80才のハツラツ日記

愈々名実共に80才を迎え、人一倍好奇心を燃やして、元気な行動の随筆日記です。

村上春樹著「1Q84」第3巻を読んで

2010年05月18日 | 本の情報
私は生来の遅読で、それに一度に4,5冊の本を同時に並行読みする癖があるので、
ヴォリュームのある単行本を1冊読み終えるのには結構時間が掛かります。

それでもこの第3巻は早めに読み切った方です。

余り最初からネタばらしするのも気が引けるので、
本屋で立読みしても判る程度の説明をしながら愚見を述べます。

この第3巻は当然前巻の続きですから、そのストーリーの続きとなります。
主人公、川奈天吾と青豆、それに一匹狼の探偵、牛河の3人の物語が、

3本並行して各々の思想、立場、行動を詳述しながら、
代わるがわる丁度3本の糸を別々に辿る様な形で順次進行します。

非常に詳しく説明されるので、前半はやや退屈しました。

然し、中頃からスリルとサスペンスを含んで、次第の其の3本の糸が、
撚り合されて行きます。この辺から息も継がせず読み耽る事となりました。

1Q84年の幻想(妄想?)的な世界の出来事が恰も現実の世界の様に語られます。
最後にこの3本の撚合される糸は、牛河の糸が抜けて2本になって堅く結ばれ、

現実の1984年の12月に無事帰り着いてハッピエンドとなるのですが・・・・。

幻想(空想)小説の様でもあり、恋愛小説でもあり、スリラーサスペンス小説でもあり、
各種の小説の要素を皆織り込んだ、村上春樹の畢生の大作と言えましょう。

巧く読書評を書く事が出来ません。 まあ、兎に角読んでみて下さい。