心できるようになり仲良く、参詣、ご奉公されているとのこと。
そのようになるまで相当な年月、奥さんは一人でご信心を辛抱強く続けられ、口唱とお寺、御講の参詣に精進されていました。
と、いうお話が出ていました。
このような体験談はご信心を増進する上で欠かすことができないものです。
言葉が通じなくても、理屈が分からなくても、体験談を語ることによってこのご信心、上行所伝の御題目の有難いことは充分に通じます。
今年、フィリピンでは30戸の奉安お教化ができていますが、もっぱら有難いという気持ち、この御法は尊く素晴らしいという思いをご信者が伝えることによって教化ができています。
今や、ご利益談、体験談は世界を駆け巡るという時代です。
インターネット普及は、そういう意味で本当にすばらしいことです。
正しい情報をリアルタイムで、世界すみずみまで届かせることは、一昔前は、夢のまた夢であったことを考えますと、感無量ですね。
いつだったか、佛立研究所で「ご利益談バンク」というものを創設する提案がありました。もう20年も前のことです。
当時はまだ、インターネット技術がなく、パソコン通信を利用して各地の寺院から佛立研究所のパソコンにリモート・アクセスして、情報を取出して貰うはずでした。ところが、ソフトも整備したのですが、通信のスピードが当時は圧倒的に遅く、サクサクとパソコンを動かして、情報を取出して貰うことができませんでした。
ホント、嘘みたいな話ですね。(写真はフィリピン・パナイ島にて ご信者の子どもたち)
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする