明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



全体のイメージがいっぺんに湧くことが多いが、女郎蜘蛛を背負った女性が浮んで、後で谷崎を配しようと考えた場合、さらにそれだけで4、5日もかけてしまうと、女がすでに主役になってしまって、ここに谷崎いないと駄目なのかな?と自問自答することになる、しかしそれがないと、何も私でなくとも暇人ならやれるのではないか、と考えてしまう訳である。 女郎の首その他、4日目ともなるとさすがに面倒になり、モニターに直接鉛筆で描いてフォトショップを使った。横着も極まって来たが、4日といっても食事も何もモニターの前、そのせいで、ある種の液体をキーボードにこぼして年に5回も換えるはめになる。寝ている以外は作業であるから堅気の方々の4日と少々違う。2年前までは、寝床を寝心地悪くして睡眠時間をけずったものだが、それはさすがにもう止めた。 パソコンの横の柱、頭上30センチくらいの所に2004、5から手垢がそのままになっている所がある、なんとなくそのままにしてたまに撫でているのだが、出版社がつぶれて絶版になった『乱歩 夜の夢こそまこと』(パロル舎)の制作時、集中すると無意識に柱を鷲掴みにしてモニターを見つめて制作した痕跡である。昔の便所の踏ん張り棒のような物であろう。そんな力を込めるような作業ではないのだが。


『タウン誌深川』“明日できること今日はせず”連載8回『昭和残侠伝“唐獅子牡丹”三島由紀夫』

深川江戸資料館 特別展『目で見る落語の世界』4月21日(土)〜5月6日(日)4月23日(休)三遊亭円朝、古今亭志ん生像出品

銀座青木画廊「ピクトリアリズム展Ⅲ』5月12日(土)〜5月25日(金)20日(日休)4月23日(休)

2016年『深川の人形作家 石塚公昭の世界』 youtubeより

HP

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