ウイルス感染症の流行が収まる目安として、
“集団免疫”という考え方があり、
新型コロナ・パンデミック以降TVでもたびたび取り上げられてきたので、
皆さんご存じのことと思います。
厚生労働省のQ&Aでは、
「人口の一定割合以上の人が免疫を持つと、感染患者が出ても、他の人に感染しにくくなることで、感染症が流行しなくなる状態のことです」
と説明しています。
さて、ウイルスに対する免疫を獲得する方法は、
1.自然感染
2.ワクチン接種
の2つがあります。
ワクチンと自然感染で、100%に近い国民が免疫を獲得しているイギリスは、
集団免疫が成立するはずですが・・・実際には感染者が今でも後を絶ちません。
なぜかというと、新型コロナは罹患して免疫獲得しても数ヶ月で減衰し、
3ヶ月後には再感染する状態になってしまうから。
▢ 「人口の6割が感染」なぜ集団免疫はできないのか ほぼ100%イギリス人は抗体を持つが防げず
ワクチン接種で獲得できる免疫は自然感染を上回ることはできない、
というのが従来の基本でした。
自然感染でも3ヶ月後には再感染するウイルスですから、
ワクチンを何回接種しても“罹らない”状態を維持できないことは明白です。
つまり、新型コロナは集団免疫により流行終息を目指せる感染症ではないということ。
このようなウイルスは他にも存在します。
例えば、季節性インフルエンザ。
例えば、ノロウイルス。
この2つは感染回数を重ねても軽く済むようにはならないので、
そういう視点からは新型コロナよりやっかいかもしれません。
ではどうすべきか?
新型コロナはそういうウイルスと諦め、方針を変更しましょう。
目標を流行終息ではなく、重症化予防にシフトするのです。
ブログ内の記事「新型コロナウイルスの“正体”見たり!」でも書きましたが、
新型コロナに何回か罹患するとだんだん軽症化することが期待できるウイルスです。
ワクチンを1回接種すると、1回自然感染したこととほぼ同じ免疫状態になります(実はワクチン接種の方が強力なのですが)。
すると「ワクチン3回接種≒自然感染3回」ですから、
罹るのは防げないけど重症化はしないと思われます。
これから、高齢者と基礎疾患のある人には4回目接種が始まります。
「4回罹ったのと同じ」状態にして、重症化率をさらに下げる考えですね。
今回、医療関係者は接種対象から外されました。
まあ、どちらでもいいんですけど。