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弁護士NOBIのぶろぐ

マチ弁が暇なときに,情報提供等行います。(兵庫県川西市の弁護士井上伸のブログです。)

今年も今日で終わり

2006年12月31日 | ⑫雑談
今年は,司法修習生から弁護士になるという人生の節目の年でした。

楽しかった司法修習は終わり,自分自身の名前で責任を取らなければならなくなった重圧はとてつもないものでした。

弁護士登録してから3ヶ月,多くのものを犠牲にしながら,とにかく仕事一筋で一所懸命やったつもりです。
いい弁護士になりたい。いい仕事をしたい。私の目の前の依頼者の弁護士は私しかいない状態も多く(一応他の弁護士も委任状に名前はありますが,事件を知っているのは私だけ),なんとかしないと・・・と思っていると,休日も返上してたり,皆は帰っているのにひとりで事務所に残ってたりしてしまいました。

プライベートもいろいろやること多いので,どうしてもいつも予定がギュウギュウになっていました。
今どっとその疲れが出ている状態です。

この年末年始はゆっくり自宅でのんびりして,今年の疲れを取ろうと思っていました。事務所は形式的には12/29~1/8まで休みですし。
しかし,去年やろうと思ってやり残したことが多いので,結局家で仕事などやらないといけない状態です。
とほほ。

弱音ばかり言ってては,いい弁護士にはなれません。
前向きに行きたいものです。
私は今年自分がいかに未熟か思い知らされました。人格的にも能力的にも。

せっかく人より長い時間かけて弁護士になったのだから,もっともっと精進して,もう一歩いい人間,いい弁護士になりたいと思います。
まだまだ未熟な点は多いですが,努力と勉強でカバーしていきます。
今後とも応援よろしくお願いいたします。

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芦屋という街

2006年12月16日 | ⑫雑談
最近よく仕事で芦屋*に行きます。
芦屋といえば、関西一の高級住宅街です。弁護士も大勢住んでいるとか。
おそらく私は一生住まないでしょうけどね。

芦屋はとてもおしゃれで小綺麗な格好をしている人が多く、街自体もとても閑静できれいな素敵な街です。

特に中でも六麓荘*という地域は、超高級住宅街で豪邸ばかりが並んでいます。
そこは、住むにも町内会の同意がいるという噂を聞いたことがあります。
また、町内の決まりで400㎡以下の敷地の家はダメで、今度市の条例で同じ内容のものができるとか。
とにかくすごい所です。

芦屋では、食べ物屋さんも小綺麗でおしゃれでおいしい店が多いです(おしゃれで舌の肥えた人が多いため、おいしくなく街に合わない雰囲気の店はすぐ淘汰されるのでしょうかね?)。

しかし、なぜか芦屋はラーメンの激戦区でもあるのです。

最近は一時ほどでもないかもしれませんが、前のブームの頃は関西ではめずらしく行列ができていたそうです。
激戦区といっても、国道2号線沿線のごく狭い一帯ですけど。
とにかく芦屋というイメージとは合わない意外な現象であることには間違いありません。

私は、ラーメン好きなので、芦屋に行く度わざわざラーメン屋にばかり行っています。
ちなみに、事務所でも夜食でカップラーメンを食べ過ぎていて、とうとう事務員さんにも「小池さん*」と言われてしまいました。

そんな感じで全く芦屋が似合わないなあと自分自身思ってしまいます。
でも,芦屋の雰囲気は少し好きですかね。

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法廷デビュー戦

2006年12月07日 | ⑫雑談
先日やっと事務所事件で法廷デビューを果たしました。
弁護士になって2ヶ月、結構長かったですね。
同期ではもう法廷でバンバン尋問してる人も多いですからね。

この日は11時から地裁で弁論期日があり(ボスの一人と一緒)、これがデビュー戦になるはずでしたが、その日の朝突然他のボスから、代わりに法廷(民事訴訟)に行ってくれと頼まれ、それがデビュー戦、しかも一人デビューになりました。

内容は、簡裁で原告として訴訟提起しているボス(破産管財人)の訴訟代理人として、欠席した相手方の出している和解案にOKを出し、裁判所に民事訴訟法275条の2の和解に代わる決定(これも被告から提案してきた)をもらってくることでした。

