スペインでは普通に使われている、2人称複数代名詞“vosotros”はラテンアメリカでは使われない。スペインでは、“vosotros”は親しい間柄で使われるので、丁寧に「あなたがた」と言う時は“ustedes”(動詞の活用形は3人称複数形を取る)を用いる。ラテンアメリカでは、どんな時でも“ustedes”で“vosotros”は用いない、と教わった。実際、コスタリカではそのとおりだった。ペルーの後、メキシコへ行くのだが、やはり見たり、聞いたりした覚えはない。
ところがである。リマに到着した時は真夜中で、街の標識はよく見えなかったので、すぐには気が付かなかったが、昼リマ郊外から、リマに戻るとき、このような標識を目にしたのである。
“La Ciudad de Lima Os Da la Bienvenida”
(リマ市は君たちを歓迎する。英語の逐語訳は“The city of Lima gives you welcome”)
ポイントは“os”で、これは“vosotros”の目的格である。これを見たときは、ちょっとショックだった。ラテンアメリカでは“vosotros”を使わないはずではなかったのか。ただ、“os”を見たのはこの時だけだったと思う。会話では“vosotros”も“os”も聞いたことはない。
ペルーでは書き言葉に“vosotros”が残っているのか、それとも、あの標識だけが例外で、仰々しい印象、または古風な印象を狙ったのだろうか。はたまた、植民地時代にスペイン人の支配者が書いた(書かせた)標識の文言を代々受け継いでいるのだろうか。
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はじめてのスペイン語 (講談社現代新書)
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人名の世界地図 (文春新書)
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ポイントは“os”で、これは“vosotros”の目的格である。これを見たときは、ちょっとショックだった。ラテンアメリカでは“vosotros”を使わないはずではなかったのか。ただ、“os”を見たのはこの時だけだったと思う。会話では“vosotros”も“os”も聞いたことはない。
ペルーでは書き言葉に“vosotros”が残っているのか、それとも、あの標識だけが例外で、仰々しい印象、または古風な印象を狙ったのだろうか。はたまた、植民地時代にスペイン人の支配者が書いた(書かせた)標識の文言を代々受け継いでいるのだろうか。
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