なんとなくクラシテル

獣医という仕事をしている人間の生活の例の一。
ほとんどが(多分)しょーもない話。

新風舎

2008年01月09日 | 
の倒産、面白いなー。告訴が相次いだ、その訴訟費用のせいらしい、という話だが。
 本を出版してベストセラー、でもって印税がっぽり(になるかも)という、この件について、色々おいしい話をする側もする側だが、乗る側も乗る側だ、と思っちゃう。んな事ある訳ゃねえべや。

 岸本葉子さん、あっしの大好きなエッセイストだが、彼女が「炊飯器とキーボード」なるエッセイ
中で文筆業のキビシサをシビアに語っておられる。
 彼女はエッセイ書きとしては中堅くらいのランクの方だと思うが、彼女にして「初版売り切るかどうか常に危ぶまれる」のであり、理想が「初版7千で必ず増刷がかかる」なんですぞ日本の人口1億1千万中で7千部!!彼女のファンであるあっしは読んでて思わず絶句してしまったもんだ。

 文筆業10年経過したプロがそれくらい過酷な状況下で仕事している訳よ。ちょろっと初めて書いてみました、みたいなレベルの本が「全国の書店に並ぶ」筈ない、と思うけど。
 この本の中で、彼女はそういう「お手軽に自分の文章が本になって書店に並んで」なんてのにあこがれたり、それっぽいことを後書きなんぞに書いたりしている連中をこっぴどく批判している。読んでてまったくもっともだと思っちゃう。

 被害者だあ!と声高に言ってる方々には、まず、こういう本を読むところから始めて欲しいよなあ。

 あっしがもう一人ファンであるところの清水義範さんも、「国語入試問題必勝法」
で吉川英治文学新人賞を受賞されて、さてこれで、やっとこさ物書きだけで食べていける(それまで確か10年はかかってたはず)って文筆一本に絞ったら、なんのなんの相変わらずまったく食えないという状況だったって、ご自身の本で告白されてる。仕事は甘くない、当たり前だ。

 なんて書いてたら、今度は草思社が倒産だと。うーむ。

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