予定では、裁判官が言うことに「はい」「はい」言うだけのはずでした。
しかし、裁判官は、管財人が和解するときは破産裁判所の許可がいるのじゃないか、次回期日を入れるからそれまでに破産裁判所の許可を取ってくるよう言われました。
和解条件が額面はこちらの請求を上回っていたので(その代わり支払期限をかなり後にしている)、こちらとしては早く和解を確定させたい、このまま裁判官のいうとおり手ぶらで帰るわけにはいかないと思いました。

そう思いながら、頭をひねってると、確か破産法と破産規則に100万円以下の訴訟なら裁判所の許可はいらないという条文があったことを思い出しました。
それを裁判官に言うと、裁判官は六法を念のため確認しはじめました。
なかなか目当ての条文が見つからないようだったので、私が法壇に行き裁判官の代わりに条文を探しました。
ようやく裁判官に条文を確認してもらうことができ、何とか和解に代わる決定をゲットできそうになりました。

しかし、今度は、裁判所書記官から、本件は請求額より和解額が大きくなるとか何とかで民事訴訟法275条の2第1項の要件を満たさないのでは,とストップがかかりました。
やばいなと思っていたら、裁判官が訴訟を調停に付して(民事調停法20条)、調停に代わる決定(同法17条)を出して、和解に代わる決定と実質的に同じことにすることになりました。
これでようやく一件落着任務終了でした。

ただ、裁判中傍聴席からやたら舌打ちをされまくりました。
というのも、簡裁では、同じ時間に何件も裁判期日を入れ、順番に裁判を行うことが多く、傍聴席は、裁判待ちの当事者や弁護士や金融業者の従業員であふれます。

私は順番が2番目だったので、多くの人が10時から1番目の人と私の合計20分以上待たされていたわけです。
舌打ちする気持ちはよくわかりますが、後ろから聞かされる舌打ちはとても気分が悪かったです。
弁護士か当事者か金融業者の従業員かだれか知らないが、世の中態度悪い人が多いですな。
そんなこんなで、法廷デビュー戦は無事済みました。
傍聴席を見ると、用事が終わったボスが見に来てました。
「なかなか落ち着いていいデビュー戦でしたね」とお褒めのお言葉を頂き、まあ恥だけはかかずに済んだかなと安堵しました。

ちなみに11時からの地裁の弁論期日はすべてボスが話し、私は黙って座っているだけで、前にやった弁護団事件での法廷デビュー戦と同じ感じでした。

今回は,条文と専門用語が多かったですが,雰囲気は伝わったでしょうか。
興味ある方は頑張って自分で調べてみて下さい。

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初心忘れる・・・

2006年12月01日 | ⑫雑談
弁護士登録して2ヶ月。
既に「先生」と呼ばれることに慣れまりくりました・・・

当初絶対に先生と呼ばせないぞと思っていましたが,面倒臭さでつい呼ばれるがままにしていたところ,完全に「先生」と呼ばれることに頭と体が慣れてしまってます。
私の中の「初心」が早くも一つ崩れさっています。

しかし,
自分の中では,勘違いしてしまわないように,先生は職業で,自分が偉いわけではないと言い続けています。
確かに弁護士会や依頼者はチヤホヤして下さいますが,こっちも同じくらい腰を低くして頭を下げまくるなどするようにしています。
こうやって,自分なりに勘違いしないように,バランスを取っているつもりになってます。

まあ,事務所では一番下っ端,事務局の皆さんにもヘイコラしまくってます。
ただ,仕事上の分担の問題があるので,事務局の方をこき使わさせて頂いてます。
といっても,貸金業をやられている方であまり態度のよくない方たちの対応など,しんどい仕事はこちらに回されて来ますので,持ちつ持たれつです。

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少年事件のやりがい

2006年11月30日 | ⑫雑談
初めての少年事件ですが,おかげさまで何とかうまく行きました。

初めての犯罪被害者との示談交渉は,ボスの都合で私ひとりですることになりました。
示談交渉は,本人や親の資力の問題や事件の重大性から難航が予想されました。
しかし,被害者が人間的にとてもすばらしい方だったので何とかうまく示談することができました。
被害者の方は,私の説明をじっくり聞いて下さり,私と2,3時間じっくり議論をして下さり,一緒になって一所懸命少年の更生を考えて下さりました。
そして,最後は,「示談金は少年の更生のために使ってくれ,すべては先生に任せる。」とまで言って下さいました(最後は意気投合)。
ほんまありがたいことです。

