フランチャイズ開業&読書日記・・・どこまで行くの?

2010年7月からフランチャイズ店の営業開始。サラリーマンを辞めての再スタートになります。

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山口組概論 猪野健治著 ちくま新書

2009年01月02日 00時18分47秒 | 書評 その他
正月初っ端の書評が暴力団組織関係の概説書というのも
どうかと思いますが、とても興味深く読みました。

山口組概論 猪野健治著 ちくま新書



兵庫県で育ったので、山口組の名前はよく耳にしましたし、
通っていた大学の近くに山口組の総本部がありました。

山口組が普段の生活のすぐそばに存在していても
その組織実態については「見えない組織体」であり、
本書を読んで初めて知る事実も多かったです。

著者は、暴対法訴訟の際に山口組の証人になるほど
山口組に親和性をもつジャーナリストですが、
それだけに山口組の組織実態に食い込み、
その記述は迫力があります。

山口組4代目を争った「山一抗争」や
宅見組組長射殺事件などは当時大騒ぎになっていたので
記憶に新しいところです。
その背景や内部事情が本書では詳しく
記載されていました。


神戸の小さな組織だった山口組が日本最大の暴力団組織に
なった背景には3代目田岡組長の組織哲学によるところが
大きかったようです。

そして、山口組は賭博以外の資金源獲得のため、
表の経済社会への進出を果たし経済力を背景に
組織拡大を目指してきました。

「ヤクザマネー」が市場に流入して
「暴力団の資金源」になっているという批判は大きいです。
本書ではどちらかというと、「正当に」獲得された資金は
覚せい剤など違法に獲得される資金に比べるとまだましという
スタンスですが、評価の分かれるところだと思います。


日本の社会の変貌とともに
やくざ社会の変貌も本書では記述されています。

「弱者切り捨て」の風潮はやくざ社会にも及び
やくざ社会にも切り捨てられ、行き場を失った者の
さらなる犯罪の凶悪化・密行化に懸念を示しています。

その指摘に日本の社会はどう答えていくのでしょうか?

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