今回は、“I don’t know”に相当するピジン語である。
「私」はピジン語では“mi”で、英語の“me”に由来するようだ。目的格が主格として使われている。ハワイの怪しげな英語でも、やはり“me”が主格として用いられているようだ。日本でも、映画などで日系2世が「ミーはね」と話す場面がよくあったと思う。
スペイン語では、主格は“yo”(「ヨ」または「ジョ」、スペイン語では「ヤ」行と「ジャ」行の区別がない。日本の殿様の「余」を連想させる)だが、目的格は英語と同形の“me”(ただし、発音は「メ」)。このほかに前置詞格があり、“mí”という形である。アクセント記号のない“mi”は所有格である。
ところで、英語の否定文では、be 動詞(かつては本動詞の have も。ピーターとゴードンの「愛なき世界」には、“I know not when”という言い方が出てくる)以外、動詞のあとに“not”を置くのではなく、一般動詞の否定文では動詞の前に“don’t”(“doesn’t”、“didn’t”)を置き、動詞は原形に戻すのだが、これがスペイン語話者には結構、面倒らしい。
スペイン語では、どんな時でも、動詞の前に“no”を置くだけでよいのである。
ピジン語でも、この点はスペイン語同様である。これは、中国語でも同様である。
そうすると、中国語の「私は知らない」に相当する「我不知道(wo bu zhidao)」をピジン語に置き換えると最初が“mi no”となりそうなことが分かる。“know”は“no”と発音が同じなので、別の言葉に置き換えた方がよさそうである。そこでどうしたかは、次回。
ポチッとクリック、お願いします。
↓↓↓
スペイン語 ブログランキングへ


スペイン語とともに考える英語のラテン語彙の世界 (開拓社言語・文化選書)
好評発売中!!こちらは、このブログとは別物です。もちろん、トリビア満載です。

はじめてのピジン語―パプアニューギニアのことば
「私」はピジン語では“mi”で、英語の“me”に由来するようだ。目的格が主格として使われている。ハワイの怪しげな英語でも、やはり“me”が主格として用いられているようだ。日本でも、映画などで日系2世が「ミーはね」と話す場面がよくあったと思う。
スペイン語では、主格は“yo”(「ヨ」または「ジョ」、スペイン語では「ヤ」行と「ジャ」行の区別がない。日本の殿様の「余」を連想させる)だが、目的格は英語と同形の“me”(ただし、発音は「メ」)。このほかに前置詞格があり、“mí”という形である。アクセント記号のない“mi”は所有格である。
ところで、英語の否定文では、be 動詞(かつては本動詞の have も。ピーターとゴードンの「愛なき世界」には、“I know not when”という言い方が出てくる)以外、動詞のあとに“not”を置くのではなく、一般動詞の否定文では動詞の前に“don’t”(“doesn’t”、“didn’t”)を置き、動詞は原形に戻すのだが、これがスペイン語話者には結構、面倒らしい。
スペイン語では、どんな時でも、動詞の前に“no”を置くだけでよいのである。
ピジン語でも、この点はスペイン語同様である。これは、中国語でも同様である。
そうすると、中国語の「私は知らない」に相当する「我不知道(wo bu zhidao)」をピジン語に置き換えると最初が“mi no”となりそうなことが分かる。“know”は“no”と発音が同じなので、別の言葉に置き換えた方がよさそうである。そこでどうしたかは、次回。
ポチッとクリック、お願いします。
↓↓↓

スペイン語とともに考える英語のラテン語彙の世界 (開拓社言語・文化選書)
好評発売中!!こちらは、このブログとは別物です。もちろん、トリビア満載です。