この示談に成功したのは,少年が猛省したこと,少年が頑張っていい謝罪文を書いたこと,少年がしっかりした将来の目標を立てられたこと等少年自身の努力も大きかったです。

また,この少年はとても運がよく,調査官の人がとてもよい方で,少年にも何回も会いに行ったり,積極的にこの少年に適した補導委託先(試験観察中少年を預ける施設や人)を見つけてきたりとご尽力下さいました。

お陰で,成年者なら数年間の実刑をくらってもおかしくない事件(幸い被害者は大きな怪我等はしてません)にもかかわらず,少年は何とか少年院に行かずに済み,補導委託付きの試験観察を得ることができました。
審判は,少年も親も我々付添人弁護士も泣き(裁判官・調査官・書記官はおそらく泣いていませんでした。ちゃんと見てないが少年を連れてきた鑑別所の先生も泣いておられたように感じました。),いいものになりました。

試験観察とは,少年院か保護観察か悩ましいときに,とりあえず様子を見ようという中間処分です(後で,最終審判があり,そのとき改めて少年院送致か保護観察かなど処分を決められます)。
在宅(自宅等)でやる場合もありますが,裁判所が補導委託先として指定している場所(農家,教会,老人ホーム,店等各種ある)で働きながらやる場合もあります。
この少年の更生に一番適していると私が信じる処分でしたので,ひとまずうまく行ったというべきでしょうか。
ただ,試験観察が無事終わるまでは何ともいえないし,少年にとっては最終処分後が人生の本番です。
被害者の方が望んでおられるように,この少年が「死ぬときに1点の曇りがないような生き方」ができるかは,まさにこれからです。

少年は,犯罪を犯しているときの自分の異常な心理状態や警察に捕まった後の境遇,私とボスに出会ったことなどから,頑張って働きながら勉強して将来弁護士になりたいと言ってくれました。
本当にうれしい限りです。弁護士冥利につきます。

おそらくこの少年は,少年事件で審判を受ける少年の中ではかなり恵まれているほうだと思います。
こんなにうまく行くことも少ないのではないでしょうか。


私は修習生のときの家庭裁判所修習で,とてもいい裁判官にあたり,審判という限られた時間と空間の中で,少年が変わっていく姿を目の当たりにしたり,親子の愛を見て,法廷で感動し涙を流して,少年事件をやりたいと思うようになりましたが,今となっては,少年事件をやって本当によかったと思っています。


さて,表題の少年事件のやりがいについてですが,

少年事件は,やはり悪いことをした者の更生を第一に考えるということで,刑事事件より将来に対する期待があります。
少年も可塑性があり,更生に対する期待可能性も高いのですし,目に見えて,少年がいい方向に変わっていく,成長して大人になっていくのを短時間のうちに見れるので,とてもやりがいがあります。

また,処分のメニューもたくさんあり(不開始,逆送,少年院送致,児童自立支援施設等の施設送致,保護観察,試験観察等々),頑張って努力すれば,少年に適した処分を勝ち取ることもできることがあります。
頑張れば頑張った分成果が得られることが多いことも,少年事件のやりがいの一つだと思います。

また,いい審判だと審判廷で泣けます。
これもいいです。ていうか私は涙もろくすぐ泣くんですけどね。
なかなか仕事やってて泣けることなど少ないですからね。

そして,早く更生して立派になったかつての少年から手紙をもらいたいな。


ただ,それにとりかえしのつかないことをした事件の場合には,このような甘いことばかり言ってられないのでしょうね。

とにかく少年事件は短期決戦でやることが多く,非常に大変ですが(当分はいいですが),やりがいはたくさんあります。

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休み返上

2006年11月25日 | ⑫雑談
約2週間ぶりの久々の更新です。
またもや更新まで時間がかかったのは,下記の少年事件も含め仕事が忙しかったことにつきます。
先週までは,今までたまっていた起案(裁判所提出書面等,何らかの書面を作成すること)をなんとか片づけており,今週は下記の少年事件の追い込みです。

