明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



エレベーターのスイッチの脇に鏡が貼付けてある。工務店のSさんが、これがあると悪戯描きがなくなる、とTVで見たらしく、マンションに進言して貼付けたという。ガラスでなく割れない素材である。Sさんが「いいだろ?」というから、「こんな所に鏡があったら、飲んで帰って自分と目が合うから、ちっとも良くないよ」。と話した覚えがある。 昼間出先から帰ってフと見たら、アゴ髭に白髪が6本ほど生えている。密生して生えている髭ではないから妙に目立つ。二年ほど前から2、3本生えることがあって、見つけると抜いていたが、急に増えていて驚いた。そう思うと、ここ1週間ばかり色々なことが起こり、あれが心労というものだったのか、と思えば思えなくもない。 近所に住む83、4のMちゃんという人は、どこまでも元気で、その年で“実用的”な薬をいつもポケットに忍ばせている、という噂である。理由は特にないようだが、一晩で毛が抜けてしまい、残った毛も一週間で完全な白髪頭になってしまった。恐怖で一晩で白髪になる、という小説はあるが、どうも近いことは起こるらしい。 抜けた毛髪の中に、白と黒のツートーンの物があると、こうやって徐々に白髪に代わって行くのか、と思うのだが、短期間で急に増えたところを見ると、全体が同時に白髪化するようにも思える。とどうでも良いことを書いて来て、自分が気づかなかっただけではないのか?という気がして来た。傍から見れば以前から生えていたのかもしれない。そもそも己の顔をしげしげと眺めることはないし、洗面所で歯を磨いていても、意識的に鏡の中にピントを合わせないようにしている気がする。見ればフィリピンパブのフィリピーナにカタコトで「苦労ガ足リナインジャナイ?」と己が面相を評されたことを思い出すだけである。

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