昨日1月14日は世間一般では成人式で盛り上がっていましたが、私は休日当番医(小児科担当)として労働にいそしんでおりました。
そして、文字通り「インフルエンザ一色の一日」を経験することになりました。
雪の降る中、受診された患者さんは107名。
当日熱発を除く発熱患者さんのほとんどにインフルエンザの迅速診断を行なったところ、60名中54名がA型インフルエンザ陽性でした。
驚くべき陽性率。
症状は高熱がメインですが、今年の特徴として初期には嘔気など消化器症状を訴える方が多い傾向があり、中には感染性胃腸炎との区別が難しい例を散見します。
兄弟例も何件か来院しましたがみんな同じ症状ということはなく、高熱でぐったりから元気で動き回っている子までいて様々。
診察所見も喉の赤さが目立ったり、結膜充血が目立ったり・・・溶連菌やアデノウイルスも一緒に調べましたが、すべて陰性。
インフルエンザの症状・所見のバリエーションの広さを改めて知ることになりました。
幸いなことに、重症で病院へ紹介した患者さんはゼロ、熱性けいれんを起こした患者さんもゼロでした。
もっとも、けいれんを起こすと総合病院救急外来へ搬送されることになるので、実態を開業医レベルで捉えることができかねますが。
ワクチン接種歴は未確認です(正直言って忙しくてそれどころではありませんでした)が、少なくとも「ワクチンを接種したのに罹ってしまった」と悔しがる方はいませんでした。
発熱当日に受診された方には「インフルエンザ迅速診断は発熱当日に行っても感度が悪く陽性になりにくい。何回もやるのは子どもがかわいそうだし医療費の無駄にもなるので、発熱翌日の検査をお勧めします。」と説明して基本的に検査しませんでした(ただし母親・父親が抱きかかえてくるような重症者には行いますので誤解なきよう)。
かかりつけの患者さんはふだんから私の方針を聞いて慣れているのですんなり受け入れてくれますが、初めて受診した方の中には不信感をあらわにして帰る方もいて、少し残念に思いました。
抗インフルエンザ薬に関しては、当院では種類・効果・副作用について説明したプリントを用意し、検査結果を待つ間に読んでいただき、陽性になったときにどうするか(抗インフルエンザ薬を希望するかどうか、どの薬を選択するか)を考えておいてもらうようにしています。
こちらから強制したり・誘導することは控えていますが、なかなか決められないご両親から私の方針を聞かれたときには、以下のように説明しています;
<抗インフルエンザ薬について>
・まだ登場して十数年の薬であり、それ以前はなかったわけだから、使わないと治らないわけではありません。
・使用すると本来の経過より約1日早く熱が下がることが期待できます。
・みているのがかわいそうなほどつらそうなら使用、そこそこ元気であれば未使用で様子を見てもよいのでは。
・使い始めたら規定期間使い切りましょう。すぐ解熱したからといってやめてしまうと、熱がまた上がることがあります(二峰性発熱)。
昨日の抗インフルエンザ薬処方率は8割程度でしょうか。
当地域は完全にインフルエンザ流行期に入りました。
これから2週間程度は学級閉鎖があちこちで発生することになります。
以上、休日当番医報告でした。
そして、文字通り「インフルエンザ一色の一日」を経験することになりました。
雪の降る中、受診された患者さんは107名。
当日熱発を除く発熱患者さんのほとんどにインフルエンザの迅速診断を行なったところ、60名中54名がA型インフルエンザ陽性でした。
驚くべき陽性率。
症状は高熱がメインですが、今年の特徴として初期には嘔気など消化器症状を訴える方が多い傾向があり、中には感染性胃腸炎との区別が難しい例を散見します。
兄弟例も何件か来院しましたがみんな同じ症状ということはなく、高熱でぐったりから元気で動き回っている子までいて様々。
診察所見も喉の赤さが目立ったり、結膜充血が目立ったり・・・溶連菌やアデノウイルスも一緒に調べましたが、すべて陰性。
インフルエンザの症状・所見のバリエーションの広さを改めて知ることになりました。
幸いなことに、重症で病院へ紹介した患者さんはゼロ、熱性けいれんを起こした患者さんもゼロでした。
もっとも、けいれんを起こすと総合病院救急外来へ搬送されることになるので、実態を開業医レベルで捉えることができかねますが。
ワクチン接種歴は未確認です(正直言って忙しくてそれどころではありませんでした)が、少なくとも「ワクチンを接種したのに罹ってしまった」と悔しがる方はいませんでした。
発熱当日に受診された方には「インフルエンザ迅速診断は発熱当日に行っても感度が悪く陽性になりにくい。何回もやるのは子どもがかわいそうだし医療費の無駄にもなるので、発熱翌日の検査をお勧めします。」と説明して基本的に検査しませんでした(ただし母親・父親が抱きかかえてくるような重症者には行いますので誤解なきよう)。
かかりつけの患者さんはふだんから私の方針を聞いて慣れているのですんなり受け入れてくれますが、初めて受診した方の中には不信感をあらわにして帰る方もいて、少し残念に思いました。
抗インフルエンザ薬に関しては、当院では種類・効果・副作用について説明したプリントを用意し、検査結果を待つ間に読んでいただき、陽性になったときにどうするか(抗インフルエンザ薬を希望するかどうか、どの薬を選択するか)を考えておいてもらうようにしています。
こちらから強制したり・誘導することは控えていますが、なかなか決められないご両親から私の方針を聞かれたときには、以下のように説明しています;
<抗インフルエンザ薬について>
・まだ登場して十数年の薬であり、それ以前はなかったわけだから、使わないと治らないわけではありません。
・使用すると本来の経過より約1日早く熱が下がることが期待できます。
・みているのがかわいそうなほどつらそうなら使用、そこそこ元気であれば未使用で様子を見てもよいのでは。
・使い始めたら規定期間使い切りましょう。すぐ解熱したからといってやめてしまうと、熱がまた上がることがあります(二峰性発熱)。
昨日の抗インフルエンザ薬処方率は8割程度でしょうか。
当地域は完全にインフルエンザ流行期に入りました。
これから2週間程度は学級閉鎖があちこちで発生することになります。
以上、休日当番医報告でした。