私は,今ボスのひとり(うちの事務所はボスが4人います)とともに少年事件をやっています。

最後の追い込みの段階である今週の初めに(11月19日日曜日),そのボスが当番弁護士で刑事事件1件に少年事件1件を受任してきて,ほとんどの作業が私に丸投げされてしまいました。
さすがに調査官面接や裁判官面接などの重要な場面ではやってくれましたが,とにかくしんどいかったです。

23日の勤労感謝の日,土曜日の今日(25日),日曜日の明日(26日)も全部事務所に来て,人に連絡したり,人に会ったり,書面を書いたりです。
しまいには,昨日から咳が酷くなり,頭がだるくなってしまいました。
体温を測ったら37.5度。
平熱が36度強でほとんど熱を出したことがない私にとっては,とてもしんどいです。
勤労感謝の日は,私にとっては,健康に仕事できることを働きながら感謝する日というべきかもしれませんね。

しかし,審判がいいものになり(必ずしも結果が軽くなることだけを言っているのではありません。),少年がしっかり更生して,少年が家に戻ってくる頃には,家族がうまく機能するようになれば,この努力も報われるというものです。

また,この事件をとおして,少年,両親,少年の親族,調査官,裁判官,ボス弁,被害者といろいろな人と議論をする機会がありました。
いろいろな人の真剣に考えている意見に触れ,自分の考えの浅はかさと未熟さを思い知りました。
この事件は,私を弁護士としても人間としても成長させてくれた事件と言っていいでしょう。

いろいろな人の話を聞くことができるのは,弁護士の仕事の醍醐味ですな。

と思う一方,
自分の家族を犠牲にして人の家族の面倒を見る。
人が休みのときに出てきて人に会う。
弁護士とは因果な職業だなと思う今日この頃です。

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法廷デビュー延期!!

2006年11月07日 | ⑫雑談
昨日ブログで書いた法廷デビューはいきなり延期されました。
がっくり・・・です。

ボスが急用がなくなりその期日に行けるようになったので,私が行く必要がなくなったとのことです。

弁論準備室デビューはこの前弁護団事件で果たしましたが,法廷デビューも今月下旬の弁護団事件になりそうです。

事務所の民事訴訟の法廷デビューはとりあえず来月半ばくらいです。

少年事件の審判デビューは今月末です。
刑事事件デビューはまだで,目処すらついていません。

あせらず目の前のことを一つ一つ丁寧やっていこうと思います。

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法廷デビュー決まる!!

2006年11月06日 | ⑫雑談
おかげさまで,やっと法廷デビューが決まりました。

民事訴訟の第1回口頭弁論期日(民事訴訟で訴状提出後最初に法廷に出頭する日です)です。

ボスのひとりから,今日の朝突如,「今月の17日朝予定あいてるなら,他に予定が入ったので代わりに行ってくれないか」と頼まれました。
私はその日の朝,予定があいていたので行くことになりました。
いきなり,ひとりで「はじめての法廷」です。
まあ,やることは,訴状の陳述,軽い和解交渉と次回期日を入れるだけなので,大したことは全くしません。
なので,緊張しすぎて,噛んだり変なことを言わないように気をつければいいだけです。

数ヶ月したらこういう気持ちはなくなるんでしょうが,早くも楽しみでしようがありません。

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最近の状況(自分の名前をぐぐってみたこと等)

2006年11月04日 | ⑫雑談
最近全くブログの更新ができませんでした。
なんとなく忙しいというか更新する暇がありませんでした。
更新を楽しみにされている方本当に申し訳ありません(ときどき更新が楽しみだとコメントやメールを下さる方がいること本当にうれしく思っています)。

この前,Google*で「自分の氏名」と「弁護士」の二つのキーワードで検索してみました。
22件ヒットした中,本物の私の情報は3件。
内訳は,うちの事務のHP,予備校の講座紹介(司法試験合格者としてのコメント),多くの弁護士が集まって作った団体のHPです。
前は,予備校のやつだけだったので,社会の一員として2歩くらい進んだ気がしました(少しうれしい)。

