明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



私の大リーグボール3号、石塚式ピクトリアリズムだが、まるで今回のモチーフのために考えたかのようである。それがあるからこそ寒山拾得を、というところもあったと思うが、考えなければ考えないほど、まるで考えたかのようになるから、考えない方が良い、ということになる。昔の人なら〝お天道様が見ていて下さったおかげ”なんていうのかもしれない。私はというと外側に、そんな物が在るとは思いたくないので、あくまで私の臍下三寸辺りにマシな何かが在る、ということにしている。 月を指差す寒山が出来たら、一度部屋を片付け、撮影に取りかかる準備をしたい。もっとも、すべて切り抜いて配するので、寒山と拾得の後ろにグヤトーンやカワイのビザールなエレキギターや、座布団が写っていようとかまわない。自分で考えた手法は、あくまで自分に都合良く出来ている。高価なレンズなど不要だし。逆にいえばレンズの力、陰影の効果を頼ることが出来ず、成否は被写体の出来にかかっており、原点の人形制作に正面から向き合うこととなる。さすがお天道様である。



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