つい最近,とうとう上司のひとりに私がだれか特定されてしまいました。
結構自己顕示欲強かったんやねって。
しかし,私自身は,実は,恥ずかしがり屋なので,目立ちすぎるのは正直嫌なのです。
こういうブログをやっておきながらまったく説得力はないのですが,恥ずかしがり屋なのは本当です。すぐ人前で赤面するような人間です。
他の弁護士や事務局の人に言いふらされているので恥ずかしくてしようがありません。
でもやはり,恥ずかしがり屋と言っても自己顕示欲は一応はあるので,こういうブログをやっているのでしょうね。

最初は人使いが荒いと思っていた事務所も,最近はあまりこき使われることもなくなりました。
どうやらのびのび新人を育てる気らしいです。ほとんど新件ばかり持たしてくれてます。
いや~いい事務所だ(上司も見ているので少しヨイショ)。
ただ,新件ばかりなので,弁護士業務を初めて1ヶ月もたつのに,まだ法廷に一回も行ったことがありません。
いろいろなことを早くしたくてうずうずしている今日この頃です。

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初の有料法律相談

2006年10月16日 | ⑫雑談
今日,朝ボスのひとりに「よく相談を受けている人の紹介で法律相談あるけどやってみない?」と言われ,「やります!!」と二つ返事で引き受けました。
私は,まだ新人で他の弁護士より忙しくないので,今はとりあえずボスから頼まれたことはすべて何でもやりますと言うようにしています。
ボスと2人で相談に入ると思いきや,ボスは「(ひとりで)頑張ってね~♪」と早々にどこかに消えて行きました。

前回の電話相談は,ごく簡単なものですぐ終わるものだったので無料でやったんですが,今回は,事務所に来訪頂き,面と向かって相談を受け,相談料を頂くもの。
相談が有料・無料関係かでやることは違わないのですが,やはり相談者から直接お金を頂くとなると,やはり緊張感が違います。

相談内容は詳しく守秘義務の関係から述べられませんが,強制執行と破産手続等についての相談でした。

かなりテンパリながらも,私の知識,六法・書籍・インターネットを駆使して一生懸命お答えました(汗だくでした)。

なかなか要領をがわからなかったので,相談者のおっしゃりたいことをとりあえず丁寧に聞くようにこころがけました。
おかげで相談時間は1時間30分程度もかかってしまいました。

相談者の方から「相談料はいくら?」と聞かれ,30分の料金である「5250円」と申し上げたところ,「それだけでいいの?」と言われました。
とりあえず満足頂けたようで,頑張った甲斐がありました。

今はすべてが初物でとても新鮮ですが,初心をいつまでも忘れないようにしたいと思い,今日ブログを書きました。

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弁護士バッジゲット!!

2006年10月10日 | ⑫雑談
今日(10月10日),弁護士会に行って弁護士バッジを頂きました。
これでようやくバッジのない弁護士を卒業できました。

うれしがってすぐつけようと思ったら,なぜかスーツのバッジをつける穴がすべて縫い付けられており,バッジをとめるネジを差し込むところがありませんでした。
お陰で,バッジつけられず。
修習生時代は,バッジをとめるところはネジではなく針だったので,穴がなくても刺してとめられていたんですよね。穴が開いてなくても全く気にしていませんでした。

ところで,弁護士バッジは,ひまわりの花をイメージしたもので,花びらの中には天秤の絵が描いてあります。
花びら部分は金色で,中央の天秤部分は銀色です。
長年弁護士をやっていると,金メッキが剥げ銀色になります。
金色バッジは新米で,ベテランは銀バッジで,ドラマでベテラン弁護士も金バッジなのはおかしいと指摘されているのは,有名な話ですね。
早くベテランに見られたい人は,金メッキを剥がすべく,小銭入れにバッジを入れておくとか聞いたこともあります。

ちなみにバッジの裏面には,自分の弁護士登録番号が書かれています。

バッジの色が金色だろうが銀色だろうが,依頼者・相談者・相手方・裁判所の前では同じ一人前の弁護士。決して甘えは許されません。
まだ襟につけられないバッジですが,手に入れて改めて責任の重さを痛感したのでした。

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仕事初日

2006年10月06日 | ⑫雑談
いよいよ弁護士として仕事がスタートしました。

朝9時弁護士・事務員全員に挨拶をしました。
事務員さんたちには,「先生」ではなく「さん」付けで呼ぶよう周知徹底。
先輩イソ弁が既にそれをしているので,すぐに「さん」づけで呼ばれるようになりました。

そして,右も左もわからないうちに,事件を6件配点されました。うち新件は1件,弁護団事件1件。訴状を3本,内容証明2本,記録読み2本(2つとも膨大な量)。実力以上に期待されているので,早いうちに仕上げないとまずいです。

また,いきなり電話で簡単な法律相談をさせられました。
ほんとうちの事務所は人づかいが荒いです。

昼過ぎ,弁護士会に挨拶に行きました。
謄写館と法テラスも合わせた職員7人(実際はもう少しいる)に名刺を配りました。
ここでは,さすがに「先生」と呼ばないでといちいちお願いするのも疲れるので,我慢しました。
しかし,7人の人に「センセ」「センセ」と言われ続けるのは,はっきり言って面食らいました。自分より一まわり以上の人が多いですし,私には実績も全くないでので,違和感を感じてやみませんでした。
そのうち慣れるのでしょうが,それに慣れる自分も少し嫌です。
今度弁護士会の職員さんたちと弁護士で旅行に行きますので,そのときは「さん」付けに変えるようにお願いしようかなと思っておりますが,周知徹底はかなり難しそうな気がしました。

やることや覚えることが多くて,とても忙しいです。しかし,一行にやるべきことが進んでいません。
そういう苛立ちばかりのスタートですが,一歩一歩前に進んで行くしかないですね。
とにかく頑張ります。みなさん是非こんな私を応援してください。

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今日から弁護士

2006年10月03日 | ⑫雑談
昨日1年半の司法修習が無事終了し,今日から私の職業は弁護士になりました。

と言っても,まだ埼玉県和光市の司法研修所内のいずみ寮にいるし,弁護士バッジももらってないですし,実際に弁護士として実働するのは今日からではありません。

いつから弁護士として実働するかは事務所と新人弁護士との話し合いによって決まります。
多くは,今月の10日か16日からでしょうか。みんなしばらく修習の疲れを癒し,リフレッシュしてから弁護士として活動を開始する人が多いです。
中には,10月いっぱいは旅行して11月から働くという人もいれば,なんと今日からと言う人もいるそうです。

同期の新人検察官たちは,今日から「法務省浦安総合センター」(司法試験の口述会場。最寄駅JR新浦安駅)で,研修が開始するそうです。
検察官も大変ですな。
ちなみに来年3月末までは,浦安で,各地方の地検に配属されるのは来年4月からだそうです。

同期の新人裁判官たちは,明日10月4日のお昼に内定の電報が届き,今月半ばから今月末まで司法研修所で研修を受けるそうです。
こちらは,研修が終わり次第,各地方の地裁に配属されることになります。

ついでに昨日の修習の最終日についても書きます。
午前中から50分ずつ休憩時間をはさんで5科目の講義がありました。
二回試験の合格留保者,不合格者は講義には出ません(空席がちらほら見え,とても切ない気持ちになりました)。
授業の内容は,各教官のこれから法曹として生きる僕らに対し,先輩としてのはなむけの言葉です。教官の体験談などを交えとてもためになる講義でした。
5つの講義の終了後は,修習の終了式。
まず,所長の挨拶があり,修習生代表による終了証書の授与(ちなみに代表は単に出席番号で選ばれていました),その後各教室で教官による二回試験合格した修習生への修了証書の授与がありました。

授業終了後は,各クラス毎が任意で開く打ち上げ又は謝恩会(任意といっても全クラス開く)。

こうして僕たちは,昨日を終え,修習生の身分を喪失し,今日から弁護士の身分を取得しました(検察官も今日から。裁判官希望者は現在無職)。

ちなみに,合格留保者は,今年の12月末にある追試を受け,その合格を待って,来年1月に弁護士登録することになります(以前は,もう少し早い時期に追試がありましたが,新修習の開始に伴い時期が少しずれました)。
また,不合格者は,来年の旧60期の二回試験を受け,その合格を待って法曹資格を得ることになります(以前は,次の期の後期修習に編入していましたが,今回から編入制度はなくなり,ぶっつけで二回試験を受けるそうです)。

私は今日は実務修習地に帰り,お世話になった裁判官に挨拶をしようと思います。
その帰りに就職事務所に挨拶に行き,新しい名刺でも受け取って来ましょうかね。
私も仕事は今週中に始まります。
気合いが入る。いよいよ弁護士だ。これからが本番。

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贈る言葉~これから法曹を目指す方々へ~

2006年10月02日 | ⑫雑談
無事二回試験も合格し,ようやく明日私の長年の夢であった弁護士になれます。
苦しい時代を側でずっと支えて続けてくれた妻,暖かく見守っててくれたり励まして続けてくれたりした家族,受験時代の職場の上司と同僚,友人たち,司法研修所の教官,実務修習地の裁判官,検察官,弁護士の方々,修習仲間,そして,当ブログを見て私のことを応援して下さった方々,本当にありがとうございました。
おくればせながらではありますが,ようやくスタート台に立つことができました。
明日からいよいよ「弁護士の卵NOBIのぶろぐ」から「弁護士NOBIのぶろぐ」に新装開店したいと思います。

新装開店に先立ち,自分自身や,これからの修習生,旧司法試験受験生,新司法試験受験生,法科大学院受験生,法曹を志そうかなと少しでも思っている人に以下の言葉を贈りたいと思います。

私の大好きな言葉です。
一休宗純*禅師(通称「一休さん」)の言葉とも噂されている言葉で(清沢哲夫*氏の「道」という詩がオリジナルとも言われています。),アントニオ猪木氏が好んで使われる言葉です(ここまで言えば,わかる人にはわかると思いますが)。

『この道を行けばどうなるものか
危ぶむなかれ
危ぶめば道はなし
踏み出せばその一足が道となる
迷わず行けよ
行けばわかる』

これからの司法試験,司法修習制度,法曹界,本当にどうなるかわからず先行き不安は多いかとは思います。とりあえず法曹界にとって不遇の時代が来ることはほぼ間違いないでしょう。

今後,折角入った法科大学院は淘汰されるところが出てくる可能性があります。法科大学院の入学金・授業料の上,さらに予備校代もかかるなど収入の少ない家庭の子どもにとっては敷居がますます高くなります。法科大学院のカリキュラムの厳しさから他の業種から仕事をしながら司法試験を受けようとする人の門戸もどんどん狭くなります。司法修習生になっても二回試験に今よりたくさんの人が落ちるかもしれません。司法修習生の給与もなくなり,貸与制になり,弁護士登録前に数百万円の借金を背負う人も大勢出ます。弁護士の就職状況がますます悪くなり,法曹資格を得ても弁護士になれない人やいきなり個人で開業する人が増えたり,弁護士の初任給が少なくなることでしょう。弁護士間・他の士業との間の過当競争が激しくなり,全体的に弁護士個々の収入が減り,どこやらの国みたいにタクシードライバーなど他の職と兼業して弁護士をする人が増えたり,法律事務所の倒産が増えたりすることでしょう。その他法曹界を取り巻く将来の不安はまだまだたくさんあります。
今まさに,法曹界,特に我々弁護士や弁護士になろうとする人にとって,不遇の時代が来ようとしています。

今までの弁護士は,既得権の上にあぐらをかいていました。高級料亭のように一見の客を断ったり,面倒な事件や依頼者を断ったりしてきました。企業の多い大都市にばかり弁護士が集中し,弁護士過疎地もたくさんあります。
そのため,本来一番弁護士を必要としている人が弁護士に相手にされず泣き寝入りをしたり,事件屋に食い物にされたりしていました。2割司法や3割司法と言われる状況が続いています。

しかし,2割司法,3割司法という現状を考えると,多くの弁護士の取り組み,司法制度のあり方いかんによっては,今後も仕事は十分あるはずです。
弁護士人口は現在2,3万人で,30年後には約10万人まで増えることでしょうが,そのときでもなんとかやっていけることでしょう。

また,司法は国の要です。ハイレベルな司法制度とその信頼の維持は,国民全体の幸福につながりますし,先進国の必須条件です。これまで以上に優秀な人材が必要です。
現在の司法制度改革が中途半端なものとしても,いずれ見直しされ,改善される可能性も十分あります。
また,人材の確保がきちんされ続け,個々の法曹関係者の絶え間ない努力と創意工夫があれば,いつか不遇の時代にも夜明けがくるはずです。

我々は,自らこの道を選んだ以上,一歩一歩前に足を踏み出して行くほかありません。
まじめにおごらず勉強や仕事に励めば,不遇の時代でも絶対に仕事に困ることはないと信じてこの道を行くほかありません。
明けない夜はない,冬時代もいつか終わり必ずまた春が来ると信じてこの道を進んで行くほかありません。決して南極大陸が数億年かけて再び温かいところまで大陸移動するまで待つようなものではないはずです。

上述したように,司法が国の要であり,国民ひとりひとりが笑って生きていけるように,また,日本が世界を先駆ける先進国であるためには,優秀な人材確保が必要です。
また,法曹の仕事は,目の前の人の幸せ,社会正義の実現などとてもやりがいのあるものでお金ではとても買えないもので,一生の仕事として誇りの持てるものです。
今司法試験を現に目指している人も,よき時代であれば法曹を目指しただろうという人も,法曹界を安易に見捨てず,是非迷わずこの法曹界に進んで来てほしいです。

目の前の道が先行きが見えなくても,仮に道の先が草むらや森になっていて行き止まりでも,その草むらや森に一歩一歩踏み出せば,また道はできます。

私は多分一生この業界で生きていきますので,迷わずこの道を進んで行きます。
仮にこの道の先が,行き止まりであっても,道があったとしても道が狭くなって私をはじめ多くの弁護士が通れる道がなくなろうとも,先を行く弁護士達は,草むらや森に踏み込んで道らしいものを作って行くことでしょう。目の前に橋のない川が目の前に現れても,川に石を投げ込んで少なくとも橋を作る礎を作って行くことでしょう。
ただ,後から道を踏み固めたり,その道を舗装したり,橋を架けたりしてくれる人が大勢続いて来てくれなければなりません。
いい世の中やいい国を作るため,今後も多くの優秀な人がこの法曹界という道に迷わず踏み出して来ることを切に願います。

アントニオ猪木氏も,東京プロレスが旗揚げ3ヶ月で破産,復帰した日本プロレスからの追放,その後旗揚げした新日本プロレスの苦しい経営状態からスタートなど先の見えない苦境が続きました。猪木氏は,決して諦めず,彼の通り名どおり燃える闘魂でその苦境を乗り越え,彼に続く若者たちも彼の元に集まり,結果周知のとおり新日本プロレスに黄金時代をもたらし,格闘技界全体の活性化にも貢献し,スポーツ平和党を作り国会議員にまでなり,道なきところに道を作りました(詳しくは,フリー百科事典『<ウィキペディア(Wikipedia)*』アントニオ猪木参照)
我々法曹界の人間やこれからこの道を選ぶ者も,猪木氏のように燃えるような気持ちを持ち続け,道なきところに道を作って行く気概が必要です。

この道を行けばどうなるものか
危ぶむなかれ
危ぶめば道はなし
踏み出せばその一足が道となる
迷わず行けよ
行けばわかる
ボンバイエ!!

平成18年10月2日 NOBI

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久々の更新~二回試験が終わりました。

2006年09月19日 | ⑫雑談
長かった二回試験がやっと終了しました。
長い間更新せず,どうもすみませんでした。

今日以降またちょっとずつではありますが,これはと思うことがあれば更新していきたいと思います(二回試験落ちたらみっともないのでブログ閉鎖するかも)。
また,コメント・トラックバックも制限を撤廃しました。
なにかあれば,遠慮なくコメント等下さい。

二回試験中来訪した方が10000人をはるかに突破していて,12000人を超えているなんて。
本当にありがたいことです。
これからもよろしくお願いたします。<(_ _)>

二回試験の合格発表(不合格者・合格留保者のみ掲示)は,9月28日です。
無事受かってたら,10月3日からようやく小さいころの夢だった弁護士になれます。
そして,本ブログのタイトルも「の卵」が取れ,「弁護士NOBIのぶろぐ」にすることができます。
想像しただけで,うれしい。ホンマメチャうれしいです。
ただ,本当にはしゃぐのは二回試験の発表を見てからにします。

前にコメント頂いた方,ずっとご返事してなくて本当にすみませんでした。
もう見られることはないかもしれませんが,一応後でレスコメントを入れます。

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